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Trademark Appeal Case

商標の類似性と産地誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−650094(T2013−650094/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ALTA ROMA」の欧文字を書してなり、第11類、第24類及び第25類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2012年2月1日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2012年(平成24年)7月20日に国際商標登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、原審における平成25年5月10日付け手続補正書及び2013年(平成25年)10月11日付けで国際登録簿に記載された限定の通報があった結果、最終的に、別掲1のとおりの商品に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)ないし(4)のとおり、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願は、その指定商品中に、商品の内容及び範囲を明確に指定したとは認められない表示を含むものであるから、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

(2)本願は、第24類において広範な範囲にわたる商品を指定しているため、このような状況の下では、出願人が本願商標をそれらの指定商品の全てについて使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるから、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。

(3)本願商標は、次のアないしオの登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品・役務と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア 登録第2118352号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アルタ」の片仮名と「ALTA」の欧文字を2段に書してなり、昭和61年6月11日に登録出願、第13類に属する商標登録原簿の記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録され、その後、同20年12月3日に指定商品を別掲2のとおりとする指定商品の書換登録がされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。

イ 登録第3353216号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アルタ」の片仮名を書してなり、平成7年9月11日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き」を指定商品として、同9年10月24日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

ウ 登録第5240770号商標(以下「引用商標3」という。)は、「アルタ」の片仮名を書してなり、平成19年6月26日に登録出願、別掲3のとおりの役務を指定役務として、同21年6月19日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

エ 登録第5240771号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ALTA」の欧文字を書してなり、平成19年6月26日に登録出願、別掲3のとおりの役務を指定役務として、同21年6月19日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

オ 登録第5373018号商標(以下「引用商標5」という。)は、「Alta Loma」の欧文字を書してなり、平成22年8月2日に登録出願、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」、第18類「かばん類,袋物,かばん用の貴金属製ネームプレート,携帯用化粧道具入れ,傘」及び第28類「おもちゃ,人形,運動用具」を指定商品として、同22年12月3日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(4)本願商標は、「ALTA ROMA」の欧文字を書してなるところ、その構成中、「ROMA」の文字がイタリアのローマを表したもので、産地、販売地に通じるものであるから、本願商標を、その指定商品中、イタリア製の商品以外の商品について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書及び同法第6条第1項について

本願の指定商品については、前記1のとおり補正及び限定された結果、商品の内容及び範囲が明確なものとなり、また、出願人の商標の使用または使用の意思があることに疑義はなくなったものと認められる。

したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第6条第1項の要件を具備するものとなったから、原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)商標法第4条第1項第11号について

ア 引用商標2及び引用商標5について

本願商標に係る指定商品は、前記1のとおりに限定された結果、引用商標2及び引用商標5の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除され、引用商標2及び引用商標5の指定商品と類似しない指定商品になったと認められるものである。

したがって、引用商標2及び引用商標5を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、解消した。

イ 引用商標1、引用商標3および引用商標4について

本願商標は、「ALTA」及び「ROMA」の欧文字を1文字程度のスペースを介して横書きしてなるところ、該文字は同じ大きさ、同じ書体をもって、視覚上、まとまりよく一体的に表されており、その構成全体から生じる「アルタローマ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標の構成中の「ALTA」の文字は、イタリア語で「高い、気高い、優れた」の意味を有し、同じく構成中の「ROMA」の文字は、イタリア語でローマを表すものであって、本願商標は、その構成全体をもって「気高いローマ」程の意味合いを想起させる場合も少なくないものであるから、本願商標は一体不可分のものとして認識し、把握されるというのが相当である。

また、他に、その構成中の「ALTA」の欧文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情は見いだせない。

そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「アルタローマ」の一連の称呼のみを生じるものである。

よって、本願商標から「ALTA」の文字部分を分離、抽出し、これより「アルタ」の称呼をも生じるとし、その上で、本願商標と引用商標1、引用商標3および引用商標4とが称呼を共通にする類似する商標であるとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものとはいえない。

(3)商標法第4条第1項第16号について

本願商標の構成中の「ROMA」の文字が、たとえ、イタリアのローマを表す語であるとしても、本願商標は、上記(2)イのとおり、その構成全体をもって、一体不可分のものとして認識し、把握されるものというべきであるから、該文字部分が商品の品質(産地、販売地)を表示するものとして直ちに認識されるとはいい難く、これをその指定商品について使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるとはいえない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。

(4)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第3条第1項柱書き及び同法第6条第1項の要件を具備しないとし、かつ、同法第4条第1項第11号及び同項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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