Trademark Appeal Case
要部抽出と称呼・観念類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2014−900100(T2014−900100/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5645793号商標(以下「本件商標」という。)は、「官兵衛醤油」の文字を横書きしてなり、平成25年7月24日に登録出願され、第30類「醤油」を指定商品として、同年11月26日に登録査定、同26年1月31日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由(要旨)
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、異議の申立ての理由を本件商標は登録第5267753号商標(以下「引用商標」という。)と類似する商標であって、その指定商品も同一、かつ、類似するものであるから商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである旨述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出している。
(2)引用商標
申立人が引用商標は、別掲のとおり、赤色に着色した「あ!」の文字を大きく横書きし、その右側にやや小さく黒色で毛筆風の「官兵衛」の文字を横書きした構成からなり、平成20年12月11日に登録出願され、「しょうゆ」を含む第30類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成21年10月2日に設定登録されたものである。
3 取消理由通知
当審において、平成26年8月26日付けで、商標権者に対し通知した取消理由は、次のとおりである。
本件商標と引用商標との類否について
(1)本件商標は、前記1のとおり、「官兵衛醤油」の文字を書してなるところ、その構成中の「醤油」の文字は指定商品を表示したものとして認識し理解されるにとどまり、出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものというべきであるから、「官兵衛」の文字部分が出所識別標識としての機能を果たす要部といい得る。
そうすると、本件商標は、全体として「カンベエショウユ」の称呼を生ずるほか、単に「カンベエ」の称呼及び人名としての「官兵衛」の観念をも生ずるものというのが相当である。
(2)引用商標は、前記2のとおり、赤色に着色した「あ!」の文字を大きく横書きし、その右側にやや小さく黒色で毛筆風の「官兵衛」の文字を書してなるところ、「あ!」の文字部分と「官兵衛」の文字部分とは、文字の大きさ、色彩及び書体を異にするものであり、視覚上明らかに分離して看取されるものである。しかも、「あ!」の文字部分は、感嘆符を伴い、感動や驚き等を表現したものとして、また、「官兵衛」の文字部分は人名の一つとして、それぞれ認識し把握されるばかりでなく、他に両文字部分が常に不可分一体のものとして認識し把握されるべき格別の理由も見いだし難いものである。
そうすると、引用商標は、全体として「アカンベエ」の称呼を生ずるほか、「官兵衛」の文字部分を捉え、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資される場合が少なくないものというべきであるから、「カンベエ」の称呼及び人名としての「官兵衛」の観念をも生ずるものというのが相当である。
(3)以上によれば、本件商標と引用商標とは、「カンベエ」の称呼及び人名としての「官兵衛」の観念を共通にする類似の商標である。
また、引用商標の指定商品には、本件商標の指定商品が包含されていることが明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
4 商標権者の意見
商標権者は、上記3の取消理由に対し、何ら意見を述べるところがない。
5 当審の判断
本件商標と引用商標とは、上記3の取消理由に記載したとおり、「カンベエ」の称呼及び人名としての「官兵衛」の観念を共通にする類似の商標である。
また、引用商標の指定商品には、本件商標の指定商品が包含されているものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたといわざるを得ないから、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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