Trademark Appeal Case
のれん記号の要部と類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−14837(T2014−14837/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類、第8類、第18類、第21類、第24類、第25類、第29類、第30類、第32類、第33類、第41類及び第43類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成25年9月25日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同26年7月30日付けの手続補正書により、別掲2のとおりに補正されたものである。
2 引用商標
原査定は、登録第802328号商標(以下「引用商標」という。)ほか、5件の商標を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当すると認定、判断し、本願を拒絶したものである。
そして、引用商標は、別掲3のとおりの構成からなり、昭和41年5月13日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同43年12月24日に設定登録され、その後、平成21年1月14日に指定商品を別掲4のとおりとする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、山形の図とその下方に3本の横棒を配した図形部分並びに「久世福商店」の漢字及び「KUZE FUKU & Co.」の欧文字による文字部分からなるところ、別掲5のインターネット情報を勘案するならば、本願商標の構成中の図形部分は、図形というよりも、店舗ののれん等に表される商家の屋号を表すいわゆる「のれん記号」の一つとみるのが相当であり、山形の記号と3本の横棒を漢字の「三」のように組み合わせたのれん記号は、「ヤマサン」の称呼が生じ、「(屋号としての)ヤマサン」程の観念を生じるものと認められる。
そして、本願商標の構成中ののれん記号部分と文字部分は、その構成から、視覚上、明確に分離して看取されるものであり、しかも、のれん記号部分と文字部分の全体から生ずる「ヤマサンクゼフクショウテンクゼフクアンドコ」の称呼も極めて冗長といえるものであるから、これら部分が常に一体不可分のものとして認識されるべきものということはできない。
加えて、のれん記号は、それを構成する記号等が一体的に商家の屋号を表すものであることを踏まえれば、本願商標は、その構成中ののれん記号部分が、独立して自他商品の識別標識として機能することも少なくないとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、本願商標の構成全体および文字部分から生じる称呼の他に、独立して自他商品の識別標識として機能するのれん記号部分に相応して「ヤマサン」の称呼をも生じ、「(屋号としての)ヤマサン」程の観念をも生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲3のとおりの構成からなるところ、これも上記(1)と同様に、山形の記号とその下方に3本の横棒を漢字の「三」のように組み合わせたのれん記号として把握、理解されるものであるから、引用商標は、「ヤマサン」の称呼を生じ、「(屋号としての)ヤマサン」程の観念を生じるものと認められる。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標の要部であり、独立して自他商品の識別標識として機能するのれん記号部分と引用商標を比較するに、先ず、外観においては、線の太さなど子細な点で表現の相違があるものの、いずれも、山形の記号の下方に、三本の同じ太さで、同じ長さの横棒を漢字の「三」のように配してなる点において、その構成の軌を一にするものであり、双方とも、のれん記号の一つである「(屋号の)ヤマサン」として、看者の記憶に強く印象づけられるものであるから、本願商標と引用商標とは、外観上、相紛らわしい商標といえる。
さらに、本願商標と引用商標とは、その称呼及び観念においても、「ヤマサン」の称呼及び「(屋号としての)ヤマサン」程の観念を共通にするものである。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのある類似の商標ということができる。
エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について
本願商標の指定商品中の「食肉」と引用商標の指定商品中の「食肉」、本願商標の指定商品中の「卵」と引用商標の指定商品中の「卵」、本願商標の指定商品中の「食用魚介類(生きているものを除く。)」と引用商標の指定商品中の「食用魚介類(生きているものを除く。),食用魚介類(生きているものに限る。)」、本願商標の指定商品中の「肉製品,加工水産物」と引用商標の指定商品中の「加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり」、本願商標の指定商品中の「加工卵」と引用商標の指定商品中の「乾燥卵」、本願商標の指定商品中の「カレー・シチュー又はスープのもと,パスタソース」と引用商標の指定商品中の「カレー又はスープのもと」、本願商標の指定商品中の「お茶漬けのり,ふりかけ」と引用商標の指定商品中の「お茶漬けのり,ふりかけ」、本願商標の指定商品中の「なめ物」と引用商標の指定商品中の「なめ物」、本願商標の指定商品中の「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」と引用商標の指定商品中の「サンドイッチ」、本願商標の指定商品中の「ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ」と引用商標の指定商品中の「すし,べんとう」及び本願商標の指定商品中の「即席菓子のもと」と引用商標の指定商品中の「即席菓子のもと」は、同一又は類似の商品といえるものである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれがある類似の商標であり、しかも、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することができないものである。
よって、結論のとおり審決する。
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