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Trademark Appeal Case

著名商標と称呼の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2014−900329(T2014−900329/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5699054号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5699054号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「allurea」(「e」の文字にはアクサンテギュが付されている。)の欧文字を表してなり、平成26年4月8日に登録出願、第3類及び第35類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月1日に登録査定、同年9月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品中の第3類「化粧品」について、商標法第4条第1項第10号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の3第2項により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第34号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)申立人が引用する商標

申立人が引用する商標は次のとおり(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)であり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。

ア 登録第3274625号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の態様 ALLURE

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 平成4年12月28日

設定登録日 平成9年4月4日

イ 登録第2064706号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の態様 別掲2のとおり

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 昭和60年10月31日

設定登録日 昭和63年7月22日

ウ 登録第3160748号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の態様 別掲3のとおり

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 平成4年11月10日

設定登録日 平成8年5月31日

エ 登録第4728836号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の態様 ALLURE HOMME (標準文字)

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 平成15年4月8日

設定登録日 平成15年11月21日

オ 登録第4803288号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の態様 ALLURE HOMME SPORT (標準文字)

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 平成15年4月8日

設定登録日 平成16年9月17日

カ 登録第4836249号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の態様 ALLURE SENSUELLE (標準文字)

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載の商品

出願日 平成16年6月25日

設定登録日 平成17年1月28日

(2)具体的な理由

ア 引用商標の著名性について

申立人は、著名なデザイナーである「Gabrielle COCO CHANEL」により創設され、香水等の化粧品、高級婦人服、ハンドバッグ、宝飾品などのデザイン・企画及びこれらの製造販売を業とするトータルファッションメーカーである。申立人の業務に係る商品は、極めて高い知名度を有しており、世界の超一流品としての極めて高い信用が日本においても形成され、著名性を獲得しているというべきものである。

引用商標は、申立人が香水をはじめとする化粧品等に使用し、申立人による宣伝及び販売により著名性を獲得するに至っているというべき商標である。

引用商標1は、1996年に発売が開始され、以来、「魅惑、魅力」の名が付けられた香水「ALLURE」(アリュール)は、欧米では「アリュール現象」というほど、記録的な売上げを記録したものである(甲8の1、2、13)。

日本においても、発売後すぐにベストセラー商品となり、そのことは当時の雑誌や書籍に掲載されている記事からもうかがえる(甲8の11、12、22〜24、157〜161)。

そして、「ALLURE」の世界的な成功により、申立人は、1999年には、男性用の商品として、引用商標4に係る「ALLURE HOMME」(アリュールオム)を発売し、2004年には引用商標5に係る「ALLURE HOMME SPORT」等、様々なタイプが登場する人気ブランドとなっている(甲8の3〜7、甲9)。さらに、女性用化粧品として、口紅「ALLURE ROUGE」等次々と「ALLURE」シリーズとして新商品が発売され(甲8の8〜10、甲9)、1996年から現在まで大々的に宣伝され注目を集め続けている。これらの「ALLURE」や「ALLURE HOMME」は世界の一流品を扱う書籍(甲8の25、26)やインターネット上のウェブページにおいても紹介されている(甲8の157〜162)。

また、申立人は、「ALLURE」シリーズの商品を1996年に日本で初めて発売してから、一貫して「ALLURE」の周知を図るべく、現在に至るまで積極的な宣伝広告活動を展開しつつ(甲8の1〜162)、「ALLURE」に化体した信用、評判、名声等が損なわれぬよう、広告宣伝方法から「ALLURE」の新シリーズの発売等、不断の努力を続けている。申立人による大々的な宣伝活動等が功を奏し、「ALLURE」は、1996年の発売当初から現在に至るまで継続した高い人気を保っている。その結果、「ALLURE」は、申立人の商品を表示するものとして幅広く周知著名な商標となっているものである。

イ 特許庁の審決及び審査の事例

特許庁においても、引用商標1に係る「ALLURE」の周知著名性が認められている(甲10〜甲12)。

このことからも、引用商標「ALLURE」は、本件商標の査定時においてはもちろんのこと、少なくとも本件商標の出願日以前から申立人の業務に係る香水等の化粧品を表す商標として、その取引者・需要者において著名性を獲得するに至っていたというべきである。

