Trademark Appeal Case
「食事と一緒」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−5750(T2015−5750/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「食事と一緒」の文字を標準文字で表してなり、第30類「粉末茶,茶」を指定商品として、平成26年5月23日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同27年3月27日付け手続補正書により、第30類「粉末茶」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『食事と一緒』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、本願商標の指定商品『茶』との関係からすると、これは『食事と一緒に茶を飲む』程の意味合いを容易に看取させるものであり、インターネット情報によれば、食事と一緒に飲む商品の意味合いとして、『食事と一緒』の文字が使用されている。そうとすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、『食事と一緒に飲む商品』であることを認識させるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「食事と一緒」の文字を標準文字で表してなるところ、これは、「栄養をとるために、習慣的に毎日何度か物を食べること。また、その食べ物。」の意味を有する「食事」の文字と、「同時に行われること。」などの意味を有する「一緒」の文字(いずれも「大辞泉第一版<増補・新装板>」小学館)を、助詞の「と」を介して結合したものであって、全体としては、「食事(食べること)と同時に行われること」ほどの意味合いを表すものとして容易に認識し得るものである。
ところで、上記1に記載の補正後の指定商品「粉末茶」を含む「茶」については、湯を注いで用いたり、粉にして湯にまぜて用いるなど飲料として摂取することが一般的であって、食事の際に摂取されることが普通に行われているものである。そして、近時、別掲1のとおり、「茶」に関連する商品において、例えば、特定保健用食品に指定されたものなどには、血糖値の上昇や脂肪の吸収を抑える商品が多く製造、販売されており、また、該商品の摂取方法として、食事と同時に摂取することを推奨することが広く行われている実情も認められる。
さらに、補正後の指定商品「粉末茶」についても、別掲2のとおり、該商品を摂取するに際し、食事と同時に摂取することを推奨するために「食事と一緒」の文字が一般的に使用されている事実が認められる。
そうとすれば、本願商標は、その補正後の指定商品「粉末茶」に使用しても、その取引者、需要者には、「食事(食べること)と同時に摂取すること」、すなわち、食事と同時に摂取することを推奨するための宣伝、広告の文言であることを認識するにとどまるものといえる。
また、本願商標は、標準文字で表されたものであるから、その書体に特段の特徴があるということもできない。
したがって、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを容易に認識することができないものであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成中の「食事」及び「一緒」の文字について、複数の意味を有する語であり、さらに、補正後の指定商品「粉末茶」は、「食べるお茶」として、取引者、需要者をして広く認識されていることから、「食事(食べ物)と同じ。」の意味合いを暗示させるにすぎず、原審説示のごとき意味合いを直ちに認識させるものとはいい難い旨主張する。
しかしながら、「食事」及び「一緒」の文字が複数の意味合いを有するものであるとしても、それをもって、「食事」の文字が「栄養をとるために、習慣的に毎日何度か物を食べること。」、「一緒」の文字が「同時に行われること。」の意味を有し、全体としては、取引者、需要者によって上記(1)のとおり「食事(食べること)と同時に摂取すること」と認識される場合があることが否定されるものではない。
また、「食事と一緒」の文字は、別掲1及び2のとおり、商品「茶」などの説明においては、その多くが食事と同時に摂取することを推奨するものとして使用されており、当審において職権をもって調査するも、請求人が主張する「食事(食べ物)と同じ」の意味を表すものとして、「食事と一緒」の文字が取引上一般的に使用されている事実を発見することはできなかった。
さらに、補正後の指定商品である「粉末茶」についても、飲料として摂取されることが一般的であり、本願商標が食事と同時に摂取することを推奨するための宣伝、広告の文言と認識されるにとどまることは上記(1)のとおりであって、本願商標の指定商品を補正したことをもって、先の拒絶理由が解消したということはできないから、上記請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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