Trademark Appeal Case
標語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−18248(T2014−18248/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「毎日1杯の青汁」の文字を標準文字で表してなり、第32類「飲料用青汁,青汁を含有した清涼飲料,青汁を含有した果実飲料,青汁を含有した飲料用野菜ジュース,青汁を含有した豆乳飲料」を指定商品として、平成26年1月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『毎日1杯の青汁』の文字を標準文字で表してなるところ、食品業界においては健康維持に効果のある商品を開発し、その点を同業他社に係る商品との優位点として宣伝等することは普通に行われ、毎日1杯飲むことが健康維持に効果があるという商品イメージを訴えるための文句の一つとして『毎日一杯』の文字が、また、類義である『一日一杯』『1日1杯』の文字がしばしば使用されている。さらに、その構成中の『青汁』の文字も、本願指定商品に通じるものであり、毎日摂取することが健康維持に効果があると推奨されているものである。以上のことから、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接した需要者は、体にも好ましい食品(商品)であることを強調する標語、キャッチフレーズの一種と認識し、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといえる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「毎日1杯の青汁」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「青汁」は、「緑色の生野菜をしぼった汁」の意味を有し(株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)、別掲1及び2のとおり、栄養補助や健康維持等のため、毎日飲むことが勧められている実情がある。
そして、別掲2のとおり、本願の指定商品との関係において、栄養補助や健康維持等のために、「毎日、青汁を一杯飲むこと」を表すため、「毎日1杯の青汁」、「毎日一杯の青汁」、「毎日1杯」及び「1日1杯」等の文字が使用されている実情が認められる。
また、別掲3のとおり、本願の指定商品以外の飲食料品について、毎日、一杯飲むことを勧める際、「毎日1杯の○○」(○○は飲む物)の文字が使用されている実情が認められる。
そうとすると、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者において、「毎日、青汁を一杯飲むこと」を勧める語句を表したものと理解するにとどまるものといえるから、自他商品の識別機能を十分に果たし得ず、これに接する需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわざるを得ないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、その指定商品について使用しても、その品質を漠然と暗示させるにとどまる間接表示ないし一種の造語にすぎないものであり、自他商品識別標識の機能を十分に果たす旨を主張している。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、本願の指定商品との関係において、「毎日、青汁を一杯飲むこと」を勧める語句を表したものと理解するにとどまるものといえるものであるから、自他商品の識別機能を有するということはできない。
イ 請求人は、本願商標は、平成24年9月17日から青汁飲料について使用し、市場において請求人の業務に係る商品を表すものとして認識されている旨を主張し、甲第11号証の1ないし7及び甲第12号証を提出している。
しかしながら、上記証拠方法によれば、使用に係る標章は、上段に「毎日一杯」の文字とやや小さめの「の」の文字を、下段に「青汁」の文字と緑色のコップの図形を表し、その上段下段の間に緑色の緩やかな曲線を表したものである(甲第11号証の1、5及び6)から、請求人は、本願商標と同一の商標をその指定商品について使用していたと認めることはできない。
また、平成25年の新聞記事(甲第11号証の2及び3)には、請求人の販売する上記飲料が好調に売れていると記載されているものの、リサーチ会社の同年のデータ(甲第11号証の7)からは、「野菜飲料」のうち約2%を占めるにすぎない「青汁ミックス」の分類において、請求人の上記飲料の占める割合が高いということが把握できるにすぎない。
そうすると、本願商標について、需要者が請求人の業務に係る商品を表すものと認識しているというような実情があるということはできない。
ウ 請求人は、本願商標の登録適格性を主張するために、過去の登録例を挙げているが、本件とは、商標の態様及び指定商品を異にするものであり、また、出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるものであるから、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではない。
エ したがって、請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するもので
あるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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