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Trademark Appeal Case

Kleeの造語性と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−8117(T2015−8117/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「Klee」の文字を標準文字で表してなり,第9類「電子計算機用プログラム,ダウンロードが可能なゲームプログラム,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル」及び第41類「オンラインによるゲームの提供,オンラインによるゲームの提供に関する情報の提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行うゲームの提供,電子計算機端末又は携帯電話機による通信を用いて行うゲームの提供に関する情報の提供」を指定商品として,平成26年3月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した国際登録第1086365号は,別掲のとおりの構成からなり,2011年(平成23年)1月27日にSwitzerlandにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,同年6月29日に国際商標登録出願,第2類,第3類,第9類,第14類,第16類,第18類,第21類,第24類,第25類,第27類,第28類,第35類,第38類,第41類,第42類,第43類及び第45類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成25年3月22日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,前記1のとおり,「Klee」の文字を標準文字で表してなるところ,広辞苑第六版(株式会社岩波書店)には,当該文字について「クレー【Paul Klee】スイス生れのドイツ人画家。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)との記載が認められる。

しかしながら,我が国において,前記画家がある程度知られているものとしても,「Klee」の文字が,前記画家の略称であると認識され,前記画家を直ちに想起,認識させるものとはいい難いから,本願商標は,その構成全体をもって特定の意味合いを想起させることのない造語を表したものとして認識されると判断するのが相当である。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して,「クレー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は,別掲の構成よりなるところ,その構成中の上段部分は,人の署名風のものではあるが,極めて読み難く,直ちに文字を表現したものと理解されるということはできないから,特定の称呼,観念を生じない,一種の図形と認識されるものというのが相当である。また,引用商標の構成中の下段部分は,「PAUL KLEE」の欧文字を,一文字毎に異なる色彩をもって表してなるものである。

そして,引用商標は,その構成態様から,上段の図形部分と下段の欧文字部分とが視覚上分離して把握されるものであって,それらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないから,両部分はそれぞれ独立して自他商品の識別機能を果たし得るものとみるのが相当である。

そうであれば,引用商標は,「PAUL KLEE」の欧文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって,該欧文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないと判断するのが相当である。

そうすると,引用商標は,その構成中の「PAUL KLEE」の欧文字部分に相応して,「パウルクレー」の称呼を生じ,「画家のパウル・クレー」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標とは,外観について,それぞれの構成態様に照らし,明らかな差異を有するものであるから,外観上,明確に区別できるものである。

本願商標から生じる「クレー」の称呼と,引用商標から生じる「パウルクレー」の称呼とは,その音数及び音構成が明らかに異なるものであるから、本願商標と引用商標とは、称呼上、明確に聴別し得るものである。

さらに,本願商標と引用商標とは,本願商標が前記(1)のとおり特定の観念を有しないものであるから,観念については比較することができず,観念上,類似するとはいえないものである。

(4)まとめ

以上よりすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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