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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「造語の称呼・外観の類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2015−9013(T2015−9013/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2015−9013(T2015−9013/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「SPASIO」
争点(論点)
造語の称呼・外観の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2015−9013(T2015−9013/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「SPASIO」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の称呼・外観の類否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SPACCIO」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年4月18日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同年9月26日付けの手続補正書により、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,つや出し紙,つや出し布」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5033713号商標(以下「引用商標」という。)は、「SPASIO」の欧文字及び「スパシオ」の片仮名を二段に横書きしてなり、平成18年8月30日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同19年3月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標ついて

本願商標は、上記1のとおり、「SPACCIO」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、伊和辞典に「密売。販売。小売り店。」などの意味(伊和中辞典[第2版]小学館)を有する語である旨の記載があるものの、我が国において、該文字がそのような意味を有する既成の語として一般に広く知られているとはいい難いものである。

そうとすると、「SPACCIO」の文字からなる本願商標は、特定の意味を有しない一種の造語として認識されるというのが相当であるから、特定の観念を生じないものである。

そして、特定の語義を有しない造語にあっては、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、本願商標は、「SPACCIO」の構成文字に相応して「スパッチオ」又は「スパッシオ」の称呼を生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、上記2のとおり、「SPASIO」の欧文字及び「スパシオ」の片仮名を二段に横書きしてなるところ、「SPASIO」及び「スパシオ」の文字は、いずれも我が国において一般的に使用されている辞書等に掲載されていないものであり、特定の意味を有しない一種の造語として認識されるものであるから、引用商標は、その構成全体として特定の観念を生じないものである。

そして、引用商標の構成中、下段の「スパシオ」の片仮名は、上段の「SPASIO」の欧文字の読みを表したものと無理なく理解されるものであるから、引用商標は、「SPASIO」及び「スパシオ」の構成文字に相応して「スパシオ」の称呼を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標は、それぞれ上記1及び2のとおりの構成であって、外観においては、本願商標が7文字の欧文字を横書きした構成であるものに対し、引用商標は6文字の欧文字と4文字の片仮名を二段に横書きした構成であって、両商標は、全体として、外観上明かな差異を有するものである。

また、両商標の構成中、独立して自他商品の識別力を有する「SPACCIO」及び「SPASIO」の欧文字部分においても、語頭の「SPA」の3文字及び語末の「IO」の2文字が共通しているものの、本願商標は7文字、引用商標は6文字と構成文字数が異なるほか、少ない文字数の中にあって、中央部において「CC」と「S」の文字が異なっており、しかも、差異となっている「C」の欧文字が重ねて配されており、看者の目にとまりやすいことをも勘案するならば、視覚上、一見してその差異を把握し得るものである。

以上のことからすれば、本願商標と引用商標は、外観上、明確に区別し得るものといえる。

次に、称呼においては、本願商標の「スパッチオ」の称呼と引用商標の「スパシオ」の称呼、さらに、本願商標の「スパッシオ」の称呼と引用商標の「スパシオ」の称呼を比較するに、両商標の称呼は、ともに短い5音と4音という簡潔な音構成からなるものであって、その中で、前者の称呼の比較においては、促音の有無及び「チ」の音と「シ」の音が異なり、また、後者の称呼の比較においては、促音の有無が異なり、語調、語感が異なるものであるから、該差異がこれらの称呼に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、本願商標と引用商標とは、称呼上、相紛れるおそれはないものといえる。

さらに、観念においては、本願商標と引用商標は、ともに特定の観念を有しないものであるから、観念上、相紛れるおそれがあるということはできない。

してみれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないものであるから、非類似の商標ということができる。

(4)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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