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Trademark Appeal Case

複合商標の要部抽出の判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2015−900034(T2015−900034/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5712204号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5712204号商標(以下「本件商標」という。)は,「blancbleu pour_toujours」の文字を横書きしてなり,平成26年5月22日に登録出願され,第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類」,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第26類「テープ,リボン,腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。),靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」を指定商品として,同年9月8日に登録査定,同年10月24日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2686929号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,昭和63年9月8日に登録出願,第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成6年7月29日に設定登録され,その後,同17年2月8日に商標権の存続期間の更新登録がされ,さらに,同年8月10日に指定商品を第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」,第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする書換登録がされ,さらにまた,同27年5月26日に第24類及び第25類について存続期間の更新登録がされているものである。

第3 登録異議申立ての理由の要点

(1)本件商標及び引用商標の要部は「blancbleu」であるから,両商標は,外観,称呼及び観念上同一又は類似のものであり,かつ,本件登録異議申立てに係る指定商品中,第18類及び第25類に属する商品は,引用商標の指定商品中の第25類に属する商品と同一又は類似のものである。

よって,本件商標は,本件申立てに係る指定商品について,商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

(2)引用商標は,申立人の商標として広く知られており,引用商標と類似する本件商標の登録は,申立人が長年引用商標を使用してきたことにより化体した信用と申立人自身及びその営業努力を毀損するおそれがあり,公序良俗に反し認められるべきではない。

よって,本件商標は,本件申立てに係る指定商品について,商標法第4条第1項第7号の規定に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号の該当性について

(1)本件商標は,前記第1のとおり,「blancbleu pour_toujours」の文字を書してなるところ,その構成中の「blancbleu」と「pour」の各文字は,1文字程度の空白を介して表され,続く「toujours」の文字の前に「_」(アンダーバー)の記号が表されてなるとしても,同じ書体,同じ大きさでまとまりよく表されており,視覚上いずれかの語が特に強い印象を与えるとは見て取れないものである。そして,本件商標の構成文字全体から生じると認められる「ブランブループールトゥジュール」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

観念について,申立人は,本件商標を構成する「blancbleu」の文字は「信頼できる者」の,「pour toujours」の文字は「いつも,永遠に」の各意味を有するフランス語の成句であって,本件商標は全体として「いつも信頼できる者」の意味合いを理解できるものである旨主張している。

しかしながら,本件商標は,その構成文字がフランス語で「いつも信頼できる者」の意味を有するとしても,当該文字は我が国においては一般に親しまれたフランス語とはいえないから,特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。

そして,上記構成態様からなる本件商標は,その構成中前半の「blancbleu」の文字部分が取引者,需要者に対して商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められず,さらに,その構成中後半の「pour_toujours」の文字部分が出所識別標識としての称呼,観念が生じないということはできない。そうすると,本件商標から,その構成中前半の「blancbleu」の文字部分のみを取り出して,引用商標と比較し,その類否を判断することは,許されないというべきである。

してみれば,本件商標は,その構成文字に相応して,「ブランブループールトゥジュール」の一連の称呼のみを生ずるものであって,特定の観念を生じないということができる。

(2)引用商標は,別掲のとおりややデザインを施した「Blanc」の文字と「Bleu」の文字とを二段に表してなるところ,その構成文字に相応して「ブランブルー」の称呼を生ずるものといえる。

また,観念について,申立人は,「blanc」と「bleu」の語を結合した「blancbleu」の文字は,フランス語の成句「信頼のできる者」を意味する語である旨主張するが,当該フランス語は,我が国においては親しまれた語とはいえないから,引用商標は,特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。

(3)そこで,本件商標と引用商標とを対比するに,両者は,それぞれの構成に照らし,外観上,判然と区別し得る差異を有するものといえる。

また,本件商標から生ずる「ブランブループールトゥジュール」の称呼と引用商標から生ずる「ブランブルー」の称呼とは,構成音数が相違するばかりでなく,「プールトゥジュール」の音の有無という顕著な差異により,それぞれを一連に称呼するときは全体の音感,音調が著しく相違し明瞭に区別することができるものである。

さらに,本件商標と引用商標は,共に特定の観念を生じないから,観念については相紛れるおそれはない。

してみれば,本件商標と引用商標とは,称呼,外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれがない非類似の商標といわなければならない。

(4)以上のとおりであるから,本件商標は,本件登録異議申立てに係る指定商品に,引用商標の指定商品と同一又は類似の商品が含まれているとしても,商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

2 本件商標の商標法第4条第1項第7号の該当性について

(1)申立人は,引用商標は1979年から男性・女性・子供向けの様々なスポーツウェアについて使用され申立人の商標として広く知られている旨主張し,証拠を提出している。

しかしながら,提出に係る証拠は,フランス語口語辞典(フランス語版)の抜粋写し(甲8),フランス語版の申立人のホームページの抜粋写し(甲9)及びフランス語版の「Wikipedia(ウィキペディア)」の抜粋写し(甲10)のみであり,これらからは,引用商標の使用の開始時期,期間,地域,方法,態様及び宣伝広告等の具体的な事実が一切不明であり,これらの証拠をもって,引用商標が本件商標の登録出願時において,取引者及び需要者間に申立人の業務に係る商品を表示する商標として広く認識されているものとは到底認めることはできない。

他に,引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として,取引者・需要者間に広く認識されていることを認めるに足る証拠はない。

(2)上記1のとおり,本件商標と引用商標とは,相紛れるおそれのない非類似の商標であり,また,「blancbleu」はフランス語の既成語であるとしても,本件商標構成のその余の文字部分と比較して自他商品の識別力が特に強いというようなものでもない。

(3)そうすると,本件商標は,引用商標と同じ綴りの「blancbleu」の文字をその一部に含むものであるとしても,引用商標に化体した信用等にフリーライドするものではなく,申立人の信用を毀損するものとも認められない。

もとより,本件商標は,その構成自体が矯げき,卑わい,差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないし,その指定商品に使用することが社会公共の利益に反し又は社会の一般的道徳観念に反するものではなく,他の法律によってその使用等が禁止されているものでもない。

(4)したがって,本件商標は,公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標というべきものではないから,商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。

3 むすび

以上のとおり,本件商標は,本件申立てに係る指定商品について,商標法第4条第1項第7号及び同項第11号のいずれにも違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。

よって,結論のとおり決定する。

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