Trademark Appeal Case
キャッチフレーズの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−4649(T2014−4649/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「お庭の便利屋さん」の文字を標準文字で表してなり、第37類「造園工事・緑化工事及び植栽工事,造園工事・緑化工事・植栽工事に関する監理・助言,外構工事」を指定役務として、平成25年3月9日に登録出願されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『お庭の便利屋さん』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、『庭や庭の周りに関するサービス全般を行う』程の意味合いで、広告、宣伝的な類のキャッチフレーズのように使用されており、そのサービスには造園工事や外構工事等も含まれているものである。そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、取引者、需要者が自他役務の識別標識として認識する程に特別に注意を引く部分はなく、企業における役務の提供促進のための広告宣伝文を表したものと認識し、理解するにとどまり、何人かの業務にかかる役務であることを認識することができない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号の該当性について
本願商標は、「お庭の便利屋さん」の文字よりなるところ、これよりは、「庭に関する便利屋」という程の意味合いを理解させるものというのが相当である。そして、該「お庭の便利屋さん」及びその構成中の「お庭の便利屋」の文字は、インターネット情報によれば、庭に関する手入れなどのサービスを行っている植木屋、造園屋等の業者が普通に使用しているところであって、本願の指定役務との関係において、「庭に関するサービスを行う便利屋である」程度の意味合いを認識させるものであり、また、この意味合いにおいて「お庭の便利屋さん」及び「お庭の便利屋」等の語が宣伝文句(キャッチフレーズ)として使用されている事実が、例えば、原審において開示したインターネット情報に加え、下記のウェブページにおいても十分に裏付けられるところである。
<インターネット情報>
「お庭の便利屋さん」及び「お庭の便利屋」等の文字の使用例
(1)「smileガーデン」のウェブページ
「お庭の困ったにお応えする
お庭の便利屋さん
」の見出しの下、「お庭のお手入れは
お庭の便利屋
smileガーデンに おまかせください!」の記載がある。また、「体験してください!植木屋さんのイメージが変わります」の見出しの下、「全国に展開中の植木屋smileガーデンは、剪定・伐採・雑草対策など、どんなことでもシンプルで明確な料金体系かつ、丁寧・迅速対応をモットーに年間3000件以上のお庭のお手入れを、全国自社施工にて展開しております。」の記載がある。
(http://smile-garden1128.com/)
(2)「Note garden」のウェブページ
ウェブページの上部に、「奈良の格安庭木屋さん
お庭の便利屋さん
のノートガーデンは、奈良県・京都府南部で 植木&庭木の剪定・伐採・草刈等の植栽管理・外構工事など、お庭の事ならお任せ! 京都 奈良 お庭のお手入れ・庭木の管理でお困りなら
お庭の便利屋さん
NOTEGARDEN(ノートガーデン)」の記載がある。
(http://notegarden.main.jp/)
(3)「 まつい樹木メンテナンス」のウェブページ
ウェブページの上部に、「
お庭の便利屋
。安心価格の植木屋、造園屋。」の記載、及び、「
お庭の便利屋
/お庭サービス」の見出しの下、「お庭の事なら,お庭サービス/1本の木の剪定、草刈、伐採、庭づくり、樹木医業務まで。庭と緑のことならお任せください。安心と笑顔を届けるサービスを提供していきます。」の記載がある。
(http://matui-jyumoku-mentenansu.com/)
(4)「せいべえ 」のウェブページ
「
お庭の便利屋
せいべえ」の見出しの下、「お庭や植物が元気になるお手伝いをいたします/お庭の草取りから、枝切り・木の伐採、刈り込み、草木の消毒など庭仕事に関すること、おまかせ下さい」の記載がある。
(http://www.geocities.jp/saybay588/)
(5)「丘の上グリーンプロ」のウェブページ
「横浜川崎町田で土地草刈といえば ”丘の上グリーンプロ”公式ブログ」の見出しの下、「マンション専用庭の庭掃除から、大きなお庭掃除まで経験実績豊富な『丘の上グリーンプロ草刈清掃事業部』へ
お庭の便利屋
と思って気軽にご相談ください。喜んで対応させていただいております。」の記載がある。
(http://kirakira4141.seesaa.net/article/383082072.html)
(6)「株式会社砂丘園芸」のウェブページ
「
お庭の便利屋さん
Dr.Garden『ドクター・ガーデン』」の見出しの下、「お庭に関する、あんな困った、こんな困った、どんな小さなお悩みでもお申し付けください!」の記載がある。
(http://dr-garden.on.omisenomikata.jp/)
(7)「
庭の便利屋
.本城」のウェブページ
「庭の便利屋ごあいさつ」の項目に、「・・・この度大好きな庭仕事に復帰しました。
庭の便利屋
.本城です。庭づくりに関わる者としては、一年を通して計画的にお手入れをされ、清々しいお庭づくりをして頂くことを願っています。・・・
庭の便利屋
は、見積りから作業完了まで、『安くて便利』を第一にご用命をお待ちしています。」の記載がある。
(http://niwanobenriya.web.fc2.com/)
