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Trademark Appeal Case

称呼の長音と末尾音の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900078(T2015−900078/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5722652号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5722652号商標(以下「本件商標」という。)は、「ティモーネ」の文字を標準文字で表してなり、平成26年7月25日に登録出願され、第11類「便所ユニット,浴室ユニット,水道用栓,パイプライン用栓,電球類及び照明用器具,加熱器,調理台,流し台,浴槽類,洗面器(衛生設備用品の部品),洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす」を指定商品として平成26年11月13日に登録査定、同月28日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4281438号商標(以下「引用商標」という。)は、「ティモニ」及び「Timoni」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成10年3月10日に登録出願、第11類「電球類及び照明用器具,ボイラ,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,冷凍機械器具,暖冷房装置,便所ユニット,浴室ユニット,家庭用電熱用品類,浴槽類,家庭用浄水器,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,火鉢類,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用椅子」を指定商品として平成11年6月11日に設定登録され、その後、平成21年5月26日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議申立ての理由の要点

本件商標は、標準文字にて「ティモーネ」と書してなる。引用商標は、片仮名文字「ティモニ」及び欧文字「Timoni」を二段に横書きしてなる。

本件商標からは、文字どおり「ティモーネ」の称呼が生じ、引用商標の「Timoni」部分からは「ティモーニ」の称呼が生じ得る。両称呼は、称呼上最も重要な語頭を共通にし、末尾の「ネ」と「ニ」の差異を有するのみであり、類似する。なお、観念は明確に識別できず、外観は類似しない。

したがって、両者は時と処を異にした場合に誤認混同するおそれのある類似商標であり、その指定商品も互いに抵触するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

第4 当審の判断

1 本件商標と引用商標との類否について

(1)本件商標は、「ティモーネ」の文字からなるものであり、「ティモーネ」の称呼を生ずること明らかである。

また、仮に「ティモーネ」が「(船、飛行機の)舵」の意味を有するイタリア語「timone」の発音に通ずることがあるとしても、我が国におけるイタリア語の普及度を考慮すれば、本件商標に接する取引者・需要者が上記意味合いを認識し理解するものとは到底いえないから、本件商標は、親しまれた既成の観念を有しない一種の造語からなるものとして認識し把握されるというべきである。

(2)引用商標は、「ティモニ」及び「Timoni」の文字からなるところ、一般に欧文字と仮名文字を併記した構成からなる商標において、その仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるときは、仮名文字部分より生ずる称呼が、その商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当であり、同様に、引用商標も、「ティモニ」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。

この点に関し、申立人は、引用商標から「ティモーニ」の称呼をも生ずる旨主張するが、その主張を裏付ける証左の提示もされておらず、申立人の主張には合理的理由が見当たらないものであって、引用商標から生ずる称呼については上記のとおり判断するのが相当であるから、申立人の主張は採用することができない。

また、引用商標は、辞書等に載録されている語ではないことから、親しまれた既成の観念を有しない一種の造語からなるものとして認識し把握されるというべきである。

(3)そこで、本件商標と引用商標とを対比するに、両者は、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものといえる。

また、本件商標から生ずる「ティモーネ」の称呼と引用商標から生ずる「ティモニ」の称呼とは、構成音数が4音と3音とで相違するのみならず、長音の有無及び末尾における「ネ」と「ニ」の音の差異を有しており、しかも相違する両音は母音を異にするものである。そして、前者は長音を有することから全体として間延びした聴感・印象を与えるのに対し、後者は簡潔でまとまった印象を与えるものといえる。これらの差異が全体で4音と3音という短い称呼全体に及ぼす影響は大きく、上記両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは全体の音感、音調が明らかに異なり、互いに相紛れることなく、明瞭に区別することができるものである。

さらに、本件商標も引用商標も親しまれた既成の観念を有しないものである以上、両者は、観念について比較することができない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

2 むすび

以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似のものであるから、その指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるとしても、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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