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Trademark Appeal Case

とうもろこし商標の識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−2849(T2015−2849/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「とうもろこし」の文字を標準文字で表してなり、第2類「プリンター用インキ,プリンター用インクカートリッジ,プリンター用トナー,プリンター用トナーカートリッジ」及び第9類「プリンター,インクジェットプリンター,コンピュータ用プリンター,コピー機能・ファクシミリ機能・スキャナー機能付きプリンター及びその部品・付属品」を指定商品として、平成26年3月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『とうもろこし』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、近年、家畜排せつ物や生ゴミ、木くずなどの動植物から生まれた再生可能な有機性資源のことをバイオマスと表し、地球温暖化防止、循環型社会形成等の観点から、政府はバイオマスの利用を推進し、さとうきびやとうもろこしなどが原料として使用されたポリ乳酸を原料とするプラスチックが、従来のプラスチックの代わりに積極的に利用され始めている実情等がみられる。さらに、指定商品であるインキやトナーの分野においても、とうもろこしから採取したでんぷんを使用している実情もみられる。上述の実情に照らすと、これをその指定商品中、インキやトナーにとどまらず、他の指定商品に使用しても、『とうもろこしを原料として製造された商品』等であること、すなわち、単に商品の原材料を表示したものと認識するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「とうもろこし」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、食用、工業原料、飼料作物として使用される「イネ科の一年生作物」(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)の意味を有するものである。

そして、近年、環境への取り組みとしてバイオマス(生物由来資源(株式会社三省堂「コンサイスカタカナ語辞典第4版」))の利用が進められ、とうもろこしは、そのバイオマスに使われる植物の一つとして知られている。 しかしながら、とうもろこしは、本願の指定商品との関係においては、例えば、プリンター用インキの溶媒に使われるでんぷんの原材料、プリンター用トナーの粒子に使用されるプラスチックの原材料、プリンターの部材に使用されるプラスチックの原材料のように、最終製品に使われる原材料・部材の原材料に使われているものの、とうもろこしそのものが指定商品の原材料として使用され、あるいは、認識されているという実情は見いだせない。

また、「とうもろこし」の文字が商品の原材料、品質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実は発見できず、他に、取引者、需要者が「とうもろこし」の文字を商品の原材料、品質等を表示するものと認識するとすべき事情も見いだすことができなかった。

そうとすれば、本願商標は、原審説示の「とうもろこしを原料として製造された商品」というような意味合いを直ちに理解させるものとはいい難いものである。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者が商品の原材料を表示したものと認識するとまではいうことはできず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するとはいえないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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