結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−1832(T2015−1832/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「おもてなしテープカッター」の文字を標準文字で表してなり,第16類「テープカッター,文房具類」を指定商品として,平成26年2月14日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同年7月22日付け手続補正書及び当審における同27年1月30日付け手続補正書により,最終的に,第16類「粘着テープの先端にツマミを作る機能を有するテープカッター」と補正されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5564051号商標は,「おもてなし」の文字を標準文字で表してなり,平成24年4月4日登録出願され,第35類「文房具類・謄写版用インキ・絵の具・パレットナイフの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類,第36類及び第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同25年3月8日に設定登録されたものであるが,同26年8月4日,指定役務中の第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す旨の異議申立ての確定登録がなされているものである。
(2)登録第5564052号商標は,「OMOTENASHI」の欧文字を標準文字で表してなり,平成24年4月4日登録出願され,第35類「文房具類・謄写版用インキ・絵の具・パレットナイフの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類,第36類及び第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同25年3月8日に設定登録されたものであるが,同26年8月4日,指定役務中の第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す旨の異議申立ての確定登録がなされているものである。
(以下,これらをまとめていうときは,「引用商標」という場合がある。)
本願商標は,上記1のとおり,「おもてなしテープカッター」の文字を標準文字で表してなるところ,当該構成文字中の平仮名と片仮名の文字種の相違から,本願商標が「おもてなし」の文字と「テープカッター」の文字からなると認識し得るものである。そして,「おもてなし」の文字は,2013年9月に,2020年オリンピック招致に係る東京招致委員会のプレゼンテーションにおいて当該語が用いられてから流行語となり,我が国の商取引において商品又は役務の説明やキャッチコピーの一部に普通に使用されている状況であり,このことは本願商標の指定商品を取り扱う文房具業界においても同様である(下記(1)及び(2)の例参照)。
また,「テープカッター」の文字は,本願商標の指定商品を表示する語であって自他商品識別力を全く有しないから,両文字は,商品の出所識別標識としての機能がないか又は極めて弱いというべきである。
(1)コクヨS&T株式会社の商品「端が折れるテープカッター TUMAM de HAL」の紹介ページにおいて,「たった一枚のテープ。でも,『つまみ』があると,お客様には『おもてなしの心』が伝わり顧客満足度アップ!」との記載がある。
(http://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/tumamdehal/scene.html)
(2)2015年5月7日付け大阪読売新聞夕刊1ページ「文具 クールに進化 『折れない』シャープペン 軽快ホチキス」の見出しのもと,「◆おもてなし」の段落中,「外国人には,かゆいところに手が届くような便利さや快適さを追求した日本の文具はおもてなしの象徴に映っており,人気が加速している」との記載がある。
そうすると,かかる両文字の結合からなる本願商標にあっては,その構成文字のいずれかが強く支配的な印象を有するとはいえないことから,構成全体をもって不可分一体のものとして看者に把握されるというべきであって,他に構成中の「おもてなし」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。
してみれば,本願商標は,その構成文字に相応して「オモテナシテープカッター」の一連の称呼のみを生ずるものであって,特定の観念は生じないものといわなければならない。
したがって,本願商標から「おもてなし」の文字部分を分離,抽出し,その上で本願商標と引用商標とが類似するとして,本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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