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Trademark Appeal Case

不使用取消における使用の認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2014−300363(T2014−300363/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1707880号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、「PARADE」の欧文字(Pの文字が大きく表示されている。)と「パレード」の片仮名を上下二段に横書してなり、昭和56年12月18日に登録出願、第21類「かばん,袋物,その他本類に属する商品」を指定商品として、同59年8月28日に設定登録されたものである。

その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成17年7月6日に指定商品を、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

なお、本件審判の請求の登録は、平成26年6月6日にされている。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第18類「かばん類,袋物」を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、上記請求に係る指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、上記請求に係る指定商品についての登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証(枝番号を含む。)を提出している。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出している。

1 理由の要旨

被請求人は、別掲のとおり、「PARADE」の欧文字及び「パレード」の片仮名を上下二段に横書してなる本件商標を、その指定商品中の「かばん類,袋物」について、本件審判請求の予告登録日である平成26年6月6日より前3年以内に現実に使用している(乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。))。

2 本件商標の使用

(1)被請求人は、昭和56年11月設立以来、かばん類、各種の携帯用収納袋などに関するオリジナル商品の企画、設計、製作、販売を行い、現在に至っている。

その販売形態は卸販売を主体とし、商品「かばん類,袋物」に「PARADE (R)」(「(R)」は○の中に「R」が表示されている。以下同じ。)なる刻印を付して卸販売し、納品毎に代金請求書と複写形式になった納品書に、納入商品名と、「知的所有権登録済」及び「PARADE (R)」の文字をゴム印で付して販売業者に提出している。

ア 乙第1号証

乙第1号証(其の1)の(イ)は、被請求人(商標権者)が取り扱う商品である特製大型ハカマケースと称している商品「かばん」の外観写真であり、乙第1号証(其の1)の(ロ)は、「かばん」を開いて内部を示した写真、乙第1号証(其の2)の(ハ)は、「かばん」の内ポケットの内側(前記(ロ)のA部分の裏側)を示した拡大写真であり、この部分に本件商標の「PARADE」の文字を付している。

また、乙第1号証(其の2)の(ニ)は前記かばんを開いたときに現れる内枠(前記(ロ)のB部分)を示した部分的な拡大写真であり、この部分にも本件商標の「PARADE (R)」の文字を付している。

イ 乙第4号証

乙第4号証は、乙第1号証(其の1)及び乙第1号証(其の2)の(イ)〜(ニ)に示す特製大型ハカマケースと称する「かばん」の納品書(控)(平成25年11月21日付け、株式会社三要商店(栃木県足利市宮北町))である。

そして、この納品書は代金請求書と複写形式になったものであり、納品毎に納品書と請求書の両方に知的所有権登録済の表示と「PARADE (R)」の文字をゴム印で付して販売業者に提出している。

ウ 次に、本件商標は「PARADE」と「パレード」の2段併記商標であるが、この場合の商標全体の称呼はパレードと呼称する。

一方、使用商標「PARADE」は、「パレード」と呼称するのが極めて自然な読み方である。これにより、本件商標と使用商標の称呼は同一であり、また観念も同一である。

使用商標「PARADE」は社会通念に照らしても本件商標と同一の範囲内の使用であり、使用商標「PARADE」は実質的に本件商標の使用と認めるのが相当である。

2 まとめ

以上のとおり、本件商標は、被請求人により、本件審判の請求の登録前3年以内に本件取消請求に係る商品について現実に使用されていたものであり、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものではない。

第4 当審の判断

1 被請求人(商標権者)が提出した乙第1号証及び乙第4号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証の写真(其の1)には、手提げかばんの外観及び開いた状態の内部が写されている。

そして、その内部の写真(其の2)の内ポケットの裏側(中側)及びマチ(幅)の部分に「PARADE (R)」「Y.M.D.S.LTD」の構成からなる標章が表示されている。

(2)被請求人から、株式会社三要商店宛の納品書(控)(乙第4号証)の日付けは、25年11月21日と記載がされている。

そして、当該納品書(控)の品名欄には、「特製大型ハカマケース」、摘要欄には、「エンジ」、「知的所有権登録済」、「PARADE (R)」、合計欄には、「44,550」(税率5% 消費税額等2,227 税込合計金額¥46,777)と記載がされている。

(3)小括

以上によれば、乙第4号証の日付けは、25年11月21日と記載されていることから、平成25年11月21日(以下「平成」を付して記載する。)と判断するのが自然であり、被請求人は、少なくとも平成25年11月21日に株式会社三要商店へ、「PARADE」の表示を付した「特製大型ハカマケース」を、販売をしたものと推認し得るものである。

2 判断

(1)使用者について

前記1より、被請求人(商標権者)が使用者である。

(2)使用商標について

本件商標は、別掲のとおり「PARADE」の欧文字と「パレード」の片仮名を上下二段に横書してなるところ、前記1(2)の納品書(控)に表示(記載)された使用商標「PARADE」は、欧文字で表してなるものであるから、本件商標と使用商標とは、片仮名の有無及び欧文字部分の態様に差異を有しているが、本件商標と使用商標は、「PARADE」の欧文字の綴りを共通にしており、観念において異なるところはなく、本件商標の片仮名部分は欧文字の読みを表すものといえるから、本件商標と使用商標とは社会通念上同一と認められる商標というべきである。

(3)使用商品について

使用商品「特製大型ハカマケース」は、本件審判の請求に係る指定商品中「かばん類」の範ちゅうに含まれる商品とみるのが相当である。

(4)使用時期について

前記1(2)の納品書(控)を頒布した、平成25年11月21日は、本件審判の請求の登録前3年以内である。

(5)小括

以上(1)ないし(4)によれば、被請求人(商標権者)は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件取消請求に係る指定商品中の「かばん類」に属する商品「特製大型ハカマケース」について使用したということができる。

そして、上記使用行為は、商標法第2条第3項第2号でいう「商品に標章を付したものを譲渡する行為」に該当するものである。

3 むすび

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標(本件商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。)を、本件取消請求に係る指定商品中「かばん類」に属する商品「特製大型ハカマケース」について、商標権者が使用していたことを証明したものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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