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結論

勝訴(請求認容)

商標「mystic」の称呼類似と外観・観念の差異(第4条第1項第11号|審判不服2015−4769(T2015−4769/J1))

審判番号
不服2015−4769(T2015−4769/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「mystic」
争点(論点)
称呼類似と外観・観念の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2015−4769(T2015−4769/J1)・不服)は、本件商標「mystic」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と外観・観念の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「mystic」の欧文字を標準文字で表してなり,第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,レインコート,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,ティーシャツ,新生児用被服,靴下,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,マフラー,帽子,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」を指定商品として,平成25年11月14日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録第5400138号商標(以下「引用商標」という。)は,「MYSTIQUE」の欧文字を標準文字で表してなり,平成21年7月22日登録出願,第25類「履物」を指定商品として,同23年3月18日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,上記1のとおり,「mystic」の欧文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は「神秘的」の意味を有し,「ミスティック」と発音されるものとして,一般に親しまれている語であるから(「広辞苑」第6版 株式会社岩波書店 2008年1月11日発行),本願商標からは,「ミスティック」の称呼及び「神秘的」の観念が生ずるといえる。

一方,引用商標は,上記2のとおり,「MYSTIQUE」の欧文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,「神秘感,神秘的雰囲気」の意味を有する語として英語の辞書に掲載されているものの,かかる意味合いにおいて,我が国で一般的に知られている語とはいい難いことから,特定の語義を想起しない一種の造語として認識され,引用商標からは特定の観念は生じないと判断するのが相当である。

また,一般的には,特定の意味合い又は特定の読みを想起しない欧文字からなる場合,これに接する取引者,需要者は,我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから,「mys」の綴りを語頭に有する英単語,例えば「

mys

tery」が「

ミス

テリー」と発音され,また,「tique」の綴りを語尾に有する英単語,例えば「an

tique

」が「アン

ティーク

」と発音されること,さらに,取引において引用商標が「ミスティーク」と称されている実情(甲第19ないし22号証)を踏まえると,引用商標からは「ミスティーク」の称呼が生ずるというのが相当である。

そこで,本願商標と引用商標の類否について検討するに,まず,外観については,その構成は,それぞれ上記のとおりであり,「mysti」の5文字を共通にするものの,語尾において「c」と「iqe」の文字の相違を有し,また,全体の文字数もそれぞれ6文字と8文字と異なることから,本願商標と引用商標とは,構成全体の外観において区別できるものである。

次に,称呼については,本願商標から生ずる「ミスティック」の称呼と引用商標から生ずる「ミスティーク」の称呼は,両者は共に5音構成よりなり,語中の第4音について促音と長音の差異を有するにすぎず,他の構成音を同じくするものであり,この差異音は必ずしも正確に発音されるものとは言い難い音であることから,この差異音が称呼全体に与える影響は大きいものとはいえず,本願商標と引用商標をそれぞれ一連に称呼するときは,その語調,語感が近似し,互いに相紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。

さらに,観念については,本願商標からは「神秘的」の観念が生ずる一方,引用商標からは特定の観念は生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはない。

そうとすれば,本願商標と引用商標とは,称呼において類似するとしても,外観及び観念において相紛れるおそれのないものであり,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に考察すると,本願商標と引用商標は,商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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