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Trademark Appeal Case

商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−17256(T2014−17256/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,壁掛け・カーテン・敷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電球類及び照明用器具・携帯電話機用部品及び附属品・その他の電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,キーホルダーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ろうそく・ろうそくタイプの芳香剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,靴クリーム・靴墨の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,靴べら・靴ブラシ・靴のインソール・靴磨き用クロス・靴用ストレッチャーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成25年10月4日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第55296号商標(以下「引用商標1」という。)

商標 :別掲2のとおり

登録出願日 :明治45年7月25日

設定登録日 :大正元年10月16日

最新更新登録日:平成24年5月8日

書換登録日 :平成15年11月19日

指定商品 :第3類「せっけん(日本薬局方の薬用せっけんを除く。)」及び第5類「日本薬局方の薬用せっけん」

(2)登録第299188号商標(以下「引用商標2」という。)

商標 :別掲3のとおり

登録出願日 :昭和12年4月24日

設定登録日 :昭和13年3月9日

最新更新登録日:平成19年9月25日

書換登録日 :平成19年10月10日

指定商品 :第9類「眼鏡,眼鏡の部品及び附属品」

(3)登録第458831号商標(以下「引用商標3」という。)

商標 :ミューズ

登録出願日 :昭和26年6月7日

設定登録日 :昭和30年1月22日

最新更新登録日:平成17年1月11日

書換登録日 :平成17年9月21日

指定商品 :第9類「事故防護用手袋,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第14類「カフスボタン,ネクタイピン,宝石ブローチ」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第21類「家事用手袋」、第24類「経かたびら,布製身の回り品」、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,ヘルメット,帽子,運動用特殊衣服,マラソン足袋,地下足袋」及び第26類「帯留,こはぜ,ボタン,衣服用ブローチ」

(4)登録第535236号商標(以下「引用商標4」という。)

商標 :別掲4のとおり

登録出願日 :昭和33年5月2日

設定登録日 :昭和34年4月6日

最新更新登録日:平成21年5月7日

書換登録日 :平成21年12月24日

指定商品 :第1類「試験紙」、第5類「防虫紙」、第7類「産卵台紙,蚕座紙」、第16類「紙類(『擬革紙』を除く。),封筒,張りふみばこ,一閑張り,帳簿,水引」、第17類「コンデンサーペーパー,バルカンファイバー」、第27類「壁紙」及び第34類「紙巻きたばこ用紙」

(5)登録第619347号商標(以下「引用商標5」という。)

商標 :別掲5のとおり

登録出願日 :昭和37年5月31日

設定登録日 :昭和38年6月28日

最新更新登録日:平成25年4月23日

書換登録日 :平成16年9月8日

指定商品 :第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」

(6)登録第627269号商標(以下「引用商標6」という。)

商標 :別掲5のとおり

登録出願日 :昭和37年5月31日

設定登録日 :昭和38年10月22日

最新更新登録日:平成25年10月1日

書換登録日 :平成16年11月24日

指定商品 :第24類「織物(畳べり地を除く。),畳べり地,メリヤス生地」及び第26類「テープ,リボン,編みレース生地,刺しゅうレース生地」

(7)登録第762560号商標(以下「引用商標7」という。)

商標 :ミューズ

登録出願日 :昭和41年5月10日

設定登録日 :昭和42年11月22日

最新更新登録日:平成19年10月23日

書換登録日 :平成19年11月7日

指定商品 :第1類「工業用粉類」、第29類「豆,食用たんぱく」、第30類「米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料用たんぱく,飼料,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵」

(8)登録第790012号商標(以下「引用商標8」という。)

商標 :ミューズ

登録出願日 :昭和40年8月3日

設定登録日 :昭和43年8月13日

最新更新登録日:平成20年7月29日

書換登録日 :平成21年2月25日

指定商品 :第3類「つけづめ,つけまつ毛」、第8類「ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,マニキュアセット,まつ毛カール器」、第10類「耳かき」、第18類「携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(『電気式歯ブラシ』を除く。)」及び第26類「つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」

(9)登録第1247103号商標(以下「引用商標9」という。)

商標 :MUSE

登録出願日 :昭和47年7月20日

設定登録日 :昭和52年2月7日

最新更新登録日:平成19年2月13日

書換登録日 :平成19年7月18日

指定商品 :第34類「喫煙用具,マッチ」

(10)登録第1634857号商標(以下「引用商標10」という。)

商標 :別掲6のとおり

登録出願日 :昭和55年3月28日

設定登録日 :昭和58年11月25日

最新更新登録日:平成25年10月22日

書換登録日 :平成17年5月25日

指定商品 :第14類「貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて」、第24類「織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕」及び第27類「畳類,敷物,壁掛け(織物製のものを除く。),人工芝」

