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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否と要部

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−650048(T2013−650048/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第18類及び第25類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2011年(平成23年)4月17日に国際商標登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における2012年(平成24年)12月3日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、別掲2のとおりとされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4093932号商標は、「HAZARD」の欧文字を横書きしてなり、平成8年4月2日に登録出願、第28類「運動用具」を指定商品として、同9年12月19日に設定登録されたものである。

(2)登録第4435618号商標は、「HAZARD」の文字を標準文字で表してなり、平成12年1月28日に登録出願、「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」を含む第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月24日に設定登録されたものである。

(3)登録第4443731号商標は、「HAZARD」の文字を標準文字で表してなり、平成12年1月28日に登録出願、「紙製幼児用おしめ」を含む第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年1月5日に設定登録されたものである。

(4)登録第4446507号商標は、「HAZARD」の文字を標準文字で表してなり、平成12年1月28日に登録出願、「貴金属製のがま口及び財布,貴金属製コンパクト」を含む第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年1月19日に設定登録されたものである。

(5)登録第4462096号商標は、「HAZARD」の文字を標準文字で表してなり、平成12年1月28日に登録出願、「事故防護用手袋」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年3月23日に設定登録されたものである。

(6)登録第4478035号商標は、「HAZARD」の文字を標準文字で表してなり、平成12年1月28日に登録出願、「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,乗馬靴」を含む第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年5月25日に設定登録されたものである。

以下、上記引用した登録商標(1)ないし(6)をまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、角をやや丸くした菱形の輪郭図形内の上半分に「HAZARD」の文字を書し、下半分に黒塗りの逆三角形の図形を配し、その逆三角形図形内に白抜きで大きく「4」の数字を書してなるものであるところ、その構成中の「HAZARD」の文字と「4」の数字は、文字の大きさや色が相違するばかりでなく、欧文字と数字という異なる種類の文字であるから、構成上も分離して認識されるものである。

そして、構成中の数字の「4」は、それのみでは、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章」といわざるを得ないものであり、自他商品の識別標識としての機能を有するということはできない。

そうとすれば、本願商標の構成にあっては、自他商品の識別標識として機能する部分は、輪郭図形内の上半分に表された「HAZARD」の文字部分にあるというべきであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、当該「HAZARD」の文字部分に着目し、これより生じる「ハザード」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないものというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その構成全体から生じる「ハザードフォー」の称呼のほかに、構成中の「HAZARD」の文字部分に相応して「ハザード」の称呼をも生じ、「危険」の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、前記2のとおりであるから、その構成文字「HAZARD」に相応して、「ハザード」の称呼を生じ、「危険」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否判断について

本願商標と引用商標とを比較すると、本願商標と引用商標は、その全体の外観は相違するものの、本願商標の要部と認められる「HAZARD」の文字部分と引用商標の構成文字は、その綴りを同一にするから、一定程度の類似性を有するものといえる。

そして、称呼及び観念においては、上記(1)及び(2)のとおり、本願商標と引用商標は、「ハザード」の称呼及び「危険」の観念を共通にするものである。

以上によれば、本願商標と引用商標は、その称呼及び観念を同一にし、全体の外観において相違するとしても、その構成中の「HAZARD」の文字を同一にするものであるから、全体として相紛れるおそれのある類似する商標と判断するのが相当である。

また、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似するものであるから、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそがあるものと認められる。

(4)請求人の主張

請求人は、本願商標は、「HAZARD」の文字部分と「4」の数字部分が菱形の図形の中にまとまりよく配置され、両文字を白黒反転することによりデザインとしての一体性をより強調するものとなっており、外観上の一体性があること、及び本願商標は実際に取引市場において「ハザードフォー」と称呼され親しまれていることから、本願商標からは、その構成文字に応じて「ハザードフォー」の称呼のみが生じ、「アメリカのファッションブランド」の観念が生じる旨主張している。

しかしながら、本願商標構成中の「HAZARD」の文字と「4」の数字は、菱形の輪郭図形内に表されているものの、両文字が組み合わされて表されているものではなく、構成上分離して認識されるものであるから、両文字は不可分一体のものとまではいえないというのが相当である。

そして、数字は、それのみでは、「極めて簡単で、かつ、ありふれた標章」であり、自他商品の識別標識としての機能を有しないこと、上記(1)のとおりであるから、本願商標は、「HAZARD」の文字部分だけを抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは許されるというべきである。

また、提出された証拠方法によれば、請求人が本願商標を「かばん」などに使用していることは認められるとしても、その販売量や広告宣伝などの具体的な証左もなく、取引者、需要者の認知度も不明であって、「アメリカのファッションブランド」の観念が生じるものとも認められないものであるから、上記判断を左右すべき事情とは認められない。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

したがって、本願商標が同号に該当するとして本願商標を拒絶した原査定は、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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