ウ 本件商標と引用商標との類似性について

(ア)本件商標について

本件商標は、欧文字の「allurea」(「e」にはアクサンテギュが付されている。)を書してなるものであり、「アリュレア」、「アリューレア」及び「アリュールア」の称呼が生じると考えられる。

そして、本件商標の構成においては、7文字中、語尾の「a」と、「e」に付されたアクサンテギュを除く文字が申立人の著名な商標「ALLURE」と同一の綴り字であること、本件商標から生じる上述の称呼が生じる固有の語は存在しないこと、それらの称呼が申立人の商標「ALLURE」から生じる称呼「アリュール」と相紛らわしいことから、本件商標は申立人の周知著名なブランド「ALLURE」の観念が生じる。

(イ)引用商標の外観・称呼・観念について

引用商標1は、「ALLURE」の文字よりなり、その構成文字より「アリュール」の称呼が生じる。また、引用商標2ないし6は、いずれもその構成中「ALLURE」部分が申立人の業務に係る化粧品のブランド名として周知著名であることなどから、「アリュール」の称呼をも生じるものである。

そして、いずれの引用商標も、申立人の周知著名なブランドである「ALLURE」の観念が生じる。

(ウ)本件商標と引用商標の類否

本件商標は、その構成中語尾の「a」を除く「allure」の文字が、申立人の周知著名な引用商標と同一の称呼を生じるため、取引者、需要者に対し、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから、当該文字部分を要部として抽出し、引用商標との類否判断を行うべきである。この点を踏まえて、本件商標と引用商標の類否判断を行う。

a 外観上の類似

本件商標は、語尾の「a」以外の文字が、引用商標と文字構成が実質的に同一であって、その差異はアクサンテギュの有無にすぎないから、引用商標の「ALLURE」と外観上近似した印象を与えるものである。本件商標と引用商標は、看者の注意を最もひく先頭から6文字が共通しており、本件商標は、引用商標と外観上において極めて相紛らわしく、類似するというべきである。

b 称呼上の類似

本件商標は「アリュレア」、「アリューレア」及び「アリュールア」の称呼が生じ得るものであるが、「アリュレア」及び「アリューレア」の称呼と引用商標から生じる「アリュール」の称呼は、いずれも一気一連に称呼できる短いものであり、聴く者の記憶にとどまりやすい語頭を含む「アリュ」の2音を共通にし、これに続く「レ」と「ル」において子音部「r」が共通する。このため、両商標は、称呼において相紛らわしい場合があるといえる。

また、「アリュールア」の称呼においては、「アリュール」の音をそのまま含むものであり、差異部分は、聴く者の耳に残りにくい語尾音「ア」の有無であるのみならず、いずれも長音を伴う「リュ」の音にアクセントを置いて強く発音されるから、相対的に語尾音「ア」の有無が称呼全体に及ぼす影響は小さなものとなり、その印象は薄いものとなる。

さらに「ALLURE」の周知著名性に照らせば、本件商標に接した者の中には、語尾の「a」を除く「allure」の部分に注目する者もいると思われることから、その場合「allure」の部分から「アリュール」の称呼が生じ、引用商標の称呼と同一となる。

c 観念上の類似

引用商標は、上述のとおり著名性を獲得していることから、申立人の著名な商標「ALLURE」の観念が生じるものである。

一方、本件商標「allurea」は、辞書に記載された固有の語句ではないが、上述のとおり、前半の「allure」部分が引用商標と同一の綴り字であることから、申立人の著名な商標「ALLURE」の観念が生じる。

この場合、語尾の「a」を商品の規格や品番を表示する付記的な文字として把握されることになるから、本件商標は、「ALLURE」のaシリーズであるとの観念も生じ得ると考えられる。このことは、「PRODIGE A」に対する審決からも否定できないものと思料する。

(エ)商品の類似

本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は同一又は類似する商品である。

(オ)本件商標から引用商標が連想・想起されること

上記(ウ)に述べたとおり、本件商標と引用商標は外観・観念・称呼上類似することが明らかであるが、引用商標の著名性も考慮するならば、本件商標と引用商標は出所の混同のおそれは非常に高く、この点においても両商標は類似すると言うべきである(甲13〜甲21)。