(11)登録第1803877号商標(以下「引用商標11」という。)

商標 :別掲7のとおり

登録出願日 :昭和58年2月28日

設定登録日 :昭和60年8月29日

最新更新登録日:平成17年5月31日

書換登録日 :平成17年11月9日

指定商品 :第6類「金属製のバックル」、第14類「身飾品(『カフスボタン』を除く。),カフスボタン,宝石及びその模造品」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。)ワッペン,腕章,ボタン類,造花(『造花の花輪』を除く。)」

(12)登録第2405291号商標(以下「引用商標12」という。)

商標 :別掲8のとおり

登録出願日 :平成元年12月28日

設定登録日 :平成4年4月30日

最新更新登録日:平成24年5月22日

書換登録日 :平成14年6月5日

指定商品 :第18類「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」及び第25類「靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」

(13)登録第2462176号商標(以下「引用商標13」という。)

商標 :別掲8のとおり

登録出願日 :平成元年12月28日

設定登録日 :平成4年9月30日

最新更新登録日:平成24年10月23日

書換登録日 :平成16年3月17日

指定商品 :第28類「運動用具」

(14)登録第2674586号商標(以下「引用商標14」という。)

商標 :Muse

登録出願日 :昭和62年8月7日

設定登録日 :平成6年6月29日

最新更新登録日:平成26年2月18日

書換登録日 :平成17年12月21日

指定商品 :第9類「映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第16類「印刷物,書画,写真,写真立て」

(15)登録第2711388号商標(以下「引用商標15」という。)

商標 :別掲8のとおり

登録出願日 :平成2年4月26日

設定登録日 :平成7年11月30日

最新更新登録日:平成17年12月13日

書換登録日 :平成18年3月29日

指定商品 :第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜(「茶の葉」を除く。),茶の葉,糖料作物,果実,コプラ,麦芽」及び第32類「飲料用野菜ジュース」

(16)登録第4264251号商標(以下「引用商標16」という。)

商標 :別掲9のとおり

登録出願日 :平成9年10月16日

設定登録日 :平成11年4月16日

最新更新登録日:平成21年1月6日

指定商品 :第3類「せっけん類」

(17)登録第5373375号商標(以下「引用商標17」という。)

商標 :別掲9のとおり

登録出願日 :平成20年8月21日

設定登録日 :平成22年12月3日

指定商品 :第3類「家庭用洗浄剤,洗濯用抗菌剤,せっけん類,抗菌用せっけん,殺菌消毒用せっけん,手洗いせっけん,ボディーソープ,ヘアシャンプー,身体用シャンプー,身体用の消臭防臭・制汗剤,スキンケア用クリーム・ジェル・ローション,スキンケア用化粧品,ひげそり用剤,歯磨き,口内洗浄剤,拭き取り用繊維・ティッシュ・スポンジに含浸させた家庭用の洗浄剤,拭き取り用繊維・ティッシュ・スポンジに含浸させた肌用の洗浄剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,化粧品,香料類,肌用の薬用クリーム,肌用の薬用ローション,肌用の薬用ジェル状化粧品,抗菌性手洗いせっけん,抗菌性ボディーシャンプー,抗菌性ヘアシャンプー,抗菌性身体用シャンプー」、第5類「薬剤,ジェル状及び泡状の手の殺菌剤,防腐剤,抗菌剤(工業用及び洗濯用のものを除く),殺菌消毒剤,殺菌剤,使い捨てのおしぼり及びティッシュに含ませた殺菌剤,使い捨てのおしぼり及びティッシュに含ませた抗菌剤(工業用及び洗濯用のものを除く),殺虫剤,ダニ殺虫剤,虫除け剤,空気用・織物用・カーペット用・室内装飾用品用の消臭芳香剤,空気浄化剤,臭気中和剤(工業用及び身体用のものを除く),空気用・織物用・表面用のスプレー式の殺菌剤,アレルゲンの中和・抑制・減少用スプレー式薬剤,中味の入っている救急箱,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」及び第11類「家庭用・業務用の空気の感知・浄化・殺菌消毒・清浄用の機械器具及びその部品及び付属品,家庭用電気式芳香発生器,家庭用の電気式及び電池式芳香消臭器,芳香発生機能付家庭用空気清浄器,家庭用電熱用品類,暖冷房装置」

(18)登録第5390405号商標(以下「引用商標18」という。)

商標 :MUSE

登録出願日 :平成21年7月6日

設定登録日 :平成23年2月10日

指定商品 :第6類「金属製金具」及び第8類「手動利器,手動工具(「皮砥・鋼砥・砥石」を除く。)」

(19)国際登録第879287号商標(以下「引用商標19」という。)

