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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号「若芽納豆の品質誤認」の商標審決・判断理由(審判番号:平成11年審判第8476号|請求不成立)

審判番号
平成11年審判第8476号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
若芽納豆の品質誤認
適用条文
第4条第1項第16号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第8476号・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号への該当性が争われた事例です。主な争点は「若芽納豆の品質誤認」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に表示したとおり「若芽納豆」の文字を横書きしてなり、第31類「海藻類」を指定商品として、平成9年7月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『若芽納豆』の文字を書してなるものであるが、ワカメは若芽・若女に通じることから、古くから若返りの薬と信じられ、縁起物としても、神への供え物とされていることからすれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、あたかも『ワカメを加えて食べる納豆』であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨、認定判断して本願を拒絶したものである。

そして、出願人(請求人)の「本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。」旨の主張に対して「『納豆』は健康によいとされ、インターネットの『納豆のホームページ』によれば様々な納豆料理が紹介されていることからすれば、本願商標は、あたかも納豆料理の一つであるかの如く理解されるに止まり、本願指定商品との関係において商品の品質について誤認を生じさせるおそれのあるものであるから、さきの認定を覆すにたりない。」としている。

3 請求人の主張

請求人は、概要以下のように主張する。

(1)本願商標は、「若芽納豆」の文字よりなるところ、「若芽」の文字は、「若い芽」を意味し、海藻類「わかめ」を意味する文字は、一切使用されていない。

(2)「若芽納豆」という納豆料理が現実に存在するものではなく、本願商標に接する取引者、需要者が納豆料理であるかの如く商品の品質について誤認を生じさせる事は断じてあり得ず、本願商標は、「ワカメを加えて食べる納豆」であるかの如く認識させるものではない。

(3)「海藻類」と「納豆」では生産者、製法、原材料、取引系統等において著しく相違し、全く異質の商品である。

(4)したがって、本願商標をその指定商品「海藻類」に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわざるを得ない。

4 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「若芽納豆」の文字を横書きしてなるところ、本願商標中の「若芽」の文字は「若い芽」を意味するものであるが、海産物を取り扱う業界においては「若芽」の文字が海藻類の「わかめ(ワカメともいう。)」を意味するものとして一般に使用されている。

そのことは、田老町漁業協同組合(岩手県下閉伊郡田老町)、岩手県農政部農産物流通課(岩手県盛岡市内丸10−1)及び東京魚市場卸協同組合(東京都中央区築地5−2−1東京都中央卸売市場築地市場)が掲載しているインターネットのホームページ中に、それぞれ「三陸の大自然豊かな波荒い磯で生育した良質で味のよい若芽や昆布類は体にうれしい栄養がたっぷりです。」、「三陸若芽のサラダ」及び「『一口メモ 若芽を熱湯にくぐらせてすぐ冷水に入れ色止めして水を切り一口大にしてポンズとけずり節をかけるとオイシイヨ。』『プロの目きき味きき昆布は使い道によって選ぶ事。若芽は出来るだけ国産物を選ぶ事。』」とあることからも明らかである。

そして、「ワカメを加えて食べる納豆」については、毎日新聞 96.07.31 東京本紙朝刊19頁の記事中に「最近は納豆の種類も豊富になってきた。東武百貨店(東京都豊島区)食品売り場・・・では納豆コーナーに14種類置いている。・・・年配の女性を中心に1日に10個は出ているのが『湘南のわかめ納豆』(神奈川産)。磯の香りのするワカメが入っている。」とあり、同じく日経流通新聞 99.11.20 11頁の記事中に「神奈川県鎌倉市の『鎌倉山納豆』は珍しい納豆専門店。国産大豆や水にもこだわって製造した十一種類の納豆を販売する。・・・磯(いそ)の香りが広がる『わかめ納豆』」と紹介されており、現実に販売されている事実が認められる。

以上の事実からみると、本願商標を構成している「若芽納豆」の文字からは、「ワカメを加えて食べる納豆」が認識されるものとするのが相当である。

ところで、請求人は、「『海藻類』と『納豆』では生産者、製法、原材料、取引系統等において著しく相違し、全く異質の商品である。」旨主張するが、海藻類の「ワカメ」と「納豆」は、食品として親しまれており、「ワカメを加えて食べる納豆」が販売されている事実があることからすれば、本願商標は、これを指定商品中の「ワカメ」に使用するときは、あたかも「ワカメを加えて食べる納豆」として理解され、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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