Trademark Appeal Case
キッズタブレットの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−4055(T2014−4055/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「キッズタブレット」の片仮名を標準文字で表してなり、第9類「業務用テレビゲーム機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,電子出版物」を指定商品として、平成25年4月12日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『キッズタブレット』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『キッズ』の文字は、『子ども』の意味を有し、『子供用の』又は『子供向け』の商品を表す際に一般に使用されているものであり、また、その構成中の『タブレット』の文字は、『タブレットPC』の略語として使用されているから、全体として、『子ども用のタブレットPC』の意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。そして、近時、子ども向けのタブレットPCが流通しており、これを指す語として『キッズタブレット』の文字が使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定商品中の『子ども用のタブレット型コンピュータハードウェア』に使用しても、これに接する需要者・取引者は、上記の意味合いを認識するにとどまるというのが相当であるから、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「キッズタブレット」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成中の「キッズ」の文字は、「子供」の意味を有する広く親しまれた語であり、また、別掲1に示すとおり、「キッズビデオ」「キッズシューズ」のように「子供用の」を表す語としても広く使用されているものである。また、本願商標の構成中の「タブレット」の文字は、本願の指定商品中、「電子応用機械器具」との関係においては、「タブレット型コンピュータ」を表す語として一般に使用されているものであるから、本願商標は、その指定商品との関係では、全体として「子供用のタブレット型コンピュータ」の意味を容易に認識させるものというのが相当である。
そして、本願の指定商品に係る業界においては、別掲2に示すとおり、子供用のタブレット型コンピュータが取り扱われ、当該商品について「キッズタブレット」の文字が使用されている事実が認められる。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、「子供用のタブレット型コンピュータ」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を表示したものと理解、認識するにとどまるというのが相当であり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、その指定商品中、「子供用のタブレット型コンピュータ」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中の「キッズ」の文字は「子ども」の意味を有する名詞であって、「子供用の」の意味で捉えるのは一般的ではない。本願商標は、出願人が独自に考え出した造語であって、特定の観念を生じるものではないから、本願の指定商品中の「子ども用のタブレット型コンピュータハードウェア」に使用しても商品の品質を表示するものではない旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成中の「キッズ」の文字は、上記(1)のとおり、「子供用の」の意味で広く用いられているものである。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては子供用のタブレット型コンピュータが取り扱われていること、さらに、子供用のタブレット型コンピュータに「キッズ(用)タブレット」の文字が使用されている実情を総合勘案すれば、本願商標は、これをその指定商品中「子供用のタブレット型コンピュータ」に使用したときは、商品の品質を表したものと認識されるものであり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものということはできない。
イ 請求人は、原審の拒絶理由及び拒絶査定において示された「キッズタブレット」の文字の使用例は、消費者の関心を呼び起こすための分かりやすい見出しにすぎず、「子ども用のタブレット型コンピュータハードウェア」を普通に表現するのは、「キッズ向けのタブレット」又は「キッズ向けタブレット」の語である旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号の商品の品質に該当するというには、我が国の取引者、需要者が商品の品質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるものであり、実際に商品の品質を表示するものとして使用されていることまでは必要としないと解されるところ、本願商標については、その構成文字から生ずる意味及び本願の指定商品を取り扱う業界における実情を踏まえれば、これに接する取引者、需要者をして、商品の品質を表示するものとして認識されるといえること、上記(1)のとおりである。
ウ 請求人は、もともと「タブレット」の文字はノートパソコンや携帯端末などの通信機能を備えた装置を指しており、本願の指定商品に含まれていない「電気通信機械器具」に属するものであるから、本願の指定商品と関係がない旨主張するが、「タブレット」の文字は、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「タブレット型コンピュータ」を表す語として一般に使用されているものであり、電子応用機械器具に含まれる商品と認められるものである。
エ したがって、上記アないしウの請求人の主張はいずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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