特許庁の商標法第4条第1項第11号に関する商標審査基準においても、周知著名商標をその構成中に含む結合商標については、周知著名商標部分を抽出して他の商標との類否判断をすべきことを明らかにしており、これは最高裁判決の判示にも則ったものと言える。

審判決例及び特許庁の商標審査基準に鑑みれば、申立人の業務に係る商品に使用される商標として、周知著名な「ALLURE」と本件商標「allurea」が特許庁の審査基準上も類似することは明らかである。

本件商標と引用商標とは、外観・観念及び称呼において類似すること、また、引用商標の著名性を考慮すれば、本件商標に接した取引者・需要者は、著名な「ALLURE」ブランドを連想するというべきであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人に係る商品であるかのように誤認・混同する可能性が高いというべきである。

(カ)小括

以上に述べたとおり、本件商標の「allure」部分は、申立人が「化粧品」等に使用して周知著名な引用商標と同一の称呼を生じる文字からなり、取引者・需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える要部であるといえる。

したがって、本件商標は、申立人の引用商標と外観・観念・称呼にいずれにおいても類似するから、商標全体としての対比においても互いに類似するものである。

エ 商標法第4条第1項第10号該当性について

本件商標は、申立人の周知著名な商標「ALLURE」と類似する商標であり、当該商標が使用される「化粧品」等を指定商品とするものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

オ 商標法第4条第1項第11号該当性について

上述のとおり本件商標は、申立人の先行登録商標である引用商標と類似する商標であって、両商標の指定商品は同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

カ 商標法第4条第1項第15号該当性について

本号に係る最高裁判決(最高裁平成10(行ヒ)85号)に沿って以下検討する。

(ア)本件商標と引用商標の類似性の程度

上記ウのとおり、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念において類似し、類似の程度が高いものである。

(イ)引用商標の周知著名性の程度

上記アのとおり、引用商標は申立人の業務にかかる商品に使用される商標として、日本を含め世界的に周知著名であることは明白である。

(ウ)本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性

本件商標と引用商標の指定商品は「化粧品」をはじめ、その分野が同一であるので、商品の用途又は目的も同一であり、その取引者・需要者は共通であるというべきである。

(エ)以上を総合してみれば、本件商標がその指定商品に使用されると、取引者及び需要者は、それらの商品があたかも申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。

(オ)申立人による過去の異議決定・審査例

「ALLURE」の文字を含む異議決定あるいは審査例からも、「ALLURE」の文字を含む本件商標が使用された場合、引用商標との間で商品の出所混同のおそれが高いことは明らかである(甲10〜甲12)。

(カ)その他周知著名商標をその構成中に含む商標についての審判決例

その他、化粧品、ジュエリーや被服といったファッション関連商品において、周知著名な商標をその構成中に含む商標については、本号に該当するとの審判決が定着しており(甲22〜甲34)、それらに鑑みても本件商標が本号に該当することは明らかである。

(キ)小括

以上述べたとおり、本件商標と引用商標との外観・称呼及び観念上の類似性、引用商標が周知著名性を獲得していること、本件商標の指定商品は申立人が最も高く著名性を獲得している化粧品分野の商品であることなどの取引の実情などに照らし、当該商標の指定商品の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として総合的に判断した場合、本件商標に接した取引者・需要者は、あたかも申立人若しくは申立人と何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあることは明白である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

キ 商標法第4条第1項第19号該当性について

(ア)引用商標の著名性と本件商標との類似性

上記アのとおり、引用商標は申立人の業務にかかる商品に使用される商標として日本を含め世界的に周知著名な商標であり、上記ウのとおり、本件商標と引用商標は類似する商標である。

(イ)出願人の「不正の目的」

引用商標は、本件商標の出願時において、前述のように申立人による長年にわたる努力の積み重ねの結果、取引者・需要者間において広く知られ、高い名声・信用・評判を獲得するに至っている。

一方、本件商標は、かかる著名な商標「ALLURE」と同一の綴り字である「allure」の文字に単に語尾に「a」を付した商標であり、該著名商標「ALLURE」をもじった商標であることは明らかであり、指定商品も同一であることを考えると、商標権者が著名な引用商標を知らず、偶然に引用商標と同一の綴り及び同一の称呼を生じる文字を有する本件商標を出願したとは考え難く、引用商標の有する高い名声・信用・評判にフリーライドする目的で出願、使用されているものと推認される。

