1 本願商標
本願商標は、「但馬天滝」の文字を標準文字で表してなり、第33類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年3月7日に登録出願されたものであり、指定商品については、原審における同年7月7日付け及び同年9月12日付けの手続補正書により補正された結果、第33類「日本酒(兵庫県但馬地域産の原料を使用するか、又は但馬地域で製造するものに限る。),洋酒(兵庫県但馬地域産の原料を使用するか、又は但馬地域で製造するものに限る。),果実酒(兵庫県但馬地域産の原料を使用するか、又は但馬地域で製造するものに限る。),中国酒(兵庫県但馬地域産の原料を使用するか、又は但馬地域で製造するものに限る。),薬味酒(兵庫県但馬地域産の原料を使用するか、又は但馬地域で製造するものに限る。)」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5380206号商標(以下「引用商標」という。)は、「天瀧」の文字を標準文字で表してなり、平成22年5月7日に登録出願され、第33類「日本酒,洋酒,中国酒」を指定商品として、同23年1月7日に設定登録され、現に有効に存在しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「但馬天滝」の漢字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に配置されていることから、商標全体として、外観上まとまりよく一体的に構成されるものであって、これより生ずる「タジマテンダキ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
そして、本願商標は、たとえ、その構成中の「但馬」の文字が「今の兵庫県の北部」の旧国名を表す語であるとしても、その構成中の「天滝」の文字が「日本の滝百選」に選定されている兵庫県北部にある滝の名称を表すことを踏まえると、その構成全体として「但馬地域にある滝の天滝」ほどの意味合いを理解させるものである。
そうすると、本願商標のかかる構成態様において、これに接する取引者、需要者は、本願商標の構成中、「但馬」の文字部分について、商品の品質、産地等を表示しているものと直ちに理解するとみるよりは、むしろ、その構成全体を一体不可分のものとして認識し、把握するとみるのが自然である。
してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「タジマテンダキ」の称呼及び「但馬地域にある滝である天滝」の観念のみが生ずるものというべきである。
したがって、本願商標から「天滝」の文字部分を分離、抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。