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Trademark Appeal Case

図形と文字の結合認識

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−650002(T2014−650002/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された役務を指定役務として、2012年(平成24年)8月2日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年10月11日に国際商標登録出願されたものである。

その後、本願の指定役務については、原審における平成25年7月5日付け手続補正書により、「Technological research and development;compute software design;industrial design;services regarding testing of computer hardware and software to issuing certificates of compliance with specified requirements (standards,norms);quality control services for the assessment (audit) and self−assessment (audit) of compliance (audit) with specified requirements (standards,norms,benchmarks) in the field of quality management,competence and social responsibility;control and monitoring of computer systems regarding compliance with standards,norms and benchmarks.」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4854759号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成16年4月23日に登録出願、第42類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年4月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、薄灰色の「EPD」の欧文字及びその2分の1程度の大きさの黒色の「ERIFIED」の欧文字を2段に表し、また、下段文字の語頭の前にチェックマークと思しき黒色の図形(以下「チェックマーク様図形」という。)を配し、その中央部分から描かれた薄灰色の円輪郭(輪郭は先端に向かって次第に細くなっている。)で上記2段の文字を囲んでなるところ、その構成中の「ERIFIED」の欧文字は辞書等に載録のない語であって、かつ、その構成中の黒色で表されたチェックマーク様図形及び「ERIFIED」の文字部分については、該図形部分と該文字部分とは近接して表されていること、商標の構成に係る単語の語頭の1文字を図案化することはよく行われていること、該図形部分が「V」の欧文字を図案化したものと看取し得る態様であること、「ERIFIED」の文字が辞書等に載録のないものであるのに対して「VERIFIED」の文字は「確認された、検査された」の意味を有する英単語であることから、該図形部分及び「ERIFIED」の文字部分は、「VERIFIED」の文字を表したものと理解、認識されるとみるのが相当である。

そして、本願商標は、その指定役務に「quality control services for the assessment (audit) and self−assessment (audit) of compliance (audit) with specified requirements (standards,norms,benchmarks) in the field of quality management,competence and social responsibility」(参考和訳「品質管理・競争力及び社会的責任の分野での特定要求事項(仕様・規格・ベンチマーク)の遵守(監査)のついての評価(監査)及び自己評価(監査)のための品質管理」)を含むものであるところ、別掲4に示すとおり、該役務に関連する分野において、「EPD」の欧文字は、製品の生産から流通、廃棄に至るまでのライフサイクル全体にわたる環境負荷等(温暖化ガス排気量、エネルギー使用量、廃棄物の量等)を定量化して表示する認証を受けたことを示す「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言(Environmental Product Declaration)」を表すものとして広く使用されている事実が認められる。

そうすると、本願商標の構成中の「EPD」の文字は、上記の指定役務との関係において「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言」を表したものと理解、認識されるというのが相当であるから、該文字部分が、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える部分であり、該文字部分をもって、取引に資されることも決して少なくないというべきである。

また、本願商標の構成中の「VERIFIED」の文字は、上記のとおり、「確認された、検査された」の意味を有するものであり、上記の指定役務との関係においては、役務の出所識別標識としての機能を有しないか又は極めて弱いものといえる。

してみれば、本願商標は、その構成中の「EPD」の文字部分が、上記の指定役務との関係において、取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える部分と認められるものであるから、その構成文字に相応して「イーピーディー」の称呼を生ずるものであり、また、「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言」の観念が生ずるものであるというのが相当である。

(2)引用商標について

引用商標は、別掲2のとおり、四隅の角を丸くした3つの長方形と思しき図形を背景として、「EPD」の欧文字を大きく表してなるところ、該文字に相応して「イーピーディー」の称呼が生ずるものであり、また、引用商標の指定役務中「ライフサイクルアセスメント(LCA)による各種製品の原材料採取から製造・流通・使用・廃棄・回収にいたる環境影響の定量的測定及びその製品の仕様・リサイクル方法などと共にする分析・評価,ライフサイクルアセスメント(LCA)による各種製品の原材料採取から製造・流通・使用・廃棄・回収にいたる環境影響の定量的測定及びその製品の仕様・リサイクル方法などと共にする分析・評価に関する情報の提供,製品等のライフサイクルを通じて環境に与える影響を定量的に評価するためのスウェーデン環境管理評議会が開発したタイプIII環境宣言の適合性についての審査登録,ガス及び石油関連機器・自動車・化学製品・建築構造物・その他の製品並びに機器の保守及び改修・建築工事・計装工事・電気工事・配管工事・その他のサービスの性能・安全性・環境性能に関する試験又は研究,国際標準化機構の国際規格の適合性についての審査登録」との関係においては、「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言」の観念を生ずるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、全体の外観において差異を有するものの、その構成中、上記に示した指定役務との関係において強く支配的な印象を与えるといい得る「EPD」の文字部分と引用商標の「EPD」の文字とは、その構成文字を共通にするものであるから、両者は外観において近似した印象を与えるものである。また、本願商標と引用商標は、共に「イーピーディー」の称呼を生ずるものであり、かつ、「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言」の観念を共通にするものである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与えるものであり、かつ、称呼及び観念を同一にするものであるから、両商標について、上記の外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察してみれば、本願商標と引用商標とを類似する役務に使用したときは、取引者、需要者をして、役務の出所について混同を生ずるおそれがある類似の商標というのが相当である。

そして、本願の指定役務中の「quality control services for the assessment (audit) and self−assessment (audit) of compliance (audit) with specified requirements (standards,norms,benchmarks) in the field of quality management,competence and social responsibility」は、引用商標の指定役務中「ライフサイクルアセスメント(LCA)による各種製品の原材料採取から製造・流通・使用・廃棄・回収にいたる環境影響の定量的測定及びその製品の仕様・リサイクル方法などと共にする分析・評価,ライフサイクルアセスメント(LCA)による各種製品の原材料採取から製造・流通・使用・廃棄・回収にいたる環境影響の定量的測定及びその製品の仕様・リサイクル方法などと共にする分析・評価に関する情報の提供,製品等のライフサイクルを通じて環境に与える影響を定量的に評価するためのスウェーデン環境管理評議会が開発したタイプIII環境宣言の適合性についての審査登録」と類似するものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)請求人の主張について

請求人は、本願商標は、「EPD」の文字及び「VERIFIED」の文字を丸の輪郭内に一体として配した構成からなるものであるから、「EPD」の部分を分離しなければならない外観上の特段の理由はなく、また、「VERIFIED」の語は、指定役務との関係において役務の内容表示には該当せず、商標としての自他商品識別力を有するものであって、略されるべき特段の事情はないものであるから、本願商標からは「イーピーディーベリファイド」の称呼のみが生ずる旨主張する。

しかしながら、上記(1)において示した本願商標の指定役務との関係においては、「EPD」の文字は「スウェーデン環境管理評議会による環境製品宣言」を認識させるものというのが相当であり、また、「VERIFIED」の文字は該役務との関係において役務の出所識別標識としての機能を有しないか又は極めて弱いものといわざるをえないものであるから、本願商標において、役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるのは、「EPD」の文字部分というべきであり、該文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないといえること、上記(1)のとおりである。

したがって、請求人の主張を採用することはできない。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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