Trademark Appeal Case
称呼類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2014−685013(T2014−685013/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件国際登録第1157349号商標(以下「本件商標」という。)は,「JASON MARKK」の欧文字を書してなり,2012年(平成24年)12月13日に国際商標登録出願,第3類「Cleaning solutions and cleaning products for shoes.」を指定商品として,平成26年1月30日に登録査定,同年5月30日に設定登録されたものである。
2 引用商標
商標登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5091978号商標(以下「引用商標」という。)は,「JASON」の欧文字を標準文字により表してなり,平成19年4月11日に登録出願,第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として,同年11月16日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであるとして,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
(1)本件商標は,「JASON MARKK」の欧文字を書してなるところ,その構成中の「MARKK」の欧文字は,英語,ドイツ語,フランス語,イタリア語,ロシア語,スペイン語等のいかなる辞書にも出てこない文字であるが,当該「MARKK」の欧文字からは,一般的に「マーク」という称呼が生じるものである。また,「MARK」という英語は,我が国においても極めて頻繁に使用されており,その称呼も「マーク」であることから,「マーク」という同一の称呼が生じる「MARKK」は,その外観上の類似性からも「MARK」と同一の用語として一般的に理解されるものである。さらに,「MARK」は,「印」や「記号」の意味を有するものとして一般的に理解されており,商標としての識別力を有するものではない(甲3及び甲4)。
(2)本件商標「JASON MARKK」は,前記のとおり,「MARKK」部分が「MARK」とほぼ同一のものとして理解されることから,商標全体として「JASON印」や「JASONのマーク」と理解されるか,又はその可能性が極めて高いものである。そうすると,本件商標の要部は,「JASON」部分にあり,これは引用商標と全く同一であるから,本件商標と引用商標が類似することは明らかである。また,その指定商品も抵触している。
(3)したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は,「JASON MARKK」の欧文字を書してなるところ,その構成中に半角程度のスペースがあるとしても,各構成文字は同じ書体,同じ大きさをもってまとまりよく一体的に表され,その構成文字全体から自然に生じる「ジェイソンマーク」の称呼も,無理なく一連に称呼し得るものである。
そして,本件商標中の「MARKK」部分は,申立人も主張するように外国語辞書にも掲載が見当たらない造語と認められるものであるから,当該部分から特定の観念は生じ得ないものであり,したがって,「JASON」部分から,男性の名前としての「ジェイソン」程の観念を生じさせるとしても,それと比べて「MARKK」部分が殊更,自他識別力が劣るということにはならないから,本願商標は,その構成文字全体をもって特定の観念を生じない,一連一体の造語として認識されるものというのが相当である。
この点につき,申立人は,本件商標中の「MARKK」部分は,「印」や「記号」の意味を有し,我が国においても良く知られた英語の「MARK」と同一と認識されることから識別力が無いか,極めて弱いものであるなどと主張する。
しかしながら,本件商標中「MARKK」の欧文字と「MARK」の欧文字とは,両者の構成文字が別異のものであって,両者が同一の意味合いで一般に認識されると認めるに足りる証左の提出もない。したがって,申立人の上記主張は到底採用できない。
(2)引用商標について
引用商標は,「JASON」の欧文字を標準文字により表してなるものであるから,その構成文字に相応して「ジェイソン」の称呼が生じ,男性の名前としての「ジェイソン」程の観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
ア 称呼について
本件商標から生ずる称呼「ジェイソンマーク」と,引用商標から生ずる称呼「ジェイソン」とを比較すると,両者は,音数が明らかに相違しているから,称呼において紛れるおそれはない。
イ 観念について
本件商標からは,特定の観念が生じるとはいえず,また,引用商標からは,男性の名前としての「ジェイソン」程の観念が生じるといえるから,観念において類似するとはいえない。
ウ 外観について
本件商標と引用商標との外観は,「MARKK」の文字の有無という明らかな差異があるから,外観は大きく異なる。
エ そうすると,本件商標と引用商標とは,その称呼,観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上からすれば,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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