sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

商標「焦がしバターしょうゆ」の焦がしバターしょうゆの識別力(第3条第1項第3号|審判異議2013−900096(T2013−900096/J7))

審判番号
異議2013−900096(T2013−900096/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「焦がしバターしょうゆ」
争点(論点)
焦がしバターしょうゆの識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第29類・第30類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2013−900096(T2013−900096/J7)・異議)は、本件商標「焦がしバターしょうゆ」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「焦がしバターしょうゆの識別力」です。指定商品・役務は第29類・第30類に属します。特許庁は「登録第5546290号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5546290号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5546290号商標(以下「本件商標」という。)は、「焦がしバターしょうゆ」の文字を標準文字で表してなり、平成24年7月4日に登録出願、第29類「たまねぎ・豚肉を主材としバターとしょうゆを加味した総菜」及び第30類「たまねぎ・豚肉・バター・しょうゆを主材とする調味料」を指定商品として、同年12月12日に登録査定、同年同月28日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

本件商標は、「焦がしバターしょうゆ」の文字を標準文字で表してなるので、このような商標をその指定商品に使用したときには、「焦がしたバターと醤油で香りと風味をつけた総菜」及び「焦がしたバター風味の醤油」を認識し、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認められる。また、本件商標は、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としない商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 本件商標の取消理由

審判長は、平成26年5月7日付けで商標権者に対し、理由を示して本件商標を取り消すべき旨の通知をした。その理由は、次のとおりである。

(1)本件商標に係る事実について

本件商標は、「焦がしバターしょうゆ」の文字からなるところ、これは、「火で焼いて黒くする。」を意味する「焦がし」の文字(広辞苑第六版)、乳製品の一つである「バター」の文字及び調味料の一つである「しょうゆ」の各文字を結合したものと容易に認識し得るものであって、その構成全体からは、「焦がしたバターとしょうゆ」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。

そして、本件商標の指定商品は、第29類「たまねぎ・豚肉を主材としバターとしょうゆを加味した総菜」及び第30類「たまねぎ・豚肉・バター・しょうゆを主材とする調味料」であるところ、「惣菜」及び「調味料」との関係において、「焦がしバター醤油」「焦がしバターしょうゆ」の文字が、以下のとおり、商品などの品質を表すものとして普通に使用されている事実が認められる。

ア 「惣菜」との関係における使用事例(注:以下、下線は当合議体が付した。)

(ア)レシピサイト「COOKPAD」において「

焦がしバター醤油

」を使用したレシピが紹介されている(http://cookpad.com/recipe/1063616)、(http://cookpad.com/recipe/2491564)。

(イ)Japane Table みち草げんげのメニューに「ほたての

焦がしバター醤油

焼き」がある(http://r.gnavi.co.jp/kakh300/menu2/)(甲35)。

(ウ)竹取酒物語 三鷹北口駅前店のメニューに「三種きのこの

焦がしバター醤油

鉄板焼き」がある(http://r.gnavi.co.jp/gcku341/menu3/)(甲38)。

(エ)ハウス食品株式会社は、「こんがり香ばしいバター醤油の香りとうまみがきいた、飽きのこないおいしさが特徴。」の説明のもと、「とんがりコーン」<

焦がしバター醤油

味>を発売した(http://housefoods.jp/company/news/news00002615.html)(甲46)。

(オ)株式会社東ハトは、「濃厚な醤油の旨みが楽しめる“たまり醤油”を使用し、醤油の香ばしさとまろやかなバターのコクが、豆のおいしさを引き立てる、

焦がしバター醤油

味に仕上げました。」の説明のもと、スナック菓子「ビーノ・

焦がしバター醤油

味」を販売していた(http://tohato.jp/news/news.php?data_number=1026)(甲47)。

(カ)ファーストキッチン株式会社は、「食欲を刺激する香ばしい“焦がし感”と醤油の旨みの中から、甘くコクのあるバターの風味がふわっと口のなかに広がり、ポテト本来の素材の味を引き立たせます。日本人の感性に響く、日本人ならではの味覚 “

焦がしバター醤油

”の <後をひく焦がし感と、まろやかな香ばしさ>を表現したフレーバーポテトです。」の説明のもと、「

焦がしバター醤油

ポテト」を発売した(http://first-kitchen.co.jp/news/index.php?ym=201012)。

イ 「調味料」との関係における使用事例

(ア)正田醤油株式会社は、「みんなの醤油スタジアム」のウェブサイトで「お餅に合う/

焦がしバター醤油

」として、「

焦がしバター風醤油

」を商品化した(http://www.shoyustadium.com/rookie3/)。

(イ)メーカー名「モック」の「

焦がしバターしょうゆ

」の商品紹介に、「めし旨シリーズ、

食べる調味料

! じっくりと炒めた『玉ねぎ』と『国内産豚挽肉』に

絶妙に焦がしたバターとお醤油をプラス

。熱々ご飯にピッタリなのはもちろんのこと、いろいろなお料理に加えても抜群の美味しさです。」との記載がある(http://www.amazon.co.jp/モック-焦がしバターしょうゆ-80g/dp/B009ICSDFU)。

(2)本件商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について

本件商標は、「焦がしバターしょうゆ」の文字を標準文字で表してなるところ、上記(1)の事実があることからすれば、これよりは、「焦がしたバターとしょうゆ」を使用した商品であることを理解、認識させるにすぎないものである。

そうすると、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、取引者、需要者をして、該商品が「焦がしたバターとしょうゆを加味した総菜」「焦がしたバターとしょうゆからなる調味料」であることを認識させるにすぎないものであり、商品の品質を普通に用いられる方法で表示してなるものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 商標権者の意見

審判長は、上記3の取消理由に対して、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

上記3のとおり、本件商標は、これをその指定商品に使用した場合、取引者、需要者をして、該商品が「焦がしたバターとしょうゆを加味した総菜」「焦がしたバターとしょうゆからなる調味料」であることを認識させるにすぎないものであり、商品の品質を普通に用いられる方法で表示してなるものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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