1 本願商標
本願商標は,「VOLTRIC Z−FORCE」の文字を標準文字で表してなり,第28類「運動用具」を指定商品として,平成25年9月19日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5525886号商標(以下「引用商標」という。)は,「ZFORCE」の文字を標準文字で表してなり,平成24年3月15日に登録出願,第28類「運動用具」を指定商品として,同年10月5日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,前記1のとおり,「VOLTRIC Z−FORCE」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「VOLTRIC」の文字と,「Z」の1字及び「FORCE」の文字を「−」(ハイフン)で結合した「Z−FORCE」からなる文字の間には,一文字程度の間隔があるものの,その構成文字は,同じ書体,同じ大きさにより,外観上まとまりよく一体的に表されており,また,その構成文字全体から生じる「ボルトリックゼットフォース」の称呼も,無理なく一連に称呼できるものである。
そして,本願商標の構成中,「VOLTRIC」及び「Z−FORCE」の文字は,いずれも辞書類に載録された既成の語ではなく,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として看取,理解されるといえるものであって,そのいずれかが,取引者,需要者に対し,指定商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである,あるいは出所識別標識としての称呼,観念が生じないといえるような特段の事情も見いだし得ない。
そうすると,本願商標は,その構成全体をもって一体不可分の造語と認識され,「ボルトリックゼットフォース」の一連の称呼のみを生ずるものであって,また,特定の観念を生じないものというのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり「ZFORCE」の文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,同じ書体,同じ大きさにより,外観上まとまりよく一体的に表されており,また,辞書類に載録が認められないことから,特定の意味合いを生じることのない一種の造語として看取,理解されるものとみるのが相当である。
そうすると,引用商標は,その構成文字に相応して「ゼットフォース」の称呼を生じるものであり,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標とは,それぞれ前記1及び2のとおりの構成からなるところ,その文字つづりにおいて明らかな差異があるから,外観上,明確に区別できるものである。
また,本願商標から生じる「ボルトリックゼットフォース」の称呼と,引用商標から生じる「ゼットフォース」の称呼とは,その音数及び音構成が明らかに相違するものであるから,両称呼は,それぞれを一連に称呼しても,互いに聞き誤るおそれはない。
さらに,本願商標及び引用商標とは,前記のとおり特定の観念を有しないものであるから,観念については比較することができず,類似するとはいえないものである。
(4)まとめ
以上よりすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても非類似の商標である。
したがって,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。