Trademark Appeal Case
称呼の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2014−900190(T2014−900190/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5661708号商標(以下「本件商標」という。)は、「Qross」の欧文字を標準文字で表して、平成25年11月28日に登録出願、 第12類「船舶,航空機,鉄道車両,自動車,二輪自動車,自転車,航空機・鉄道車輌・自動車・二輪自動車・自転車用ホイール,自動車用・航空機用シャシー,陸上の乗物用のエンジン,船舶・航空機・鉄道車輌・自動車用扉,船舶・航空機・鉄道車両・自動車用窓,自動車用ステアリングホイール,自動車用ほろ,自動車の車体,自動車・二輪自動車用推進装置,陸上の乗物用の動力伝導装置,陸上の乗物用の電動機,陸上の乗物用クラッチ,陸上の乗物用ブレーキ,陸上の乗物用のタービン,自動車用バンパー,船舶・航空機・鉄道車両・自動車・二輪自動車用座席,船舶・航空機・鉄道車輌・自動車・二輪自動車・自転車用警音器,乗物用懸架装置のショックアブソーバー,乗物用盗難防止装置,船舶の部品及び附属品,航空機の部品及び附属品,鉄道車両の部品及び附属品,自動車の部品及び附属品,二輪自動車の部品及び附属品,自転車の部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」を指定商品として、同26年3月12日に登録査定、同年4月4日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する国際登録第899806号商標(以下「引用商標」という。)は、「CROSS」の欧文字を書してなり、第12類「Automobiles and their parts (included in this class), engines for land vehicles, tires for automobile wheels, rims for automobile wheels, complete automobile wheels and their parts, motor-driven automobiles for children.」及び第37類「Reconstruction, repair, servicing, dismantling, cleaning, maintenance and varnishing of vehicles and their parts and motors and their parts, including vehicle repair in the course of vehicle breakdown service; refinement and tuning of automobiles (included in this class).」を指定商品又は指定役務として、2006年5月22日に国際登録、2011年10月12日に国際商標登録出願(事後指定)、平成26年1月10日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由
本件商標と引用商標とは、その外観及び称呼において類似する商標であり、かつ、両者の指定商品は互いに抵触するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、前記1のとおり、「Qross」の欧文字を標準文字で表してなるところ、語頭を大文字で表し、これに続く文字を小文字で表したものであることから、全体を一つの語と認識されるものである。
そして、該文字は、辞書類に載録されている既成の語とは認められないものであるから、これに接する者をして、特定の読み及び特定の意味を有することのない一種の造語として看取、理解されるとみるのが相当である。
しかして、特定の読みが知られていない造語にあっては、我が国において一般に親しまれた英語読みで称呼することが多く、これを本件商標についてみるに、「Q」の欧文字の場合、母音(u)を帯同するのが常であるところ、本件商標についてはこれがみられないことから、「Q」の欧文字の読みを「キュウ」と独立させ、全体として「キュウロス」と称呼させる場合があるとみるのが相当である。また、「Q」の欧文字が母音(u)を帯同した場合、「ク」と称呼することもあることから、本件商標もこれに倣い、全体として「クロス」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は、前記2のとおり、「CROSS」の欧文字を表してなるところ、該文字は「十字架、十字形」などの意味を有する英語として広く知られているから、該文字に相応して、「クロス」の称呼と「十字架」「十字形」の観念を生ずるものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
外観についてみると、本件商標と引用商標は、共に欧文字5文字と少ない構成文字からなり、かつ、外観の識別上重要な位置を占める冒頭の第1文字において「Q」の欧文字と「C」の欧文字と差異を有するから、両者は、外観上明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標からは「キュウロス」、「クロス」の称呼が生ずるのに対し、引用商標からは「クロス」の称呼が生ずるところ、両者は、共に「クロス」の称呼を有するものであるから、その場合同一の称呼を共通にし、また、「キュウロス」と「クロス」の比較においては、冒頭において「キュウ」と「ク」の音の明らかな差異を有するから、両者は、称呼上において互いに十分聴別することができものである。
また、観念については、引用商標からは「十字架」、「十字形」の観念を生ずるのに対して本件商標からは観念を生じないから、両者は、観念上相紛れるおそれがあるものとはいえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、一部の称呼を共通にする場合があるとしても、他の称呼においては十分聴別することができ、また、外観においても明確に区別できるものであり、観念において相紛れるおそれはないものであるから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想などを総合して全体的に考察すると、本件商標と引用商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標といわなければならない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたと認められないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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