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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「商標要部抽出と称呼類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2015−1641(T2015−1641/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2015−1641(T2015−1641/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「「ナチュレ」の片仮名を横書きしてなる商標」
争点(論点)
商標要部抽出と称呼類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2015−1641(T2015−1641/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「「ナチュレ」の片仮名を横書きしてなる商標」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「商標要部抽出と称呼類似」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ナチュレココナッツ」の片仮名を標準文字で表してなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成26年1月21日に登録出願された商願2014−3727に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年7月10日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同年7月29日付け手続補正書により、第32類「ココナッツ入りの清涼飲料,ココナッツ入りの果実飲料,ココナッツ入りの飲料用野菜ジュース,ココナッツ入りの乳清飲料」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1516534号(以下「引用商標1」という。)

商標の構成:「ナチュレ」の片仮名を横書きしてなる商標

登録出願日:昭和54年5月7日

設定登録日:昭和57年5月25日

指定商品 :第29類「食用油脂,乳製品」(平成14年6月19日書換登録)

(2)登録第1817466号(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:「ナチュレ」の片仮名及び「Nature」の欧文字を上下二段に横書きしてなる商標

登録出願日:昭和56年12月28日

設定登録日:昭和60年10月31日

指定商品 :第30類「茶,コーヒー,ココア,氷」、第32類「清涼飲料,果実飲料」 (平成18年11月1日書換登録)

(3)登録第2087858号(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:「ナチュレ」の片仮名を横書きしてなる商標

登録出願日:昭和54年7月5日

設定登録日:昭和63年10月26日

指定商品 :第30類「茶,コーヒー,ココア,氷」、第32類「清涼飲料,果実飲料」(平成20年10月1日書換登録)

以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、上記1のとおり、「ナチュレココナッツ」の片仮名を標準文字で表してなるものである。

そして、構成中後半の「ココナッツ」の文字は、「ココ椰子の実。ココナツ。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑 第六版」)の意味を有する語であるところ、本願の指定商品を含む飲料については、ココ椰子の実から採れるココナッツウォーターやココナッツミルクを素材とする商品が販売されていることからすれば、該文字部分は、商品の原材料としての「ココナッツ」であることを表すものといえる。

そうすると、本願商標の構成中、「ココナッツ」の文字部分は、その指定商品との関係において、自他商品の識別機能を果たし得ないか、識別機能が弱い部分といわざるを得ないから、本願商標の識別標識として機能する部分は、構成中前半の「ナチュレ」の文字部分にあり、これを本願商標の要部というのが相当である。

したがって、本願商標は、その構成全体から生じる「ナチュレココナッツ」の称呼のほかに、「ナチュレ」の文字部分に相応した「ナチュレ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。

(2)引用商標

ア 引用商標1及び3について

引用商標1及び3は、上記2(1)及び(3)のとおりの構成からなるところ、その構成文字に相応して、「ナチュレ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標2について

引用商標2は、上記2(2)のとおりの構成からなるところ、その構成中、下段の「Nature」の文字は、「自然」の語義を有する英語の成語として一般に親しまれているものであり、これからは「ネーチャー」の称呼を生ずるから、引用商標2は、上段の「ナチュレ」の文字部分から生ずる「ナチュレ」の称呼のほかに、下段の「Nature」から「ネーチャー」の称呼が生ずるものであり、「自然」の観念が生ずるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

ア 引用商標1及び3について

本願商標と引用商標1及び3は、全体の外観においては、「ココナッツ」の文字の有無による差異を有するものであるが、本願商標の要部である「ナチュレ」の文字部分と引用商標1及び3は、「ナチュレ」の文字を共通にするものであるから、外観上類似するものである。

また、本願商標と引用商標1及び3は、「ナチュレ」の称呼を共通にするものである。

さらに、本願商標と引用商標1及び3は、いずれも、特定の観念を生じないから、観念上、比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標1及び3とは、観念においては比較することができないとしても、外観が類似し、称呼を共通にする、互いに紛らわしい類似の商標というべきである。

イ 引用商標2について

本願商標と引用商標2は、全体の外観においては、「ココナッツ」の文字及び「Nature」の文字の有無による差異を有するものであるが、本願商標の要部である「ナチュレ」の文字部分と引用商標2は「ナチュレ」の文字を共通にするものであるから、外観上、類似するものである。

また、本願商標と引用商標2は、「ナチュレ」の称呼を共通にするものである。

さらに、引用商標2は「自然」の観念を生ずるのに対し、本願商標は観念を生じないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。

そうすると、本願商標と引用商標2は、観念においては比較することができないとしても、外観が類似し、称呼を共通にする、互いに紛らわしい類似の商標というべきである。

(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について

本願商標の指定商品及び引用商標の指定商品は、前記1及び2のとおりであるところ、本願商標の指定商品中「ココナッツ入りの乳清飲料」と、引用商標1の指定商品中「乳製品」とは類似する。

また、本願商標の指定商品中「ココナッツ入りの清涼飲料,ココナッツ入りの果実飲料,ココナッツ入りの飲料用野菜ジュース」と、引用商標2及び3の指定商品中「清涼飲料,果実飲料」とは類似する。

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ,引用商標の指定商品と類似の商品について使用をするものであるから,商標法4条1項11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり、審決する。

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