(8)「庭美装」のウェブページ
「『
お庭の便利屋
』庭美装の仕事内容」の見出しの下、「1、☆庭美装の仕事☆」の項目に、「・庭木の剪定・伐採を主に・庭のコーディネイト構想・じゃまな庭石の撤去・粗大ゴミの回収・・・など庭全体を清掃、補修をする事を庭美装と考えています。」の記載がある。
(http://morinokubou.jimdo.com/%E3%81%8A%E5%BA%AD%E3%81%AE%E4%BE%BF%E5%88%A9%E5%B1%8B-%E5%BA%AD%E7%BE%8E%E8%A3%85%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%BA%8B%E5%86%85%E5%AE%B9/)
<以下、原審において開示したインターネット情報>
各ウェブページには、「お庭の便利屋さん」の文字が使用されている。
(1)「有限会社アートグリーン」のウェブページ
(http://www.artgreen-co.jp/)
(2)「株式会社松勝園」のウェブページ
(http://matsushouen.com/)
(3)「有限会社花のあらい」のウェブページ
(http://www.hanano-arai.co.jp/benriyasann.htm)
(4)「NOTE0774ガーデニング事業部」のウェブページ
(http://www.note0774.jp/green/)
(5)「田口園芸株式会社」のウェブページ
(http://t-engei.com/kanri/kanri.html)
(6)「株式会社グリーンセンス」のウェブページ
(http://nttbj.itp.ne.jp/0536234179/index.html)
(7)「株式会社砂丘園芸」のウェブページ
(http://www.sakyu-engei.co.jp/drgarden_top/#service)
(8)「株式会社ランドプロジェクト」のウェブページ
(http://www.landproject-e.com/)
そうとすれば、「お庭の便利屋さん」及び「お庭の便利屋」の語は、「庭に関するサービスを行う便利屋である」程度の意味合いにおいて、宣伝文句(キャッチフレーズ)として広く使用されているから、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「庭に関するサービスを行う便利屋であること」を訴える宣伝文句としてのキャッチフレーズの一種であると理解し、認識するにとどまるものとみるのが相当であって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。
してみれば、本願商標は、識別力のない宣伝文句のキャッチフレーズとして、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、「本願商標の構成文字全体からは、その指定役務との関係において、(1)『他の業者からは断られるような煩雑かつ低額の役務であっても気軽に引き受ける者』、(2)『庭の工事等を始め、庭に関する第37類以外の役務も困っておられれば広く全般に引き受ける者』、(3)『他の業者からは断られるような煩雑かつ低額の役務であっても気軽に引き受けると共に、庭の工事等を始め、庭に関する第37類以外の役務も困っておられれば広く全般に引き受ける者』、(4)『「お庭の便利屋さん」という固有の屋号』、(5)『お客様から、お客様の庭を大事に扱ってくれ、本願指定役務以外の頼まれ事でも嫌な顔をしないで気軽に引き受けてくれる親しみをこめた愛称』の意味合いであるとも考えられ、あるいは、(6)『お客様から、「お庭の便利屋さん」の愛称で呼ばれたいという願望の意味合い』等の複数の意味合いが生じ得ると考えられるから、審査官説示のように、『庭や庭の周りに関するサービス全般を行う』程の特定の意味合いを直ちに認識させるとはいい難い。また、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の説明、宣伝、広告等を直接的、具体的に表したものとはいい難く、役務の提供促進を図る一種の宣伝文句として需要者に認識されるとはいうことはできない。本願商標が、特定の意味合いを認識させ得ない以上、役務の何を宣伝するのか不明で、直ちに本願商標が宣伝文句に該当するとするのは失当である。そして、出願人において調査するも、その指定役務を取り扱う業界において、『お庭の便利屋さん』の文字が、前記審査官説示の意味合いを表すものとして、又は、役務の宣伝文句を表すものとして、取引上普通に使用されている事実を発見できなかった。」旨主張している。
しかしながら、「お庭の便利屋さん」の文字は、上記したとおり、「庭に関するサービスを行う便利屋である」程度の意味合いを認識させるものであって、「庭や庭の周りに関するサービス全般を行う」程の意味合いとしてもそれ程大きく異なるものではないし、キャッチフレーズとして普通に使用されている実情は、上記1のとおり見受けられるものであるから、本願商標が、請求人のいうような複数の意味合いが生じ、特定の意味合いを認識させ得ない以上、役務の何を宣伝するのか不明であるとの主張は、その前提において妥当なものでない。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、識別力のない宣伝文句のキャッチフレーズの一種であることを認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ない商標というべきである。
よって、請求人の主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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