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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2014−900246(T2014−900246/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5674380号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5674380号商標(以下「本件商標」という。)は、「BUGARRI」の文字を標準文字により表してなり、平成25年12月4日に登録出願され、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品として、同26年4月30日に登録査定、同年5月30日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次に掲げるとおりであって、いずれも現に有効に存続しているものである。以下、これらを一括して単に「引用商標」ということがある。

1 登録第1789717号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:ブルガリ

登録出願日:昭和58年5月31日

設定登録日:昭和60年7月29日

書換登録日:平成18年6月28日

指定商品 :

第14類「身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」

第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」

第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類」

2 登録第1789718号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:BVLGARI

登録出願日:昭和58年5月31日

設定登録日:昭和60年7月29日

書換登録日:平成18年6月28日

指定商品 :

第14類「身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」

第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」

第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類」

3 登録第1989622号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:BVLGARI

登録出願日:昭和60年4月15日

設定登録日:昭和62年10月27日

書換登録日:平成21年1月28日

指定商品 :

第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,帽子」

4 登録第2479998号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:BVLGARI

登録出願日:平成2年10月8日

設定登録日:平成4年11月30日

書換登録日:平成16年1月28日

指定商品 :

第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」

第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」

第25類「被服」

5 登録第1598029号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成:BULGARI

登録出願日:昭和55年2月19日

設定登録日:昭和58年6月30日

書換登録日:平成16年10月13日

指定商品 :

第9類「眼鏡」

第14類「時計」

6 登録第2349706号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の構成:BVLGARI

登録出願日:昭和60年4月15日

設定登録日:平成3年11月29日

書換登録日:平成14年11月20日

指定商品 :

第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」

第3 登録異議申立ての理由の要点

1 商標法第4条第1項第11号違反

本件商標は、「ブガリ」の称呼を生ずるものであって、「ブルガリ」の称呼を生ずる引用商標1ないし引用商標4とは称呼上相紛らわしいものである上、引用商標2ないし引用商標4とは、その構成文字の多くを共通にするものであって、外観上も酷似するものである。よって、本件商標と引用商標1とは、称呼において類似するものであり、また、本件商標と引用商標2ないし引用商標4とは、外観及び称呼において類似するものである。

さらに、本件商標の指定商品は、引用商標1ないし引用商標4の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

2 商標法第4条第1項第15号違反

引用商標と同一の「ブルガリ」、「BVLGARI」又は「BULGARI」の文字からなる商標(以下、これらを一括して単に「使用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品、特に宝飾品及び時計について使用する商標として、本件商標の登録出願前から周知・著名となっており、本件商標がその指定商品について使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

3 商標法第4条第1項第7号違反

使用商標が本件商標の登録出願時には既に周知・著名であったことは明らかであるから、使用商標と酷似する本件商標は、不正な利益を得る目的で剽窃的に登録されたものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。

4 商標法第4条第1項第8号違反

本件商標は、申立人の名称「Bulgari S.p.A」の著名な略称である「Bulgari」と類似するものであり、申立人の承諾を得ていないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標は、前記第1のとおり、「BUGARRI」の文字を標準文字により表してなるものである。

そして、本件商標は、英語、仏語等の外国語辞典には既成の語として掲載されていないつづりからなるものであるため、親しまれた既成の観念を有しない一種の造語として認識し、把握されるものというべきであり、このような場合には、ローマ字読み又は英語読み風に発音されるのが自然であるから、「ブガッリ」又は「ブガーリ」の称呼を生ずるものといえる。

したがって、本件商標からは、「ブガッリ」又は「ブガーリ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。

(2)引用商標1ないし引用商標4は、前記第2の(1)ないし(4)のとおり、それぞれ、「ブルガリ」の片仮名又は「BVLGARI」の欧文字を横書きしてなるものである。

申立人の提出に係る証拠によれば、申立人の業務に係る宝飾品、時計及び香水等の商品について使用される引用商標ないし使用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には既に、「ブルガリ」と称呼する著名なブランド又は申立人の略称を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められる。

そうすると、引用商標ないし使用商標は、いずれも「ブルガリ」との称呼及び申立人に係る著名な「BVLGARI」又は「BULGARI」(ブルガリ)ブランドを想起させる商標であるといえる。

したがって、引用商標1ないし引用商標4からは、「ブルガリ」の称呼を生じるとともに、申立人に係る著名な「BVLGARI(ブルガリ)」ブランドの観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標1ないし引用商標4との類否

