結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2013−23585(T2013−23585/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「アメーバ経営」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第35類、第41類及び第42類に属する指定商品及び指定役務として、平成24年6月28日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同25年1月11日付け手続補正書により、別掲のとおりの指定商品及び指定役務と補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、京セラ株式会社の創業者の稲盛和夫氏が考案した『10人前後で構成する「アメーバ」という小集団を部や課に下げ、独立採算を徹底させる経営管理手法』を指称するものであるから、これを本願指定商品及び指定役務中『インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,映写フィルム,スライドフィルム,電子出版物,インターネットからダウンロード可能な映像,ダウンロード可能な電子出版物,インダーネットからダウンロード可能な画像,印刷物,教材,経営の診断又は経営に関する助言,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイルの小売業務において行なわれる顧客に対する便益の提供,業務効率の改善に関する助言・診断および指導,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く)』中、上記文字に照応する事項を内容とする商品及び役務(『アメーバ経営について記載された書籍』、『アメーバ経営の手法を用いた経営の診断又は経営に関する助言』等)に使用する場合は、単にその商品の品質(内容)及びその役務の質(内容)を表示しているにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、前記1のとおり、「アメーバ経営」の文字を標準文字で表してなるものである。
確かに、「アメーバ経営」の語が原審説示のように「10人前後で構成する『アメーバ』という小集団を部や課に下げ、独立採算を徹底させる経営管理手法」の意味合いを認識させる場合があるとしても、当該語は、請求人の創業者である稲盛和夫氏が考案した手法であり、また、当審において職権をもって調査したところ、原審説示のインターネット情報も含め、当該語が請求人の経営手法を表示するものとして使用している事実が認められる。
(1)新聞記事情報
ア 「
京セラ
、中小・中堅企業を対象とした経営コンサルティング事業を拡大」(1995年8月24日付け日刊工業新聞)の見出しのもと、「京セラ(社長伊藤謙介氏)は、中小・中堅企業を対象にした経営コンサルティング事業を拡大する。同社は八六年から『
アメーバ経営
』と呼ばれる独自の経営管理手法を普及する事業を展開している。これとは別に
アメーバ経営
を導入済みの企業を対象にした短期コースを設け、十月から活動を本格的にスタートする。事業の多角化戦略の一環で、コンサルティングに次ぐ新たな収益の柱に育てる考えだ。これによりコンサルティング事業で、今期十億円の売り上げを目指す。」との記載がある。
イ 「ぶぎん地域経済研究所、来月5日に『
京セラ
に学ぶで』で研修セミ開催」(2002年6月20日付け日刊工業新聞)の見出しのもと、「ぶぎん地域経済研究所は7月5日9時半から16時40分まで、さいたま市桜木町の武蔵野銀行本店3階会議室で『
京セラ
に学ぶ!実学と会計経営の考え方』と題する研修セミナーを開く。・・・
京セラコミュニケーションシステムズ経営コンサルタント
らから、稲盛和夫京セラ名誉会長実践の京セラ会計学に基づくキャッシュフロー経営や
アメーバ経営
の核心を聞く。定員50人。参加費は会員1万8900円、一般2万4150円(いずれも消費税、昼食代、資料代など含む)。」との記載がある。
ウ 「アイ電子、中小の新規事業・商品開発を支援−組織改編し体制強化」(2005年4月28日付け日刊工業新聞)の見出しのもと、「【宇都宮】アイ電子工業は、中小企業の新規事業の立ち上げや商品開発を支援する事業を本格展開する。・・・新事業開拓などを担当する幹部社員を養成するため、同社では03年に
京セラ
の“
アメーバ経営
”の手法を導入。京セラコミュニケーションシステム(京都市伏見区)の支援を受け、新規事業に取り組む能力を持つコーディネーター育成と生産現場の効率化を進めてきた。新事業開拓課には、研修を受けたメンバーの中から6人を配属する。」との記載がある。
エ 「『アメーバ経営』中国に輸出、
京セラ系がコンサル
。」(2013年1月13日付け日本経済新聞)の見出しのもと、「
京セラ系のKCCSマネジメントコンサルティング
(KCMC、東京・港)は中国の企業を対象にコンサルティング事業を始める。京セラ創業者の稲盛和夫氏が生み出した経営管理手法「
アメーバ経営
」をもとに、独自の部門別採算管理法の導入を支援し、人件費高騰などで経営環境が厳しい中国企業の成長を後押しする。」との記載がある。
してみれば、「アメーバ経営」の語は、請求人が使用している経営手法であって、かつ、請求人に係る商品及び役務の標章であることが、取引者・需要者等に浸透しているといい得るものであるから「アメーバ経営」の文字が、本願の指定商品及び指定役務との関係において、その商品及び役務の品質等を表したものであるということはできない。
以上からすると、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、商品の品質及び役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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