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Trademark Appeal Case

流行語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−21667(T2014−21667/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「OMOTENASHI」の欧文字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成25年9月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『とりなし。ふるまい。待遇。』等の意味を有する『もてなし』に『お』を冠した丁寧語『おもてなし』の欧文字表記と認められる『OMOTENASHI』の文字を標準文字で表してなるところ、『おもてなし』の語は、2013年に開かれた2020年東京五輪招致活動の最終プレゼンテーションで話題となり、同年の新語・流行語大賞で年間大賞を受賞したものであって、『おもてなし』の語が話題となった後は、該語を商品の販売や役務の提供について、その宣伝広告のためのキャッチフレーズの一部として、広く一般に使用されている実情がある。よって、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者、取引者は、自他商品の識別標識と認識するというよりは、流行語に便乗したキャッチフレーズ、惹句の類を表したものと認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認められる。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性

本願商標は、「OMOTENASHI」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「取扱い。あしらい。待遇。」の意味を有する「おもてなし」の語のローマ字表記であることを容易に理解し、認識するものである。

ところで、「おもてなし」の語は、2013年に開かれた2020年東京五輪招致活動の最終プレゼンテーションで日本社会に根付く歓待の精神を表す語として使用されたことにより大変注目され、同年の新語・流行語大賞において年間大賞を受賞したものであるから、該語は、流行語として、広く一般に認識されている語であるといえるものである。

そして、日本国内に滞在又は居住する外国人向けに、平仮名や漢字からなる日本の言葉などをローマ字表記することが広く一般に行われている実情がある。

さらに、「おもてなし」の語及び「OMOTENASHI」の文字は、別掲のとおり、本願商標の指定商品を含む各種食品を取り扱う業界において、商品の宣伝文句の一部に使用されている実情もある。

そうすると、「OMOTENASHI」の文字は、「おもてなし」の語と同様に、流行語として認識されるほか、商品の宣伝において使用される定型句の一つと認識されるにとどまる語であるといえるから、本願商標をその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する商標である。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当しない理由の一つとして、自己の所有する登録商標の存在を挙げている。

しかしながら、出願された商標の登録の可否は、当該出願の審査における査定時(拒絶査定不服審判にあっては、審決時)に個別具体的に判断されるべきところ、本件審決時の取引の実情は、請求人の所有する登録商標の査定時とは異なるものであるから、請求人の主張は採用できない。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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