Trademark Appeal Case
要部抽出と称呼・外観類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2014−900186(T2014−900186/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5659672号商標(以下「本件商標」という。)は、「CHARREX PFP−1000」の文字を横書きしてなり、平成25年11月1日に登録出願、第2類「塗料,顔料,染料,金属保護剤,木材保存剤,木材用媒染剤,皮革用媒染剤,天然樹脂(未加工のもの)」を指定商品として、同26年2月21日に登録査定、同年3月28日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録第1519292号商標(以下「引用商標」という。)は、「CHARTEK」の欧文字を横書きしてなり、昭和53年7月6日に登録出願、第1類「耐火剤、その他の化学品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同57年6月29日に設定登録、その後、平成15年12月3日に指定商品を第1類「耐火剤,その他の化学品」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立ての理由の要旨
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。
本件商標の構成中、「PFP−1000」の文字部分は、品番、型式等を表すものであって、自他商品の識別標識として機能しないから、本件商標のうち、自他商品の識別標識となるのは「CHARREX」の欧文字部分のみである。
したがって、本件商標の「CHARREX」の文字部分からは「チャーレックス」の称呼が生じる。
一方、引用商標である「CHARTEK」の欧文字からは、「チャーテック」の称呼が生じる。
両商標は、ともに欧文字7文字から構成されているのに加え、第5文字目の「R」と「T」、第7文字目の「X」と「K」の文字を除く、残余の5文字が共通する外観上相紛らわしいものであり、また、両商標から生じる称呼も、冒頭の2音「チャー」と第4及び第5音目の「ック」の音が共通する相紛らわしいものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、その指定商品も類似するものである。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、上記1のとおり、「CHARREX PFP−1000」の文字を横書きしてなるところ、該文字は、我が国において特定の意味を有する語として知られているものではない。加えて、その構成中の「CHARREX」及び「PFP」の各文字についても、我が国において特定の意味を有する語として知られているものではなく、造語として認められるものであるから、全体としては、その構成文字に相応して「チャーレックスピイエフピイセン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないといえるものである。
また、本件商標は、欧文字と数字からなり、文字の種類を異にし、数字が商品の規格、品番等を表す記号又は符号として類型的に使用されているから、欧文字部分とそれ以外の数字部分に分離して認識され、「CHARREX PFP」の欧文字部分からは、その構成文字に相応して「チャーレックスピイエフピイ」の称呼を生じるものといえる。
さらに、本件商標は、(ア)「CHARREX」の文字と「PFP−1000」の文字との間に1文字相当分の間隔があり、分離して認識されること、(イ)全体として生じる称呼も冗長であること、(ウ)その構成中の欧文字部分のうち、「CHARREX」の文字部分は一連に「チャーレックス」と称呼し得るのに対し、「PFP」の文字部分は一連に称呼し得ず、欧文字1文字1文字の音をもって「ピイエフピイ」と称呼しなければならないものであること等を踏まえるならば、簡易迅速を尊ぶ取引の場においては、語頭部にあり、称呼し易い「CHARREX」の文字部分に看者の注意が惹かれることもあり得るから、該文字部分に相応して、「チャーレックス」の称呼をも生じ得るといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「CHARTEK」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、我が国において特定の意味を有する語として知られているものではなく、造語として認識されるものであるから、その構成文字に相応して「チャーテック」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものといえる。
(3)本件商標と引用商標との対比
本件商標と引用商標の外観を比較するに、先ず、本件商標の構成文字全体及び独立して看者の注意が惹かれる「CHARREX PFP」の欧文字部分と引用商標とは、その構成文字において顕著な差異を有するものであるから、明らかに区別し得るものといえる。また、本件商標において独立して看者の注意が惹かれ得る「CHARREX」の欧文字部分と引用商標とは、第1文字ないし第4文字の「CHAR」及び第6文字の「E」を共通にするものではあるが、第5文字において「R」と「T」の文字、第7文字において「X」と「K」の文字という差異を有するものであるから、やはり、十分区別し得るものといえる。そうすると、本件商標と引用商標とは、外観においては、十分に区別し得るものといえる。
次に、本件商標と引用商標の称呼を比較するに、先ず、本件商標から生ずる「チャーレックスピイエフピイセン」及び「チャーレックスピイエフピイ」の称呼と引用商標から生ずる「チャーテック」の称呼とは、構成音において顕著な差異を有するから、明らかに聴別し得るものといえる。また、本件商標から生ずる「チャーレックス」の称呼と引用商標から生ずる「チャーテック」の称呼とは、「チャー」と「ク」の音を共通にするものではあるが、「レ」と「テ」の音及び「ス」の音の有無が異なるものであり、該差異音である「レ」と「テ」の音が長音の後に位置し、しかも、促音を伴う音である点等を踏まえると、これらの差異音は明瞭に聴取されるものであるから、十分に聴別し得るものといえる。
さらに、本件商標と引用商標の観念を比較するに、両商標は、その独立して看者の注意が惹かれ得る文字部分を含め、いずれも、特定の観念を生じないものであるから、観念においては、両商標が相紛れるおそれがあるということはできない。
以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれがあるということができないものであるから、両商標は、非類似の商標というべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)結論
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできないものであるから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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