sokuhyo

Trademark Appeal Case

品質・原材料表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−20297(T2014−20297/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「体バランスを考えた九州産15種類の野菜素材」の文字を標準文字で表してなり、第5類、第29類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年12月17日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同26年10月8日付け手続補正書により、第29類が削除され、別掲1に示すとおりの商品となったものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『体バランスを考えた九州産15種類の野菜素材』の文字を普通に用いられる方法で表示してなり、本願商標の指定商品との関係では、全体的に『体の栄養バランスを考えた九州産の15種類の野菜素材(原料)』の意味合いを容易に想起させるものであるから、これをその指定商品中『九州産の15種類の野菜を原料とした商品』に使用するときは、『体の栄養バランスを考えた九州産の15種類の野菜を原料とした商品』程の意味合いを理解させるにとどまり、単に商品の品質、原材料を表示したものと認められ、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について

本願商標は、「体バランスを考えた九州産15種類の野菜素材」の文字を標準文字で表してなるところ、近時、ドリンク剤、サプリメント、栄養補助食品等をはじめとする本願の指定商品の分野においては、別掲2のとおり、体のバランスを整えること、或いは、体のバランスをサポートすることなど「体のバランス」に関することを目的とした商品が多数製造・販売されており、また、別掲3のとおり、本願商標中に含まれる「体バランス」の文字が、「体のバランス」と同様に、「体バランスを整える」あるいは「体バランスをサポートする」などのように、「体のバランス」に関することを目的とした商品の説明等に使用されている事実が見受けられる。さらに、商品の説明や宣伝等において、その商品の品質及び原材料等を表すに際し、別掲4及び別掲5のとおり、「○○バランスを考えた」及び「○○を考えた素材」(「○○」の部分は、「体」「健康」「栄養」など商品の効能等を考慮している対象を表す語。)のように使用している事実も見受けられる。

してみれば、本願商標は、本願の指定商品との関係からみれば、商品の品質及び原材料等の説明において一般に使用されている「体バランス」「○○バランスを考えた」「○○を考えた素材」の各語を組み合わせた構成からなるにすぎないものであり、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が「体のバランスを考えた九州産の15種類の野菜を原材料とする商品」であることを表示したもの、すなわち、商品の品質及び原材料を表示したものと認識するにとどまるというのが相当である。

したがって、本願商標は、単に商品の品質及び原材料等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

また、本願商標をその指定商品中「九州産の15種類の野菜を原材料とする商品」以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというのが相当であるから、本願商標は、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「体」「バランス」「考える」の各語は、多義性を有するため、「体バランスを考えた」の文字部分からは、多種多様な意味合いが生じ、特定の意味合いを認識し難く、また、本願商標全体から生じる意味合いについても同様であることから、一見して直ちに商品の直接的かつ具体的な品質等を認識、把握することができず、本願の指定商品に使用した場合には、自他商品識別機能を十分に発揮するとみるのが相当である旨主張し、また、過去の判決例及び審決例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かは、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、他の判決例等に必ずしも拘束されるものではなく、また、前記(1)で述べたとおり、本願商標は、指定商品の分野における本願商標を構成する各語の使用の実情からすれば、「体のバランスを考えた九州産の15種類の野菜を原材料とする商品」であるという商品の直接的かつ具体的な品質等を理解させるものであるから、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきものである。

したがって、請求人の主張は、採用できない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。