商標 :MUSE

国際商標登録出願日:平成18年2月22日

設定登録日 :平成19年8月17日

指定商品 :第34類「Raw or manufactured tobacco, including cigars, cigarettes, cigarillos, hand-rolling tobacco, pipe tobacco, chewing tobacco, snuff tobacco, tobacco substitutes (for non-medical use).」

(20)国際登録第885724号商標(以下「引用商標20」という。)

商標 :MUSE

国際商標登録出願日:平成17年12月21日

設定登録日 :平成21年2月6日

指定商品 :第18類「Goods made of leather and imitation leather, namely handbags, luggage, wallets, purses, briefcases, school bags; beach bags, satchels for travel, suitcases, trunks and bags for travel, change purses, backpacks, shopping bags, travel suitcases, travel sets namely matching luggage sets for travel (excluding cosmetic cases [not fitted]), attache cases, key cases.」

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるものであるところ、その構成中の「MUSE」の文字は、最上段に位置するものであって、かつ、ほかの構成文字に比して、大きく顕著に表されていることから、視覚上、看者に最も強い印象を与えるといい得るものである。そして、「MUSE」の文字は、「ミューズ」と称呼され、「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」ほどの意味を有する語として、一般に馴染みのある語である。

他方、本願商標の構成中、上記「MUSE」の文字の下方に三段で小さく表された「de」、「Deuxieme」(「i」の文字の後の「e」の文字には、アクセント記号のアクサングラーヴが付されている。以下同じ。)及び「Classe」の各文字は、その文字綴りやアクセント記号があることに照らせば、看者をして、仏語のたぐいとして認識され得るとはいえるものの、一般に馴染みがあるものとまではいい難い。

そして、本願商標は、その構成中の最下段に小さく表された「ミューズ ドゥ ドゥーズィエム クラス」の文字を配してなるものであるところ、該文字部分は、その配置及び語頭に「ミューズ」の文字があることなどからして、上方に位置する「MUSE」、「de」、「Deuxieme」及び「Classe」の各文字の読みを表したものとして看取され得るものである。

そうすると、本願商標は、「MUSE」、「de」、「Deuxieme」及び「Classe」の各文字を四段に表したものの下方に、それらの文字の読みを付記的に表したものとして認識されるといえ、さらに、「MUSE」の文字部分と「de」、「Deuxieme」及び「Classe」の文字部分とは、それぞれの構成態様とあいまって、不可分的な結合関係を有するものとはいい難いものであるから、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本願商標の構成中、視覚的に最も強い印象を与えるものであって、かつ、馴染みのある「MUSE」の文字部分に着目し、該文字部分をもって取引に当たることも少なくないとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、その構成全体に相応する「ミューズドゥドゥーズィエムクラス」の称呼を生ずるほか、その構成中の「MUSE」の文字部分に相応して、「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念をも生ずるものである。

(2)引用商標について

引用商標1ないし引用商標20(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)は、前記2のとおり、それぞれ「ミューズ」、「MuSE」、「MUSE」若しくは「Muse」の文字を横書きしてなるもの、横書きの「MUSE」の文字の下方に縦書きの「ミューズ」の文字を配してなるもの又は「MUSE」若しくは「Muse」の文字と「ミューズ」の文字とを二段に表したものであるところ、これらの文字は、上記(1)において述べたところによれば、いずれも「ミューズ」の称呼を生じ、「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を生ずるものといえる。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標は、上記(1)のとおり、その構成中の「MUSE」の文字部分が独立して自他役務の識別標識として機能し得るものであり、該文字部分に相応する「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を生ずるものである。

ア 本願商標の構成中の「MUSE」の文字部分と引用商標の1、9、10、12、13、15、16、17、18、19及び20とを比較すると、両者は、すべて大文字で表されたつづり字を同じくする「MUSE」の文字を共通にする点において、外観上、近似した印象を与えるものである上、「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれがあるというべきものである。

イ 本願商標の構成中の「MUSE」の文字部分と引用商標2とを比較すると、両者は、すべて大文字で表されているか又は大文字及び小文字の組合せで表されているかの違いはあるものの、つづり字を同じくする「MUSE」の文字と「MuSE」の文字との間で、外観上、近似した印象を与えるものである上、「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれがあるというべきものである。

ウ 本願商標の構成中の「MUSE」の文字部分と引用商標の3、7及び8とを比較すると、両者は、外観において相違するものの、「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれがあるというべきものである。

エ 本願商標の構成中の「MUSE」の文字部分と引用商標の4、5、6、11及び14とを比較すると、両者は、すべて大文字で表されているか又は大文字及び小文字の組合せで表されているかの違いはあるものの、つづり字を同じくする「MUSE」の文字と「Muse」の文字との間で、外観上、近似した印象を与えるものである上、「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、相紛れるおそれがあるというべきものである。

