sokuhyo

Trademark Appeal Case

造語商標の称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−5332(T2015−5332/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年5月22日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同27年4月27日付けの手続補正書により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の3件の登録商標(以下、これらの登録商標をまとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4483159号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成12年6月23日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同13年6月15日に設定登録されたものである。

(2)登録第4488576号商標(以下「引用商標2」という。)は、「チューリップ調剤」の文字を標準文字で表してなり、平成12年6月27日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同13年7月6日に設定登録されたものである。

(3)登録第5061163号商標(以下「引用商標3」という。)は、「Chu&Lip」及び「チュウ&リップ」の文字を二段に横書きしてなり、平成18年12月18日に登録出願、第3類「化粧品,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同19年7月6日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1及び2について

本願の指定商品は、上記1のとおり補正された結果、引用商標1及び2の指定商品と類似の商品はすべて削除され、その結果、本願の指定商品は、引用商標1及び2の指定商品と類似しない商品になった。

したがって、本願商標が引用商標1及び2と類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標3について

ア 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、上段に「ChuLip」の欧文字と下段に上段の欧文字部分に比べかなり小さく書された「チューリップ」の片仮名を二段に横書きしてなり、該文字部分の背景として、赤色で上部が窪んだ横長の楕円形様の図形(上段の「ChuLip」の文字中の「C」及び「p」の各文字の一部が該図形からはみ出て表示されている。)を配した構成よりなるものであるところ、図形部分と文字部分とを一体のものとして把握しなければならない特段の事情は認められないことから、その文字部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を有するものといえる。

そして、本願商標の構成中、下段の「チューリップ」の文字部分は、上段の「ChuLip」の欧文字の読みを表したものと認められるものであり、一方、上段の「ChuLip」の欧文字部分については、「Lip」の文字が「くちびる」の意味を有する英語であるが、同じ書体をもって、視覚上、まとまりよく一体的に表されているものであって、該文字部分全体から生じる「チューリップ」の称呼も冗長ではなく、一気一連に称呼し得るものであり、「Chu」、「chulip」あるいは「Chu Lip」の語が辞書類に載録されている語でなく、また、特定の意味を表すものとして親しまれた語であるともいえないことから、本願商標は、全体として、「チューリップ」の称呼が生じる特定の意味を看取させない一種の造語と認識されるというのが相当である。

そうとすると、本願商標は、「ChuLip」及び「チューリップ」の文字部分に相応して「チューリップ」の称呼のみが生じるものであって、該文字部分は、特定の意味を生じない一種の造語と認識されるものといえる。

イ 引用商標3

引用商標3は、上記2(3)のとおり、「Chu&Lip」及び「チュウ&リップ」の文字を二段に横書きしてなるところ、下段の「チュウ」及び「リップ」の文字部分は、上段の「Chu」及び「Lip」の欧文字の読みを表したものといえる。

そして、引用商標3の構成中の上段の「Chu&Lip」の文字部分は、同じ書体、同じ間隔をもって、視覚上、まとまりよく一体的に表されているものであって、該文字部分全体から生じる「チュウアンドリップ」の称呼も格別冗長であるとはいえず、一気一連に称呼し得るものである。加えて、引用商標3の構成中の「&」の記号が「アンド。『・・・と・・・』の意。」を表すものであり、「Lip」の文字が「くちびる」の意味を有する英語であるが、「Chu」の文字は、辞書類に載録されている語ではない。また、「Chu」及び「Lip」の文字部分は、それぞれの頭文字が大文字で表されているものの、「Chu」及び「Lip」の語を組み合わせた「chulip」あるいは「Chu Lip」の語も、辞書類に載録されている語でなく、特定の意味を表すものとして親しまれた語であるとはいえないことから、引用商標3は、全体として、「チュウアンドリップ」の称呼が生じる特定の意味を看取させない一種の造語と認識されるというのが相当である。

そうすると、引用商標3は、「Chu&Lip」及び「チュウ&リップ」の構成文字に相応して「チュウアンドリップ」の称呼のみが生じるものであって、特定の意味を生じない一種の造語と認識されるものといえる。

ウ 本願商標と引用商標3の類否

本願商標と引用商標3とは、それぞれ上記1及び上記2(3)のとおりの構成であって、外観においては、全体としては、図形の有無、さらには、文字の配置、構成文字数など明らかな差異を有するものであり、また、両商標の構成中の欧文字部分を比べても、「Chu」及び「Lip」の欧文字が含まれていることが共通しているものの、本願商標は6文字、引用商標3は7文字(「&」を含む。)と構成文字数が異なり、さらに、互いに少ない文字数による簡潔な構成において、「&」の有無など明らかな差異を有するものであり、いずれも、一見してその差異を把握し得るものであるから、外観においては、両商標は、明確に区別し得るものである。

次に称呼においては、本願商標は「チューリップ」の称呼を生じるものに対し、引用商標3は「チュウアンドリップ」の称呼を生じるものであり、その音数及び音構成が明らかに異なるものであるから、称呼においても、両商標は、明確に聴別し得るものである。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標3は、ともに特定の観念を有しないものであるから、観念において両商標が相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標3とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがないものであるから、非類似の商標ということができる。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標1及び2との関係においては、拒絶の理由が解消し、また、引用商標3との関係においては、類似する商標とはいえないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。