sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の類似と長音化

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−18951(T2014−18951/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「美柔」の漢字を横書きしてなり、第1類「化粧品の原料となる化学品,飲食品の原料となる化学品,化学品」及び第3類「化粧品」を指定商品として、平成25年8月8日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、次の2件の登録商標(以下、これらの登録商標をまとめて「引用商標」という。)である。

(1)登録第4715652号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Bijoux」の欧文字と「ビジュー」の片仮名を2段に横書きしてなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、平成15年2月19日に登録出願、同年10月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4725394号商標(以下「引用商標2」という。)は、「Bijou」の欧文字と「ビジュ」の片仮名を2段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、平成15年1月29日に登録出願、同年11月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、「美柔」の漢字を書してなるところ、その構成文字に相応して「ビジュウ」及び「ビニュウ」の称呼を生じるものであり、その構成文字は辞書等に掲載された成語とはいえないものであるから、特定の観念を生じるとまではいえないものの、「美」の漢字と「柔」の漢字によって構成されるものであるから、「美しく柔らかい」様子程度のことを連想することはあり得るものといえる。

(2)引用商標

ア 引用商標1

引用商標1は、「Bijoux」の欧文字と「ビジュー」の片仮名を2段に書してなるところ、その構成中の「Bijoux」は、「ディコ仏和辞典(白水社)」によれば、「宝石、装身具」を意味するフランス語である「bijou」の複数形であり、その他、「広辞苑 第6版(岩波書店)」には、「ビジュー【bijou フランス】」の項に、「宝石。玉飾。」の記載、「コンサイスカタカナ語辞典 第4版(三省堂)」には、「ビジュー[フbijou]」(*「フ」はフランス語の略。)の項に、「(装身用の)宝石」の記載、「imidas2007(集英社)」には、「ビジュー[bijou 仏]」の項に、「宝石」の記載があることからすれば、引用商標1は、「宝石」の観念が生じるものといえる。

そして、本願商標の下段の「ビジュー」の片仮名は、上段の「Bijoux」の欧文字の仏語による表音と認められることから、引用商標1は、「ビジュー」の称呼が生じるものといえる。

イ 引用商標2

引用商標2は、「Bijou」の欧文字と「ビジュ」の片仮名を2段に書してなるところ、その構成中の「Bijou」の欧文字は、上記アのとおりであるから、その構成文字に相応して「ビジュ」及び「ビジュー」の称呼を生じ、「宝石」の観念が生じるものといえる。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標の類否を検討するに、外観においては、本願商標と引用商標は、それぞれ上記3(1)及び(2)のとおりであり、その構成文字等が明らかに異なるものであるから、両商標は、外観上、明確に区別し得るものといえる。

また、観念においても、本願商標と引用商標は、それぞれ上記3(1)と(2)のとおりであるところ、本願商標が特定の観念とまではいえないとしても、「美しく柔らかい」様子程度のことは連想させ得るものである一方で、引用商標は、「宝石」の観念を生じるものであるから、それぞれの観念は明らかに異なるものであり、両商標は、観念上、明確に区別し得るものといえる。

さらに、称呼においては、本願商標から生じる「ビジュウ」及び「ビニュウ」の称呼と引用商標から生じる「ビジュ」及び「ビジュー」の称呼を比較するに、本願商標から生じる「ビジュウ」の称呼が、「ジュ」の音の母音と「ウ」の音が続き、長音のように聴取されやすいことを踏まえると、引用商標の「ビジュ」と「ビジュー」の称呼とは、近似した印象があることは、否定し得ないものといえる。また、本願商標から生じるもう一つの称呼である「ビニュウ」と引用商標から生じる称呼の「ビジュ」及び「ビジュー」は語頭の「ビ」の音を共通にするものの、その後に続く音が「ニュウ」と「ジュー」及び「ジュ」の相違があるから、これらを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聴き誤るおそれはないというべきである。

したがって、本願商標から生じる「ビジュウ」の称呼と引用商標の「ビジュ」及び「ビジュー」の称呼が、近似した印象を与えるものの、その他の称呼の「ビニュウ」、さらに、外観及び観念が異なるものであることを総合的に考察すると、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれがない非類似の商標といえる。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、たとえ、その指定商品が同一又は類似するものであるとしても、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消を免れない。

その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。