sokuhyo

Trademark Appeal Case

HIT SERIESの識別性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−8596(T2014−8596/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「HIT SERIES」の欧文字を書してなり、第3類、第5類及び第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成25年5月14日に登録出願され、その後、指定商品については、審判請求と同時になされた同26年5月8日受付けの手続補正書をもって、第3類「つけまつ毛,つけづめ,つけまつ毛用接着剤,まつ毛用化粧品,その他の化粧品,せっけん類,歯磨き」、第5類「瞼整形用ストレッチテープ」及び第21類「化粧用具,化粧品用容器」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『HIT SERIES』の欧文字を書した構成よりなるものであるところ、該文字は「hit」及び「series」の語の辞書上の意味及び新聞の記事における『ヒットシリーズ』の使用例から『売上げの高い人気のある一連の商品』をいう『ヒットシリーズ』の文字を欧文字で表したものと理解される場合も決して少なくないものである。そうすると、『HIT SERIES』の欧文字からなる本願商標をその指定商品に使用しても、該商品が『売上げの高い人気のある一連の商品』であると理解し、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

平成27年2月18日付け証拠調べ通知書により、別掲のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、期間を指定して、これに対する意見を求めた。

4 証拠調べ通知に対する請求人の意見

前記3の証拠調べ通知に対して、請求人からは、何らの意見、応答もない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は、「HIT SERIES」の欧文字を書してなるところ、その構成中の「HIT」、「SERIES」の欧文字は、それぞれ「大成功」、「一連の、シリーズもの」等を意味する親しまれた英語であることから、これを商品に使用した場合には、構成文字の有する前記意味に相応し、全体として「商業的に大成功したシリーズ商品」程の意味合いを容易に想起させるものと認める。

また、「HIT」及び「SERIES」の英語を片仮名表記した「ヒット」及び「シリーズ」が、語源となった英語と同じ意味を有する外来語として、一般に親しまれていることから、「HIT SERIES」と「ヒットシリーズ」とは、同じ意味合いを有する語の英語表記か片仮名表記かの違いにすぎないものと認める。

そして、前記3のとおり当審における証拠調べ通知に掲載した別掲に示す内容に照らせば、本願の指定商品である化粧品及びせっけん類等を取り扱う業界において、「HIT SERIES」の語の音を片仮名で表した「ヒットシリーズ」の語は、例えば、「累計2000万本の販売実績を誇るオルビス化粧品のヒットシリーズです。」(別掲 項番2)、「発売以来、売れているという人気アイテム!今回このヒットシリーズの新色をこっそり値下げしてのお届けです!」(別掲 項番5)、「売り上げ個数が3000万個突破するほどのヒットシリーズ」(別掲 項番6)のように、本願商標の構成文字より生ずると認定した「商業的に大成功したシリーズ商品」程の意味合いから、当該商品が「売れ筋の商品」、「人気の商品」であることを、取引者、需要者に伝えるためのフレーズの一種として、広く使用されていることが認められる。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ヒットシリーズ」の文字を欧文字で表わしたものと理解し、当該商品が「売れ筋の商品」、「人気の商品」であることを、取引者、需要者に伝えるためのフレーズの一種と認識するにとどまるというのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能を果たすものでなく、取引者、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができない商標であるといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「請求人使用する『HIT SERIES』の文字からなる商標が、つけまつげのブランドとして識別力を発揮して使用されていることは明らかであり、こうした事実も、本願商標が識別力を有し、商標法第3条第1項第6号には該当しない。」旨主張している。

しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、上記(1)とおり、本願の指定商品である化粧品及びせっけん類等を取り扱う業界において、「ヒットシリーズ」の語が「売れ筋の商品」「人気の商品」であることを、取引者、需要者に伝えるためのフレーズの一種として広く使用されている実情からすれば、「ヒットシリーズ」の語を、欧文字に表したものと理解されるにすぎない本願商標も、同様に、取引者、需要者が何人かの業務に係る商標であることを認識することができない商標であると判断せざるを得ない。

加えて、請求人が提出した証拠によっては、本願商標が、その指定商品に使用された結果、請求人の業務に係るものとして、需要者間に広く認識されるに至っていると認めることができない。

以上のとおり、請求人による上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。