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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼の清濁音の類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:平成10年審判第18548号|請求不成立)

審判番号
平成10年審判第18548号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ボルダ」
争点(論点)
称呼の清濁音の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第18548号・不服)は、本件商標と引用商標「ボルダ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の清濁音の類似性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「BOLTA」の欧文字を横書きしてなり、第27類「布製壁紙,プラスチック製壁紙,その他の壁紙」を指定商品として、平成8年4月26日に登録出願、その後、平成10年5月18日付の手続補正書により、指定商品を「ビニールを被覆した布地よりなる壁紙」に補正したものである。

2 引用商標

原査定において拒絶の理由に引用した登録第3106814号商標(以下「引用商標」という。)は、「ボルダ」の片仮名文字と「VOLDA」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成4年7月29日に登録出願、第16類「紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製タオル,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,紙製テ―ブルクロス,紙製ブラインド,紙類,文房具類(昆虫採集用具を除く),印刷物」を指定商品として、同7年12月26日に登録されたものであり、その商標権が現に存続しているものである。

3 請求人の主張

(1)本願の指定商品は紙ではなく、ビニールを被覆した布地よりなるものであり、引用商標の指定商品中の「紙類」とは材料、商品流通経路が異なる。本願の指定商品は建築業界を取引市場とするが、引用商標の指定商品中の「紙類」には壁紙が含まれていないし、建築業界で取引するものでもない。

(2)したがって、両者は、取引上混同されるものではない。

(3)本願商標の「ボルタ」の称呼と引用商標の「ボルダ」の称呼は第3音が清音と濁音の違いがあり、両商標とも3音という極めて短い音構成であるから、第3音の相違により十分区別できる。

4 当審の判断

本願の指定商品は、前記のとおりであって、壁紙の概念に含まれる商品であることは明らかである。壁紙は、耐火性や耐水性などを向上させるために紙と他の材料を組み合わせたり、紙以外を主材料とするものもあるが、現在でも製紙会社により製造される場合が少なくないことは、当庁に顕著な事実である。

そうすると、壁紙と紙類(壁紙を除く)について同一又は類似の商標が使用された場合、同じ者の業務に係る商品であるかのように取引者・需要者がその出所を混同するおそれがあるものといえるから、壁紙は、紙製以外のものも含め、製紙会社が製造している他の紙類と類似する商品と判断するのが相当である。

したがって、本願の指定商品は、引用商標の指定商品中の「紙類」と類似する商品といわなければならない。

また、本願商標は、「ボルタ」と称呼され、引用商標は、「ボルダ」と称呼されるものであることはその構成文字からみて明らかである。そして、「ボルタ」と「ボルダ」の両称呼は、末尾音に清濁の違いがあるのみであり、末尾音の発音、聴取が曖昧になりやすいという一般的傾向、また、両称呼より知られた意味合いを想起しがたく、想起される意味合いの違いにより末尾音の清濁の違いが明確になるということもないから、いずれも3音構成の短い称呼であるがそれぞれ一連に称呼するときは、互いに紛れて聴取されやすいものといわざるをえない。

そうすると、本願商標と引用商標は、その外観の違いを考慮しても称呼において紛らわしいものであって、類似する商標というのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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