Trademark Appeal Case
機能表示語と記号の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第15094号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SLICING」の英文字とアルファベット「X」の文字を、ハイフンを介して「SLICING−X」と表示してなり、第7類「金属加工機械器具」を指定商品として平成5年10月26日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において、『薄く切る、薄切り』の意味を容易に認識させる『SLICING』の英文字と、商品の品番、型式として一般的に使用されている英文字の『X』をハイフンを介して一連に書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。なお、出願人は、本願商標が商標法第3条第2項に該当するとして甲第1号証及び同第2号証を提出しているが、これらによっては上記の認定を覆すに足りないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨の理由で本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標構成中の「SLICING」の英文字は、「薄く切る」などの意味を有する親しまれた英語「Slice」の動名詞形であって、「薄く切るもの」等の意味合いを容易に認識させるものである。
しかして、本願指定商品を取り扱う業界において、金属を薄く切断する加工方法が「スライシング」と称されており、また、本願の指定商品中には、被加工物を薄く切断するための機械が存在し、これらの機械器具が「スライシング装置」、「スライシングマシン」などと称されている事実も存するところである。
また、構成中の「X」の文字は、商品の規格・品番などを表すための記号・符号表示として類型的に使用される欧文字1字であって、これをハイフン(記号)を介して表示してなるにすぎないから、それ自体は、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない文字である。
そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、一定規格の薄切り(スライシング)加工用の機械であることを認識させるにとどまり、本願商標は全体として、自他商品識別標識としての機能を果たすものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきである。
請求人は、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備している旨主張し、甲第1号証及び同第2号証(原審、当審とも同じもの)を提出しているのでこの点について検討する。
甲第1号証は、平成5年12月から同8年3月の間の商品カタログの製作費一覧であり、また、甲第2号証は、平成5年4月から同8年3月の間のある種機械器具と思しき商品に係る売上げ一覧であるが、これらの表は、ワードプロセッサで作成された一覧表にすぎず、客観性があるとはいえず、仮に、この記載内容が事実であるとしても、この両証拠のみによっては、本願商標が使用された結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができる状態に至ったものとは認め難く、その使用による識別性は客観的に証明されないから、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備するとの主張は採用できない。
してみれば、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定の認定・判断は妥当なものであって、これを取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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