結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2014−890067(T2014−890067/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5646242号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、「極らくらく」の文字を大きく横書きし、「極」の文字の上に小さな「ごく」の文字を振り仮名として付した構成からなり、平成25年9月6日に登録出願、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。),医療用試験紙,歯科用材料,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」を指定商品として、同年12月11日に登録査定、同26年1月31日に設定登録されたものである。
請求人が引用する登録第5358626号商標(以下「引用商標」という。)は、「らくらくげんき」の文字を標準文字で表してなり、平成22年2月23日に登録出願、第29類「非変性II型コラーゲンを主原料とするカプセル状・顆粒状・錠剤状の加工食品」を指定商品として、同年10月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判の費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第46条第1項第1号により、無効にすべきものである。
請求人所有に係る引用商標は、本件商標の先出願に係るものであって、本件商標と引用商標とは類似しており、両者の指定商品もサプリメントにおいて類似するものである。
(1)商標の類似について
本件商標は、前記第1のとおりの構成からなるものであって、このような形態のものは、その指定商品を扱っている業界ではめずらしいものであり、指定商品中の「サプリメント」との関係においては、本件商標である「極らくらく」と引用商標である「らくらくげんき」とは、「語頭」及び「語尾」に同じ「らくらく」があるから、本件商標と引用商標とは外観上類似するものである。
(2)商品の類似について
本件商標の指定商品中の「サプリメント」は、商標法施行令別表にも示されているように、引用商標の指定商品とは販売及び需要者が同一であり、類似する商品である。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
被請求人は、引用商標が本件商標の先出願に係るものであること、及び引用商標の指定商品と本件商標の指定商品中の「サプリメント」とが類似する商品であることについては認める。
しかしながら、本件商標と引用商標とは類似する商標であるとの請求人の主張は到底認められない。
(1)外観の類否について
ア 本件商標は、「極らくらく」の文字を横書きしてなり、語頭の「極」の漢字の上部に小さく「ごく」の振り仮名を付してなるものである。
他方、引用商標は、「らくらくげんき」の平仮名を表してなるものである。
そうすると、本件商標中の後半部分の「らくらく」と、引用商標中の前半部分の「らくらく」の平仮名とは共通するものであるが、そのことのみをもって、両商標が外観上、類似する商標であるとは、到底認めることはできない。
イ 外観上類似する商標とは、同一又は類似の商品に付された二つの商標を、時と処を異にして観察した場合(いわゆる離隔観察)、その印象、記憶、連想等を総合して両商標の間に互いに相紛れるおそれがあるような場合に外観上類似する商標といえるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標の語頭部分は、漢字の「極(ごく)」であるのに対し、引用商標は、語頭部分を含めて全て平仮名であるから、比較的短い文字構成からなる両商標にあっては、この差異が商標全体の外観に及ぼす影響は大きく、また、後半部分においても、本件商標は「らくらく」、引用商標は「げんき」とそれぞれ異なる文字からなるものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、たとえ、その商標の構成中の文字を一部共通にするとしても、上述の差異により、これを時と処を異にして離隔観察しても、互いに相紛れるおそれはなく、本件商標と引用商標とは、外観上類似する商標とはいえないものである。
(2)称呼及び観念の類否について
本件商標からは「ゴクラクラク」の称呼を生じるのに対し、引用商標からは、「ラクラクゲンキ」の称呼を生じるから、両商標は、その構成音を異にし、称呼上、相紛れるおそれがないことは明らかである。
また、本件商標は、「極めて楽々」の意を暗示させるものの一種の造語であるのに対し、引用商標は、「楽々で元気」の意を暗示させるものであるから、両者は観念上も共通するものではない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念においても、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(3)小括
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標であることは明らかである。
(4)審決例
被請求人の上記主張が妥当であることは、多数の審決例等においても首肯されるところである(乙4ないし乙9)。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項により、これを無効とすることはできない。
よって、本件審判の請求は成り立たない。
(1)本件商標は、前記第1のとおり、振り仮名の「ごく」を添えた漢字の「極」と平仮名の「らくらく」からなるところ、漢字と平仮名それぞれは既成の語であるとしても、全体としては、親しまれた特定の意味合いを有するとはいえないものであるから、特定の観念が生じるとまではいえないものである。
加えて、本件商標の全体より生じる「ゴクラクラク」の称呼も淀みなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、本件商標は、全体として、まとまりのある一体不可分のものとして認識し把握され、「ゴクラクラク」の一連の称呼のみを生ずるものであり、親しまれた特定の観念が生じるとはいえない一種の造語として認識されるものといえる。
(2)引用商標は、前記第2のとおり、「らくらくげんき」の文字を標準文字で表してなるところ、「らくらく」の文字と「げんき」の文字が既成の語であるとしても、全体としては、親しまれた特定の観念が生じるとはいえない一種の造語として認識されるものといえる。
加えて、引用商標の全体より生じる「ラクラクゲンキ」の称呼も淀みなく一連に称呼し得るものである。
そうすると、引用商標は、全体として、まとまりのある一体不可分のものとして認識し把握され、「ラクラクゲンキ」の一連の称呼のみを生ずるものであり、全体としては特定の観念が生じるとはいえないものである。
(3)そこで、本件商標と引用商標とを対比するに、両者は、「らくらく」の文字を共通にするとしても、語頭の「極」(ごく)の文字の有無、語尾の「げんき」の文字の有無という顕著な差異を有することにより、視覚上、看者に全く別異の印象を与えるものであるから、両者は、時と処を別にして観察しても、外観において相紛れるおそれはないものというべきである。
また、本件商標から生ずる「ゴクラクラク」の称呼と引用商標から生ずる「ラクラクゲンキ」の称呼とは、構成音数が異なるばかりでなく、前部における「ゴク」の音及び後部における「ゲンキ」の音の有無という顕著な差異を有することにより、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感、音調が著しく相違し、明瞭に区別することができるものである。
さらに、本件商標及び引用商標は、ともに特定の観念を生じない一種の造語として認識されるものであるから、両者は観念上は比較し得ないものである。
(4)してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の指定商品中の「サプリメント」が引用商標の指定商品と類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定に基づきその登録を無効にすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。