してみれば、本願商標と引用商標1ないし引用商標20とは、いずれの比較においても相紛れるおそれがあるから、本願商標と引用商標とは、類似する商標というべきである。

オ 本願の指定役務は、前記1のとおり、第35類に属するいわゆる特定の商品についての小売等役務であるところ、該役務の提供と該役務の提供に係る商品の製造、販売とが同一の者によって行われることは、商取引上、しばしば見受けられるものであり、そのような場合、該役務の提供場所や需要者の範囲と該役務の提供に係る商品の販売場所や需要者の範囲とが一致することも、少なからずあるとみるのが相当である。

そうすると、本願の指定役務には、例えば、「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」や「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」といった役務が含まれている一方、引用商標の指定商品には、それらの役務の提供に係る「被服」や「かばん類及び袋物」といった商品と同一又は類似の商品が含まれているから、これらの役務及び商品について同一又は類似の商標が使用された場合、これに接する需要者は、その役務の提供と商品の製造、販売とが同一の者によるものと誤認し、その出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。

してみれば、本願の指定役務と引用商標の指定商品とは、互いに類似するものである。

(4)請求人の主張について

ア 請求人は、自己の所有に係る登録第5568222号商標が拒絶理由を通知されることなく登録査定されたことに照らせば、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張する。

しかしながら、上記主張に係る登録第5568222号商標は、特徴のない普通に用いられる書体をもって表された「Muse de Deuxieme Classe」の文字(「i」の文字の後の「e」の文字には、アクセント記号のアクサングラーヴが付されている。)と該文字よりもやや小さく表された「ミューズ ドゥ ドゥーズィエムクラス」の文字とを二段に表してなるものであって、本願商標とは構成態様を異にするものである。

そして、本願商標は、上述のとおり、その構成態様に鑑みれば、「MUSE」の文字部分に相応して「ミューズ」の称呼及び「ギリシア神話で、人間のあらゆる知的活動をつかさどる女神たち」の観念を生ずるものであって、引用商標と類似する商標であるといえる。

してみれば、自己の所有に係る別異の登録商標が存することをもって本願商標も登録すべきとする請求人の主張は、採用することができない。

イ 請求人は、「Deuxieme Classe」の文字(「i」の文字の後の「e」の文字には、アクセント記号のアクサングラーヴが付されている。以下同じ。)が、請求人の業務に係るブランドを表す標章として、「被服」を主とするファッションアパレル分野の需要者の間で強い品質・出所表示機能を発揮していることからすれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、該文字部分が捨象されることはなく、その構成全体に相応する「ミューズドゥドゥーズィエムクラス」の一連の称呼及び「ドゥーズィエムクラスの女神」ほどの観念を生ずるものであるから、本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張する。

しかしながら、請求人が原審ないし当審を通じて提出した甲各号証によれば、「Deuxieme Classe」の文字からなる標章が、請求人の業務に係るブランドの一を表すものであること、該ブランドに係る店舗が東京、横浜、名古屋、大阪、神戸及び福岡において十数店あること、該ブランド(関連ブランドを含む。)の2010年9月から2012年8月までの間の売上げが一定程度に及ぶことはうかがえるものの、実際の使用に係る商標及び役務、その使用に係る具体的な開始時期、期間及び地域並びに広告宣伝の方法、回数及び内容等は明らかでなく、これらをもって、該標章が請求人の業務に係るブランドを表す標章として需要者の間に広く認識されているということはできない。

してみれば、上記請求人による主張は、その前提において失当である。

ウ 請求人は、本願商標と引用商標とは「MUSE」の文字を共通にする程度のものである上、その指定役務と指定商品との関係も推定の類似範囲にとどまるものであるから、両商標の間に完全に重なっている部分はなく、また、本願商標を実際に使用しているが、引用商標との関係で出所の混同を生じた事実もない旨主張する。

しかしながら、商標法第4条第1項第11号は、商品又は役務の出所の混同防止のためのものであり、先願に係る他人の登録商票と同一又は類似する商標であって、その商標登録に係る指定商品若しくは指定役務と同一又は類似する商品若しくは役務について使用をするものの登録を認めないとするものであるところ、本願商標と引用商標とが類似する商標であり、かつ、本願の指定役務と引用商標の指定商品とが類似するものであることは、上記(3)において認定、判断したとおりである。

また、請求人による上記出所の混同を生じた事実はないとする主張は、請求人に対して出所の混同に関する苦情や混乱の情報等が寄せられていない旨を意味するものと解されるにとどまるものであり、本願の指定役務の需要者において、現実に出所の混同を生じなかったと断定するに足りる的確な証拠はない。

したがって、請求人による上記の主張は、採用することができない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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