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Trademark Appeal Case

品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−20713(T2014−20713/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「本格炒め炒飯」の文字を標準文字で表してなり、第30類「冷凍炒飯」を指定商品として、平成25年9月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『本格炒め炒飯』の文字を標準文字で表してなるところ、食品の分野においては、『本格』の文字に『料理名(○○炒め)』等を結合させ、『本格的な調理方法・味の炒め物』を表示するものとして普通に使用されている。そうすると、本願商標の構成中の『本格炒め』の文字からは、『本格的に炒めること(調理方法)』又は『本格的に炒めたもの(料理)』ほどの意味合いを看取させるから、本願商標は、全体として『本格的に炒めた炒飯』ほどの意味合いを容易に把握させる。してみれば、本願商標をその指定商品に使用したときには、これに接する取引者、需要者は、該商品が『本格的に炒めた冷凍炒飯』である商品の品質を理解するにとどまり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、本願商標は、その使用の実際を総合して勘案しても、使用された結果、当該商品が何人かの業務に係るものであることを認識できるほど、取引者、需要者間に広く知られるに至ったものとまでは認めることができない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「本格炒め炒飯」の文字を標準文字で表してなるところ、食品の分野において、その構成中の「本格」の文字は料理名と結合して「本格的な(料理)」を表し、「炒め」の文字は「炒め物」を表し、「炒飯」の文字は「やきめし」を表すものとして、また、「本格炒め」の文字は「本格的な炒め物」を表すものとして、いずれも広く使用されているものである。

そして、本願商標の構成中の「本格」の文字は、別掲のとおり、本願の指定商品に係る冷凍食品を取り扱う分野において、「本格的に調理された」ほどの意味合いで、商品の品質を誇称する表示として広く使用されているものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、「本格的に炒めた炒飯」であることを容易に認識するものであり、商品の品質を表したものと理解するにとどまるものであるから、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得ないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)商標法第3条第2項該当性について

請求人は、甲第3号証ないし甲第128号証を提出し、本願商標は「冷凍炒飯」について継続して使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る商品であることを認識できるに至ったものである旨主張する。

そこで、本願商標が商標法第3条第2項の要件を具備するか否かについて検討するに、請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

ア 請求人は、その業務に係る商品「本格炒め炒飯」(以下「本件商品」という。)を2001年(平成13年)に発売し、現在に至るまで、「本格炒め炒飯」の文字を使用しているものである(甲3ないし29)。また、近年は本件商品のバリエーション商品として、「本格炒め炒飯 海老塩」又は「本格炒め炒飯 塩」の名称の商品も販売している(甲125、甲126)。

イ また、本件商品は、一般紙にとどまらず、食品業界及び経済新聞等の新聞、雑誌、テレビ等において広く取り上げられたことが認められる(甲30ないし36、甲38ないし52、甲56ないし64、甲81ないし101、甲103ないし116)。

特に、本件商品は、2001年12月26日付け「日本食糧新聞」(甲51)、「日経トレンディ」の2001年12月号及び2002年1月号(甲30)、「TRIGGER」の2002年4月号(甲31)、「日経アドレ」の2002年3月号(甲34)並びに「データパル2002 小学館 最新情報用語資料事典」(甲32)において、2001年のヒット商品として掲載されている。

ウ さらに、本件商品は、株式会社日本食糧新聞社が発行する月刊誌である「食品新製品トレンド」の冷凍米飯加工品の月間売上げランキングにおいて、2002年11月ないし2013年12月までの約11年間にわたり、134か月中108か月の期間において1位を占めた(甲65)。また、株式会社富士経済が発行する2011年、2013年及び2014年の「食品マーケティング便覧 No3」の冷凍米飯類(バラタイプ)のブランドシェアおいても、1位(約11%)を占め、本件商品についての年間売上高は、2012年には57億円に上る(甲68ないし70)。その他、新聞等の冷凍米飯等のランキングにおいても常に上位を占めている(甲59、甲60、甲62ないし64)。

エ また、請求人は、本件商品について、2001年以降、新聞又は雑誌を通じて広告宣伝を行っており、2007年7月及び2014年4月にはテレビCMを全国放映した(甲73、甲75ないし80、甲121、甲122)。

オ 以上のとおり、請求人は平成13年頃から本願商標と同一の文字からなる商標を冷凍炒飯に継続して使用していること、本件商品が冷凍炒飯の業界において常に売上げの上位を占めてきたこと及びその広告宣伝、新聞記事、雑誌等において、「本格炒め炒飯」の文字が永年使用されて掲載されてきたことを総合して判断すると、本願商標は、その指定商品について請求人により使用をされた結果、請求人の業務に係る商品を表示するものとして広く認識されているものと認めることができるものであり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識するに至ったものと判断するのが相当であるから、商標法第3条第2項の要件を具備するものというべきである。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものの、同法第3条第2項の規定により商標登録を受けることができるものであるから、原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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