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結論

敗訴(請求棄却)

商標「POLYGON」のポリゴン商標の記述性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判平成11年審判第35065号)

審判番号
平成11年審判第35065号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「POLYGON」
争点(論点)
ポリゴン商標の記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第9類
最終結論
登録無効(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年審判第35065号・不服)は、本件商標「POLYGON」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ポリゴン商標の記述性」です。指定商品・役務は第9類に属します。特許庁は「登録第3370369号の指定商品中「遊園地用機械器具、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」についての登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第3370369号の指定商品中「遊園地用機械器具、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」についての登録を無効とする。
その余の指定商品についての審判請求は成り立たない。
審判費用は、その2分の1を請求人の負担とし、2分の1を被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3370369号商標(以下「本件商標」という。)は、「POLYGON」と「ポリゴン」の文字を二段に書してなり、平成6年5月17日に登録出願、第9類「写真機械器具、映画機械器具、光学機械器具、遊園地用機械器具、映写フィルム、スライドフィルム、スライドフィルム用マウント、録画済みビデオディスク及びビデオテープ、自動販売機、金銭登録機、硬貨の計数用又は選別用の機械、電気計算機」を指定商品として、平成10年10月9日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。」旨の審決を求め、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第7号証を提出している。

(1)本件商標を構成する「POLYGON/ポリゴン」なる語は、もともと3Dコンピューターグラフィックスにおいて、立体図形を三角形や四角形などの多角形によって構成されるものとして描画する技術を指すものである(甲第1号証及び甲第2号証)。

(2)この技術は立体感のあるリアルな3D映像を作成できることから、単なるコンピューターグラフィックに止まらず、テレビゲームやコンピューターゲームの分野において近時盛んに使用されるに至っており(甲第3号証ないし甲第7号証)、このポリゴン技術を使用したゲームは「ポリゴンゲーム」又は「フルポリゴンゲーム」などと呼ばれるようになってきているものである(甲第7号証)。

(3)本件商標は「ポリゴン技術を使用した商品」であることの意味合いを需要者に認識させる「POLYGON/ポリゴン」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを例えば本件商標の指定商品中「遊園地用機械器具」の「ポリゴン技術を使用した業務用テレビゲーム機」や「ポリゴン技術を使用したコンピューターグラフィックスを録画した録画済みビデオディスク及びビデオテープ」に使用した場合、単に商品の品質・内容を表示するものに過ぎないものである。また、前記商品以外の指定商品に使用したときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれのあるものである。

したがって、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とされるべきものである。

3 被請求人は何ら答弁していない。

4 当審の判断

(1)、甲第1号証(「最新’97−’98年版パソコン用語事典」発行所「株式会社技術評論社」平成9年6月25日発行)に「ポリゴン(polygon)は、動画の基本単位とされる多角形。3Dグラフィックスでは、立体図形を描くのに、表面をポリゴンに分解して描くことがよくある。...ゲーム・ソフトの分野では、ポリゴンが多用される。」と記載されている。

(2)甲第3号証(1997年11月27付日経産業新聞)に「...ポリゴンと呼ばれる三角形や四角形を用い家庭用ゲーム機で複雑な3D画像が手軽に描け、色付けもできるソフトを開発した。任天堂の家庭用ゲーム機『NINTENDO64ディスクドライブ』対応ゲーム...」と記載されている。

(3)甲第7号証(月刊コインジャーナル1996年10月号...株式会社コインジャーナル発行)の第34回アミューズメントマシンショー出展新製品中、「ファイターズインパクト〈タイトー〉」及び「まじかるでーとドキドキ告白大作戦〈タイトー〉」にそれぞれ「本格的格闘技をコンセプトにしたポリゴン対戦格闘ゲーム」及び「ポリゴンを使用した恋愛ゲーム」と記載されている。

(4)本件商標を構成している「POLYGON」及び「ポリゴン」の文字は、前記の事実と請求人の提出に係る他の証拠を総合すれば、「3Dコンピューターグラフィックスにおいて、立体図形を三角形や四角形などの多角形によって構成されるものとして描画する技術」を意味する語であって、いわゆる「テレビゲーム機のソフト」については、商品の品質・内容を表示するものとして広く知られていると認められるから、本件商標をその指定商品中「遊園地用機械器具」に含まれる「ポリゴン技術を使用した業務用テレビゲーム機」や「ポリゴン技術を使用したコンピューターグラフィックスを録画した録画済みビデオディスク及びビデオテープ」に使用した場合、単に商品の品質・内容を表示するものに過ぎないものである。また、前記商品以外の「遊園地用機械器具、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」に使用したときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれのあるものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、結論掲記の商品について、その登録を無効とすべきものである。

しかしながら、請求に係る指定商品中、「遊園地用機械器具、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」以外の商品について、本件商標が、自他商品の識別標識として機能しえず、商品の品質につき誤認を生じさせるとすべき証拠は充分なものとはいえず、かつ、職権を以て調査するも、その証拠を発見できなかったものである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものということはできないから、同法第46条第1項の規定により、その余の指定商品について、その登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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