Trademark Appeal Case
商標の要部抽出と類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−8278(T2012−8278/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第14類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年5月20日に登録出願され、その後、指定商品については、同年9月14日付けの手続補正書により、第14類「時計,時計の部品及び付属品,時計用箱及び時計ケース」に補正されたものである。
2 引用商標
登録第5234857号商標(以下「引用商標」という。)は、「ICE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年4月16日に登録出願、第35類「時計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同21年5月29日に設定登録されたものであり、現に有効に存続するものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ICE」の欧文字を太字で表し、該「ICE」の「I」の文字の上には、一つの円とそれを中央から3分割するような線及び右上に向かった三角形状の突起からなる図形が配され、その下に該「ICE」の文字幅と同じ長さの横線を配し、さらにその下に「watch」の欧文字を該「ICE」の欧文字に比して小さく細く表した構成よりなものである。
そして、下段の「watch」の文字は、「腕時計、懐中時計」を意味する英語として広く知られており、本願の指定商品である「腕時計」の普通名称を英語表記したと容易に看取されるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
そうとすれば、本願商標において、自他商品の識別標識としての機能を有する部分は、上段に顕著に表された「ICE」の文字部分と図形部分にあるというのが相当であり、独立して出所識別標識としての機能を果たす「ICE」の文字に相応して「アイス」の称呼が生じ、「氷」の観念が生じるものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「ICE」の欧文字を標準文字で表してなるものであるから、該文字に相応して「アイス」の称呼が生じ、「氷」の観念が生じるものである。
してみれば、本願商標の要部抽出された「ICE」の文字部分と引用商標とは、外観も近似し、称呼及び観念においては同一にするものであるから、本願商標と引用商標とは、互いに相紛れるおそれがある類似の商標というべきである。
そして、本願の指定商品は、引用商標の指定役務と類似するものである。
なお、請求人は、平成25年10月11日付けの審理再開申立書及び回答書を提出、さらに、同月12日付けの手続補足書により、「商標の共存に係る合意書(抄訳)」を提出し、審理再開の申立てをしている。
しかながら、上記「商標の共存に係る合意書(抄訳)」は、2012年(平成24年)6月8日に締結された本願商標の出願人と引用商標の権利者との合意書であるところ、該合意書は、「ICE」を主要な構成要素とする商標の使用についての当事者間での合意にすぎず、本願商標と引用商標との関係における判断は、何ら左右されない。
さらに、職権をもって引用商標の商標登録原簿を徴するも、引用商標に係る商標権が請求人へ移転される等、先の拒絶理由が解消したと認めるに足る事実も見いだせないことから、これ以上、本件の審理を遅延させるべき合理的な理由はないものと判断し、本件審判事件に係る審理の再開は行わないこととした。
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。