sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の清濁音の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第18548号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「BOLTA」の欧文字を横書きしてなり、第27類「布製壁紙,プラスチック製壁紙,その他の壁紙」を指定商品として、平成8年4月26日に登録出願、その後、平成10年5月18日付の手続補正書により、指定商品を「ビニールを被覆した布地よりなる壁紙」に補正したものである。

2 引用商標

原査定において拒絶の理由に引用した登録第3106814号商標(以下「引用商標」という。)は、「ボルダ」の片仮名文字と「VOLDA」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成4年7月29日に登録出願、第16類「紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製タオル,紙製手ふき,紙製ハンカチ,荷札,紙製テ―ブルクロス,紙製ブラインド,紙類,文房具類(昆虫採集用具を除く),印刷物」を指定商品として、同7年12月26日に登録されたものであり、その商標権が現に存続しているものである。

3 請求人の主張

(1)本願の指定商品は紙ではなく、ビニールを被覆した布地よりなるものであり、引用商標の指定商品中の「紙類」とは材料、商品流通経路が異なる。本願の指定商品は建築業界を取引市場とするが、引用商標の指定商品中の「紙類」には壁紙が含まれていないし、建築業界で取引するものでもない。

(2)したがって、両者は、取引上混同されるものではない。

(3)本願商標の「ボルタ」の称呼と引用商標の「ボルダ」の称呼は第3音が清音と濁音の違いがあり、両商標とも3音という極めて短い音構成であるから、第3音の相違により十分区別できる。

4 当審の判断

本願の指定商品は、前記のとおりであって、壁紙の概念に含まれる商品であることは明らかである。壁紙は、耐火性や耐水性などを向上させるために紙と他の材料を組み合わせたり、紙以外を主材料とするものもあるが、現在でも製紙会社により製造される場合が少なくないことは、当庁に顕著な事実である。

そうすると、壁紙と紙類(壁紙を除く)について同一又は類似の商標が使用された場合、同じ者の業務に係る商品であるかのように取引者・需要者がその出所を混同するおそれがあるものといえるから、壁紙は、紙製以外のものも含め、製紙会社が製造している他の紙類と類似する商品と判断するのが相当である。

したがって、本願の指定商品は、引用商標の指定商品中の「紙類」と類似する商品といわなければならない。

また、本願商標は、「ボルタ」と称呼され、引用商標は、「ボルダ」と称呼されるものであることはその構成文字からみて明らかである。そして、「ボルタ」と「ボルダ」の両称呼は、末尾音に清濁の違いがあるのみであり、末尾音の発音、聴取が曖昧になりやすいという一般的傾向、また、両称呼より知られた意味合いを想起しがたく、想起される意味合いの違いにより末尾音の清濁の違いが明確になるということもないから、いずれも3音構成の短い称呼であるがそれぞれ一連に称呼するときは、互いに紛れて聴取されやすいものといわざるをえない。

そうすると、本願商標と引用商標は、その外観の違いを考慮しても称呼において紛らわしいものであって、類似する商標というのが相当である。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。