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Trademark Appeal Case

ハンドエステの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第11824号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ハンドエステ」の文字を書してなり、第11類「美容院又は理髪店用の機械器具(いすを除く。)」及び第20類「家具,美容院用いす,理髪用いす」を指定商品として平成9年10月31日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、(機械によらないで)手を用いて行う全身美容あるいはマニキュア等の手を中心とする美容の意を容易に認識させる『ハンドエステ』の文字を表示してなるものであるから、このようなものを美容と関連の深い本願の指定商品に使用しても、需要者は前記の意味合いを表示したものと認識するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「ハンドエステ」の文字を書してなるところ、「ハンド」の文字は、「手」を意味する語である。「エステ」の文字は、「エステティック」の略語として使用されているものであり、「エステティック」は、「もとの意味は、審美、美学。18世紀末のフランスで全身美容の意味で使われるようになった。現在の日本では、頭髪関係を除くすべて、つまりフェイシャルケア、マニキュア、ペディキュア、ボディケア、脱毛、痩身、さらにアロマテラピー、タラソテラピーなどが含まれる。」(「現代用語の基礎知識1999」参照)の意味の語である。

ところで、エステティックサロンでは、単に全身の美容だけでなく足や毛髪、身体の一部に対しての美容も行われ、それらの美容についても「エステ」と称していることは、例えば、日刊工業新聞社発行1996年1月16日付流通サービスの「キャリア戦略研究所、4月から低価格美容サロンをFC展開。既存の半額で差別化」と題する記事中の「ネイルアート(エステ)やフットエステなど手足に関する美容を既存の半額程度に押さえたサロンの展開に乗り出す・・・」の記載、インターネットの「ありもとブライダルホール」(札幌市中央区在)のホームページにおける 「ARIMOTO Beauty Salon」の説明において「お顔やネックライン等のフェイシャルエステや手や肘のハンドエステ等、本当のおしゃれに必要な様々なエステを行っております。」の記述からも認められる。

また、美顔のためのエステティックでは、機械によらず、手によるエステティックが「ハンドエステ」と称されていることは、例えば、2000年5月4日付号マガジンハウス発行の記事の「Hanako」の「肌と化粧品のエキスパートが誇るハンドエステが素肌美への近道」という題やその記事中の「街にエステサロンは数多くあるけれど、特に顔をあずけるとなると心配も多い。」の記載、インターネットの「ハートフルステーションひまわり」(西宮店、東京店)のホームページに「機械やテクニックだけに走らない、すべて人間の手によるハンドエステです。」の記述からも認められる。

そうとすれば、エステティック業界において「ハンドエステ」の文字は、「手についての美容」の意味の美容の一種類を表す品質表示の語として、あるいは「手による美容」の意味の美容法の一つを表す品質表示の語として理解され、使用されていることが認められる。

そして、本願商標の指定商品中には、美容院や理髪店で使用される機械器具も含まれているところ、美容院及び理髪店は、頭髪の美容に関する施設であるから、エステティック業とは、関連の深いものといえる。

そうとすると、本願商標をその指定商品中、美容院及び理髪店に関する商品に使用するときは、需要者は、上記の「手についての美容」あるいは「手による美容」の意味を理解するにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができないものといわざるを得ない。

なお、請求人は、「エステ」等の文字を含む商標の登録例を挙げて、本願商標も自他商品の識別力を有すると主張しているが、本願商標は前記のとおり認定できるものであるから、請求人の主張は採用できない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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