Trademark Appeal Case
ウエストシームレスの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−24889(T2014−24889/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「ウエストシームレス」の片仮名を標準文字で表してなり,第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成26年1月24日に登録出願されたものであり,その後,指定商品は,当審における同年12月5日付けの手続補正書により,第25類「下着,ストッキング,パンティーストッキング,タイツ」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『ウエストシームレス』の文字を表してなるところ,その構成中『シームレス』の文字は,『縫い目のない』(同文書院「田中千代服飾事典 新増補版」より)を意味する語であるから,本願商標からは,『ウエスト部分に縫い目がない』程の意味を想起させるものである。そうすると,本願商標をその指定商品に使用するときは,これに接する取引者,需要者は,当該商品が『ウエスト部分に縫い目のない商品』であることを表したものと看取・理解するというのが相当であるから,本願商標は,単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,「ウエストシームレス」の片仮名を標準文字で表してなるところ,その構成中,前半の「ウエスト」の文字部分は,「腰,腰部,(衣類の)腰部」等の意味を有する英語の「waist」の読みであって,また,後半の「シームレス」の文字部分は,「縫い目[継ぎ目]のない,継ぎ目のわからない」(いずれもジーニアス英和辞典 第4版 大修館書店)の意味を有する英語の「seamless」の読みを表すものと理解させることから,これらの語を一連に表した「ウエストシームレス」との文字からは,「(衣類)のウエスト部分に縫い目のない」程の意味合いを認識させる場合があるものといえる。
ところで,衣類のウエスト部分に縫い目のない商品が販売されている事実は,原審において開示した証拠のほか,以下に示すインターネット及び新聞記事情報からも窺い知ることができるものである(下線は合議体による。)。
ア 「VIRINA」のウェブサイトにおいて,「【ライプ】
シームレスブリーフ
(ベージュ)」の商品の紹介に,「
ウエストゴムも縫い目もない
フラットショーツ。」の記載がある。
(http://www.virinamaternity.com/SHOP/ri12ss76B.html)
イ 「【楽天市場】」のウェブサイトにおいて,「
ボクサーパンツ
」の「商品説明」に「
(特徴など)縫い目のないシームレスタイプ
。ストレッチ性抜群でスポーツ時の着用にもオススメの1枚です。前空きタイプではありませんので女性でも着用いただけます。」及び「ボクサーパンツ【名言集】動け動け動け【パープル】【シームレス】おもしろいジョーク下着男性・女性下着【シームレス】【ユニセックス】ナイロン 【楽ギフ_包装】」の記載がある。
(http://item.rakuten.co.jp/shalemon/bpsspp-ugokeugoke/?scid=af_pc_etc&sc2id=112531157)
ウ 「DHC」のウェブサイトにおいて,「ヌードな
ショーツ
」の商品の紹介に「シームレスで快適な履き心地!ストレスフリーな新感覚ショーツ」の記載,「 商品情報」に「
シームレスで
快適な履き心地!ストレスフリーな新感覚ショーツ」及び「つるんと肌あたりの良いしなやかな薄い生地が肌に密着して気持ちいい!
縫い目のゴロつきやゴムの締め付けなど,インナーに感じるストレスをスルッと解決
する新感覚ショーツです。」の記載がある。
(http://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gCode=509383436)
エ 「イーズクリエーション」のウェブサイトにおいて,「オーガニックコットンニットの♪
シームレスオーバーパンツ
【深履きタイプ:無地】」の商品の紹介に,「ウエストは太いゴムを使用せず,細いゴムをたくさん使用して肌への負担を軽減。グッとした締め付けはなく,ソフトな履き心地です。また,
脇やウエストなどすべてシームレス(縫い目なし)
なので,肌のあたりも少なく,お肌が敏感な方にも安心してお召しいただけます。」の記載がある。
(http://www.es-silk.com/fs/escreation/na-t0312)
オ 「ASTUGI Style Up Shop」のウェブサイトにおいて,「
ショーツ
」の商品情報に「ヌードメイク
無縫製
ローレッグショーツ 88411AS 」の記載がある。
(http://www.atsugi-styleup.jp/shopdetail/000000004142/058/002/X/page1/recommend/)
カ 「ぷりしゅしゅ purisyusyu」のウェブサイトにおいて,「
ショーツ
」について,「POINT1 完全無縫製・・・すべて特殊な接着技術による製法にため,
脇線はもちろんクロッチにいたるまで全く縫い目がございません
。」,「ウルトラ・ヌーディ・シームレスショーツpuri無縫製 100%シームレス敏感肌用下着としても・・・」及び「商品詳細」の「特徴」に「
完全無縫製のため,縫い目がなく
全て特殊な接着技術により仕立てられています。」の記載がある。
(http://item.rakuten.co.jp/purisyusyu/10000006/)
キ 「UNIQLO」のウェブサイトにおいて,「WOMEN ウルトラ
シームレスショーツ
」について,
ウエストやはき口に縫い目がなく
,なめらかでやさしい肌触りが特徴のシームレスインナーです。」の記載がある。
(http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/087154)
ク 「【新商品】グンゼ『KIREILABO(キレイラボ)』の新作」
2014.03.13 FujiSankeiBusiness i.12頁
「
ウエストのゴムや縫い目をなくした
『ウエスト
シームレスショーツ
』(価格は1050円)などを用意した。販売中。」の記載がある。
以上のとおり,本願指定商品中,例えば「下着(パンツ,ショーツ)」については,ウエスト部分及び該部分を含め縫い目のない(無縫製)の商品が販売されている実情があること,該商品の特徴等として,「シームレスブリーフ」,「シームレスタイプ」等と記載していること,また,商品の紹介には「ウエストゴムも縫い目もない」,「(特徴など)縫い目のないシームレスタイプ」,「脇やウエストなどすべてシームレス(縫い目なし)」,「ウエストのゴムや縫い目をなくした」等と記載して,請求人を含め複数の事業者によって販売されている事実がある。
かかる事実からすれば,「ウエストシームレス」の文字からなる本願商標をその指定商品である「下着」等に使用しても,これに接する需要者に,「「(衣類)のウエスト部分に縫い目がない」商品であることを表すものと理解,認識させるに止まり,商品の品質を表示する標章のみからなる商標であるから,本願商標は,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,「本願商標は,『ウエスト』と『シームレス』の2つの語を,間に助詞等を介さずに一連につなげて一体不可分の語とした点に構成上の特異性を有する」旨及び「『ウエスト部分に縫い目がないこと』を暗示的に表現することを意図したものであり,本願商標から想起される意味合いはあくまで間接的,暗示的なレベルにとどまり,商品の品質を直接的に表現したものとはいえない。」旨を主張している。
しかしながら,「ウエスト」の文字は,「腰,腰部,(衣類の)腰部」等を表すものとして,また,「シームレス」の文字は,本願商標の指定商品との関係において,「縫い目がない」商品であることを表すものとして使用されている実情があることからすれば,これらの文字を一連に表した本願商標は,需要者に「(衣類)のウエスト部分に縫い目のない」商品であることを容易に理解させるものである。
そして,「ウエストシームレス」の文字が,上記商品の品質を表すものとして直接的に使用されていないとしても,前記(1)のとおり,本願指定商品である「下着(パンツ,ショーツ)」について,ウエスト部分及び該部分を含め縫い目のない(無縫製)の商品が販売されていることからしても,該文字は,「(衣類)のウエスト部分に縫い目のない」商品であることを表すにすぎないものというべきである。
したがって,請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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