(ウ)小括

以上述べたとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

3 当審の判断

(1)本件商標と引用商標の類否について

ア 申立人は上記2(1)のとおり6件の商標を引用しているので、まず、本件商標と引用商標1の類否を検討する。

(ア)本件商標は、別掲1のとおりの態様で、「allurea」(「e」の文字にはアクサンテギュが付されている。)の文字を表してなり、その構成文字は、同書、同大、同間隔で、まとまりよく一体に表され、また、該文字に相応して生じると認められる「アリュ(ー)レア」の称呼(「(ー)」は、「リュ」を長音として発する場合があることを示すものとする。以下、同じ。)は、4音と短く容易に一連に称呼し得るものである。

そして、該「allurea」の文字は、特定の語意を有するものと認め得る証拠は見いだせない。

そうすると、本件商標は、その構成文字全体が一体不可分のものであって、「アリュ(ー)レア」の称呼を生じ、特定の観念を生じない造語を表したものとして認識、把握されるものとみるのが相当である。

(イ)他方、引用商標1は、上記2(1)アのとおり「ALLURE」の文字からなるものであり、その構成文字に相応して、「アリュ(ー)ル」の称呼(「(ー)」は、「リュ」を長音として発する場合があることを示すものとする。以下、同じ。)を生じるものである。

そして、その構成文字は、仏語で「早さ」など、英語で「魅惑」などの意味を有する既成語ではあるが、我が国で親しまれた語とはいえないものであるから、特定の観念を生じないものというのが相当である。

(ウ)そこで、上記(ア)及び(イ)の本件商標及び引用商標1の外観、称呼及び観念を比較すると、まず外観においては、両者は、その構成文字の比較において、7文字又は6文字という比較的少ない文字構成にあって、前者の語尾2文字に、アクサンテギュの有無と「a」の文字の有無の差異を有するばかりでなく、構成文字の書体に明瞭な差異を有するから、これらの差異が両者の構成全体の印象に与える影響は少なくなく、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。

次に称呼についてみると、本件商標の称呼「アリュ(ー)レア」は、引用商標1の称呼「アリュ(ー)ル」と前半の「アリュ(ー)」の音を共通にするものの、後半の「レア」と「ル」の音に差異を有するものであるから、この差異が3音ないし5音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。

さらに、観念については、本件商標と引用商標1は、いずれも特定の観念を有しないものであるから、相紛れるおそれのないものである。

(エ)そうすると、本件商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。

イ 本件商標と引用商標2ないし6の類否について、

本件商標と引用商標2ないし6とは、後者の各商標の構成中の「ALLURE」の文字部分(引用商標2の上部の図案化された「ALLURE」の文字部分を含む。)及び「アリュール」の文字部分が独立して自他商品識別機能を果たすとしても、本件商標とそれらの文字部分とは、上記アと同様の理由により非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。

そうとすれば、本件商標と引用商標2ないし6とは、商標の構成全体の比較においても非類似の商標であって、別異の商標であること明らかである。

ウ したがって、本件商標は、いずれの引用商標とも非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。

(2)商標法第4条第1項第10号及び同第11号について

引用商標が他人(申立人)の業務に係る商品(「香水」など)を表示するものとして我が国の取引者・需要者の間に広く認識され、本件商標の指定商品と、引用商標が使用されている商品及び引用商標の指定商品が同一又は類似のものであるとしても、上記(1)とおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号のいずれにも該当するということはできない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標が他人(申立人)の業務に係る商品(「香水」など)を表示するものとして我が国の取引者・需要者の間に広く認識されているとしても、上記(1)とおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であって、別異の商標であるから、本件商標は、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を想起又は連想するものということはできない。

してみれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を想起又は連想させることはなく、その商品が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。

(4)商標法第4条第1項第19号について

本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、非類似の商標であって、しかも、本件商標は、上記(3)のとおり、引用商標を想起又は連想させるものとはいえないものである。

そうすると、本件商標は、引用商標の名声等にただ乗りするなど不正の目的をもって使用をするものと認めることはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものといえない。

(5)むすび

以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中の第3類「化粧品」について、商標法第4条第1項第10号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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