ア 外観

本件商標と引用商標1ないし引用商標4とを対比するに、本件商標と引用商標1とは、欧文字と片仮名という文字の種類の相違により、外観上、相紛れるおそれはない。

また、本件商標と引用商標2ないし引用商標4とは、いずれも欧文字7字からなるものであるとしても、両者は、第2文字及び第3文字が「UG」と「VL」とで相違し、後半部分において「RR」と「R」とで相違することから、かかる差異がつづり全体に及ぼす影響は大きく、視覚上、別異の印象を与えるものといえる。よって、本件商標は、引用商標2ないし引用商標4とも、外観上、相紛れるおそれはない。

イ 称呼

本件商標から生ずる「ブガッリ」又は「ブガーリ」の称呼と引用商標1ないし引用商標4から生ずる「ブルガリ」の称呼とを対比するに、「ブガッリ」と「ブルガリ」とでは、「ブ」、「ガ」及び「リ」の各音を共通にするものではあるが、「ガ」の音の位置を異にするばかりでなく、促音及び「ル」の音の有無という顕著な差異を有するものであり、しかも、前者が第2音「ガ」に促音を伴うことにより、この部分に強いアクセントを伴って、その全体が一気に称呼されるものであるのに対し、後者は平坦に一音ずつ区切るように称呼されるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感、音調が異なり、明瞭に区別することができるものである。

また、「ブガーリ」と「ブルガリ」とでは、「ガ」の音の位置の相違並びに長音及び「ル」の有無という顕著な差異を有しており、前者が第2音「ガ」に長音を伴うことにより、全体として間延びしたような印象を与えるものであるのに対し、後者は平坦に一音ずつ区切るように称呼されるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感、音調が異なり、明瞭に区別することができるものである。

ウ 観念

本件商標は、特定の観念を生じさせないものであるのに対し、引用商標1ないし引用商標4は、申立人に係る著名な「BVLGARI(ブルガリ)」ブランドの観念を生じさせるものであるから、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とは、観念上、類似するということはできない。

(4)小括

以上によれば、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の指定商品が引用商標1ないし引用商標4の指定商品と同一又は類似する商品を含むものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

2 商標法第4条第1項第15号該当性について

上記1(2)のとおり、申立人の業務に係る宝飾品、時計及び香水等の商品について使用される引用商標ないし使用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時には既に、「ブルガリ」と称呼する著名なブランド又は申立人の略称を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められる。

しかしながら、上記1(3)のとおり、本件商標と引用商標1ないし引用商標4とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であり、また、引用商標6は、引用商標2及び引用商標3と同一の構成態様からなるものであるから、本件商標と引用商標6とは、同様に非類似の商標である。

さらに、本件商標と引用商標5との類否についても、その称呼及び観念において類似しないものであることは、上記1(3)においてした類否判断と同様であるし、その外観についても、共に欧文字7字からなる両者は、第3文字が「G」と「L」とで相違し、後半部分において「RR」と「R」とで相違することから、かかる差異がつづり全体に及ぼす影響はやはり大きく、視覚上、別異の印象を与えるものといえる。よって、本件商標は、引用商標5とも、相紛れるおそれのない非類似の商標である。

このように、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であることからすれば、本件商標と使用商標も非類似であって、別異のものというべきであるから、たとえ使用商標の著名性を考慮したとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が使用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

3 商標法第4条第1項第7号該当性について

申立人は、申立人の使用商標が周知著名であるから、これらと酷似する本件商標は不正な利益を得る目的で剽窃的に登録したものである旨主張する。

しかしながら、たとえ、使用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者間に広く認識されているとしても、上述のとおり、本件商標と使用商標とは相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異のものであるから、本件商標は、使用商標の名声、信用、顧客吸引力等にただ乗りし、不正の利益を得るために剽窃的に出願し、登録を受けたものということはできない。その他、本件商標が不正の目的で剽窃的に登録されたものであることを具体的に示す証左はない。

そして、本件商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないし、その指定商品について使用することが社会公共の利益や社会の一般的道徳観念に反するものでもない。また、本件商標の使用は、ほかの法律によって禁止されているものではなく、国際信義に反するものでもない。

したがって、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。

4 商標法第4条第1項第8号該当性について

申立人は、本件商標が申立人の著名な略称である「Bulgari」と類似するものであり、申立人の承諾を得ていないものである旨主張する。

しかしながら、たとえ、「Bulgari」が申立人の略称として著名であるとしても、本件商標は、「Bulgari」とはつづりを異にする「BUGARRI」の文字からなるものであり、「Bulgari」の文字を含むものでないことは明らかである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものではない。

5 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同項第8号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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