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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第9492号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「クランプ ロック」の片仮名文字を横書きしてなり、第6類「パネル用金属製締め具,その他の金属製金具,建築用又は構築用の金属製専用材料」を指定商品として、平成5年6月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、その指定商品との関係において、『締め具、締め金であって固定する物』の意味合いを看取させる『クランプ ロック』の文字よりなるから、これをその指定商品中の前記に照応する商品に使用するときは、単に、商品の品質、用途を表示する標章のみからなる商標と認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条1項16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記したとおり、「クランプ ロック」の片仮名文字を普通の書体を用いて表してなるところ、構成中、前半の「クランプ」の文字部分は、「締め具、締め金、締め具で固定する」等の意味合いをもって世上親しまれている平易な外来語であって、金具、工具又は建築金物等の取引者・需要者間においては、「締金、締付け装置(clamping device)に用いられるもの、(切削作業などで)締付けボルトで工作品などを固定する金具又は鋼管足場の組み立てなどに使用する結合金物」等の意味合いで一般に通用しかつ取引上普通に用いられている語と認められる。また、同後半の「ロック」の文字部分は、一般に「錠、締める物、錠を掛ける、固定する(物)、かみ合わせて動かなくする」等の意味合いで親しまれている平易な外来語であって、前記商品の取引者・需要者間においては、同意味合いのほか、「ロックナット(lock nut)」(止めナット)),「ロックワッシャー(lock washer)」(止め座金)、「ロッキングボルト(locking bolt)」(締め付けボルト)等の如く、「固定するための締め具」の意味合いをもって一般に通用しかつ取引上普通に用いられる語と認められる。

そうすると、前記各語の結合よりなる本願商標からは、全体として「クランプ(締め具)でロック(固定)すること(又はそのもの)」もしくは「(楔、歯、ボルトなどの固定具による)締め付け器具(装置)」の意味合いを容易に認識し把握し得るものとみるのが相当である。

しかして、本願商標(「クランプ ロック」)がかかる意味合いの語として容易に看取し得るものであることは、例えば、岐阜県関市在の「鍋谷工業株式会社」に係るいわゆるインターネットホームページ情報(’98.12.18付)において、「クランプロックは、テーパの楔効果を利用し、『焼きばめ』と同じ効果を発生させるメカニカルな軸締結要素です。取りつけ、取りはずしが容易で位相合わせも自由です。」なる解説のもと、「クランプロック」の語を当該締め付け器具(装置)の作用・効果又は機構・機能を表示するものとして、使用している状況よりして十分窺われるところである。

そうすると、本願商標をその指定商品中の「前記作用・効果又は機構・機能を備えた締め付け器具(装置)について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、該商品の品質、構造又は機能を表示したものと理解するに止まり、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものであり、また、これを前記商品以外の商品について使用するときは、その品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

そして、金具、工具又は建築金物等に関わる当業者であれば、前記作用・効果又は機構・機能を備えた締め付け器具(装置)を取引過程におく場合に、本願商標は誰しも必要とする表示であって何人もその使用を欲するものといえるから、かかるものを特定の者に対して商標登録を認め一私人の独占使用に委ねることは、商標本来の機能・役割(自他商品の識別標識)と商標使用者の業務上の信用維持を目途とする商標法の法目的に照らし、適切なものとはいい難い。

してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

請求人は、審判請求書の請求の理由において、本願商標は商標法第3条第2項の規定に基づいて登録されるべきものであり、資料収集が整い次第、その主張・立証を行う所存である旨述べているが、その後、相当期間が経過するも、その主張・立証はされず、また、この点に関し当庁より改めてその回答を求めた平成11年6月8日付審尋書に対しても、何ら応答するところがない。

よって、結論のとおり審決する。

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