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Trademark Appeal Case

役務の質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−26417(T2014−26417/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ソーラーパネル洗浄」の文字を標準文字で表してなり、第37類「太陽光発電設備の清掃,太陽光発電設備の修理又は保守」を指定役務として、平成26年6月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ソーラーパネル洗浄』の文字を標準文字で表してなるところ、その指定役務との関係においては、『太陽光発電装置のパネル洗浄』を容易に認識するものであり、指定役務を取扱う業界において、太陽光発電装置のパネル洗浄が多数の者により行われているのが実情であるから、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、単に役務の質を表示するに過ぎず、自他役務の識別標識としては認識し得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「ソーラーパネル洗浄」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ソーラーパネル」の文字は「太陽電池板」の意味を有する広く用いられている語であり、また、構成中の「洗浄」の文字は「洗いきよめること」を意味する一般的な語であるから、構成全体として、「ソーラーパネル(太陽電池板)の洗浄」ほどの意味合いを容易に認識するものである。

そして、ソーラーパネルは、太陽光発電設備の一部として、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換する装置として使用されるものであって、屋外に設置されるものであるところ、その表面に付着した汚れが発電効率を低下させることから、本願の指定役務の分野においては、別掲のとおり、ソーラーパネルを洗浄する役務の提供が行われている実情が認められるものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定役務中、「太陽光発電設備の清掃」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、提供される役務が「太陽光発電設備におけるソーラーパネルの洗浄」であることを表すものとして理解するものであり、単に役務の質(内容)を表示したものと認識するにとどまるというのが相当であるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、本願商標は一体不可分の造語であって、太陽光発電装置は洗浄や清掃が必要であることは生来的に観念されることが困難であるから、本願商標は、創作性の強い観念を生じせしめるものであり、また、請求人は、本願商標について、本願の指定役務の分野における取引上の使用をいち早く開始した者であり、先導的に市場を形成するものである旨主張し、甲第1号証ないし甲第6号証を提出する。

しかしながら、別掲に示すとおり、近年、ソーラーパネルの表面に付着した汚れが太陽光を遮ることによって発電効率が低下することが認識されてきており、ソーラーパネルを洗浄するサービスが、「ソーラーパネル洗浄」又は「太陽光パネル洗浄」として広く提供されている実情が認められるものであるから、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、役務の質(内容)を表示するものと認識するというべきである。

また、請求人が提出した甲第1号証ないし甲第4号証によれば、請求人は、平成25年4月以降、「ソーラーパネル洗浄」の業務内容をホームページ及びパンフレットに記載したこと、その後、該業務に係る見積書を約20件発行したことが認められるところ、その記載における「ソーラーパネル洗浄」の文字は、「ソーラーパネル洗浄によりパネル保護、発電効率が向上します。」との説明並びに専用の洗剤及びソーラーパネルを洗浄している様子の写真とともに表示されていることから、本願の指定役務との関係においては、役務の質(内容)を表したにすぎないものと認識されるものである。加えて、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、該登録出願の査定時又は審決時において、該商標が使用される役務の取引の実情を考慮し、個別具体的に判断されるものであるから、請求人が、本願商標の使用を早くから行っていたとしても、それが、本願商標が商標法3条1項3号に該当することを否定するものとはならない。

その他、上記判断を覆すに足る証拠は見いだせない。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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