Trademark Appeal Case
防護標章の書体同一性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第18582号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願標章
本願標章は、別記(1)に表示したとおりの構成からなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,映画・園芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,ゴルフの興行の企画・運営又は開催,相撲の興行の企画・運営又は開催,ボクシングの興行の企画・運営又は開催,野球の興行の企画・運営又は開催,サッカーの興行の企画・運営又は開催,競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,当せん金付証票の発売,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,興行場の座席の手配,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,スキー用具の貸与,スキンダイビング用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」を指定役務とし、登録第628170号商標の防護標章として、平成9年2月10日に登録出願されたものである。
そして、前記登録第628170号商標(以下「本件登録商標」という。)は、別記(2)に表示したとおりの構成からなり、昭和37年10月29日に登録出願、第3類「染料、顔料、塗料及び印刷インキ、その他本類に属する商品」を指定商品として昭和38年10月31日に設定登録され、その後、同49年6月20日、同59年1月27日及び平成5年10月28日の3回に亘り商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願標章は、本件登録商標と同一の標章とは認められない。したがって、この防護標章登録出願に係る標章は、商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定判断して、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
防護標章の登録制度は、商品(役務)混同を生ずるおそれがあることを要件として、登録商標の禁止的効力をその指定商品(指定役務)の非類似商品(役務)にまで拡大させるものであるから、防護標章に係る標章が登録商標と同一の標章、すなわち登録商標そのものでない限り防護標章登録を受け得ないことは、制度の前記趣旨からして当然というべきであるから、防護標章に係る標章の構成要素のうち「文字、図形若しくは記号若しくはこれらの結合」については、それがいかに登録商標に酷似する標章であっても、登録商標の標章と同一でない限り防護標章登録を受け得ないことは疑いの余地がないのである(東京高等裁判所平成元年7月27日言渡、平成元年(行ケ)第77号及び同第78号判決参照)。
これを本件についてみるに、本願標章は、別記(1)に表示したとおり、やや細目のゴシック体で「大日本インキ化学工業株式会社」の文字を書してなるのに対し、本件登録商標は、別記(2)に表示したとおり、「大日本インキ化学工業株式会社」の文字を角ばって肉太にややデザイン化された書体で書してなり、本願標章と本件登録商標は、上記のとおりの書体であって、顕著な差異を有するから、商標法第64条第1項にいう「同一の標章」とはいえないものである。
したがって、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
なお、請求人は、登録商標と相違するその防護標章の登録例を挙げて、主張するところあるも、本件と事案を異にするものである。また、当庁における審査例として、本件登録商標の防護標章登録を挙げて種々主張するも、過去にされた審査例等は具体的、個別的な判断が示されているのであって、必ずしも確立された統一的な基準によっているものとはいえず、仮にその中に矛盾や誤りがあるとしても、具体的事案の判断においては、過去の審査例等の一部の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、この点に関する請求人の主張も採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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