Trademark Appeal Case
防護標章の周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第13585号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願標章
本願標章は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第25類「被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、運動用特殊衣服、運動用特殊靴」を指定商品とし、平成5年商標登録願第72464号(以下「本件商標」という。)に係る防護標章として、平成6年5月19に登録出願されたものである。
そして、本件商標は、本願標章と同一の構成よりなり、平成5年7月8日に登録出願、第32類「清涼飲料、果実飲料」を指定商品として、平成8年6月28日に登録第3166214号商標として設定の登録がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願標章は、この出願の指定商品について他人が登録商標の使用をすることにより、その商品と出願人業務に係る登録商標の指定商品とが混同を生ずるおそれがある程に、出願人の業務に係る指定商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものとは認められない。したがって、本願標章は、商標法第64条第1項の要件を具備しない。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願標章と本件商標とが同一のものであること、同じく本願出願人と本件商標の商標権者が同一人であることは、出願書類及び商標登録原簿の記載に徴して認められるところである。
請求人(出願人)は、本件商標は、持久運動時のエネルギー補給飲料について平成5年7月より、テレビ・新聞・雑誌等を介して宣伝広告をした結果、取引者、需要者においては請求人の取り扱いに係る商品であると認識される程に周知・著名であると主張し、甲第1号証乃至同第46号証を提出している(原審において提出された平成9年5月28日付意見書の添付書類(1)乃至(13)を甲第1号証乃至同第13号証、当審において提出された平成10年7月6日付物件提出書の添付書類(14)乃至(39)を甲第14号証乃至同第39号証、及び同年8月25日付物件提出書の添付書類(1)乃至(7)を甲第40号証乃至同第46号証として取り扱った。以下、同じ。)。
そこで、請求人(出願人)提出の甲各号証についてみるに、本件商標と同一と認められる商標を、いわゆる、スポーツ飲料に使用している箇所は、甲第4号証、甲第9号証乃至同第35号証、甲第43号証乃至同第46号証であって、雑誌「週刊サッカー ダイジェスト」をはじめとする各スポーツ雑誌、1994年6月号乃至1997年6月号において本件商標が掲載されていることが認められるが、スポーツ雑誌の購読者は極めて限られた範囲というべきであって、需要者の間に広く認識されているものとはいえないものである。また、それ以外の甲各号証は、本件商標の使用態様が不明であるなど、その使用事実を示す書証としては適切でない。しかも、本件商標の使用に係る商品の生産又は販売数量、売上高等の書証は提出されていない。
してみれば、請求人提出の証拠をもってしては、本件商標が請求人の業務に係る商品「スポーツ飲料」を表すものとして取引者、需要者間に広く認識されているとする事実は客観的に明らかにされたものとはいえない。
また、本願標章の指定商品と本件商標の指定商品とは、その品質・用途はもとより生産・流通の過程も全く異にする別異の商品であって、その関連性は極めて希薄なものといわなければならない。
そうとすれば、他人が本願標章をその指定商品とする被服及び履物製品等に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商品が請求人の取扱いに係る商品のごとく、その出所について混同を生ずるおそれはないといわなければならない。
したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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