sokuhyo

Trademark Appeal Case

法定資格との誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2015−11224(T2015−11224/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「防災備蓄管理士」の文字を普通に用いられる方法で表してなり,第41類「防災に関する資格の認定及び付与,防災に関する資格検定試験の実施,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」を指定役務として,平成25年12月17日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,『防災備蓄管理士』の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ,その構成文字より『災害防止に関して備蓄をとりしきる一定の資格・役割をもった者』の観念が理解される。他方,消防法においては,防災管理上必要な業務を行わせるため,『防災管理者』を定める旨が規定されているところ,これよりは,『災害防止をとりしきる者』の観念が理解される。そして,防災管理者の責務として,『防火対象物について消防計画の作成,当該消防計画に基づく避難の訓練の実施その他防災管理上必要な業務を行う』ことが定められており,大震災等も有り,一般に備蓄も防災に関する重要な事項と捉えられている。そうすると,本願商標は,『防災管理者』と観念において密接に関係を有し,外観においても,『防災』『管理』の文字を含み近似するため,需要者が『防災管理者』に関連した法定資格等の一種を表したものと誤認する場合も少なくないから,本願商標をその指定役務に使用したときは,消防法に基づく『防災管理者』に関連した法定資格を有した者等による役務,または法定資格に関する役務であるかのごとく,役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「防災備蓄管理士」の文字からなるところ,その構成中の「防災」の文字は,「災害を防止すること。」等を意味する語であり,「備蓄」の文字は,「万一に備えて,たくわえておくこと。」等を意味する語であり,また,「管理」の文字は,「良い状態を保つように処置すること。とりしきること。」等を意味する語であり,さらに,「士」の文字は,「一定の資格・役割をもった者。」等を意味する語であるから,その構成文字全体からは「災害防止に関して備蓄をとりしきる一定の資格をもった者」程の意味合いを想起させるものである(いずれも,「株式会社岩波書店 広辞苑第六版」)。

他方,「防災管理者」(以下「引用商標」というときがある。)の文字は,上記のとおりの各語の意味からすると,その構成文字全体からは,「災害防止をとりしきる者」程の意味合いを想起させるものである。また,「防災管理者」は、消防法に基づき資格取得が義務づけられ,地方自治体等が行う講習により認定される法定資格に関する名称であり,大規模・高層の建築物等において,地震その他の「火災以外の災害」による被害を軽減するため,防災管理に係る消防計画を作成し,防災管理上必要な業務(防災管理業務)を計画的に行う責任者である。

そして,本願商標は,「防災管理者」の文字とは相違する「防災備蓄管理士」の文字よりなるものであって,上記のとおり「災害防止に関して備蓄をとりしきる一定の資格をもった者」程の意味合いを想起させるとしても,これが直ちに,原審説示のように,本願商標が引用商標に関連した法定資格等の一種を表したものと誤認されるとはいい難く,むしろ,両者は意味合いが異なり,法定資格であるか否かの違いもあることから,全く別異のものとして認識し,把握されるものである。

そうすれば,本願商標は,これをその指定役務に使用しても,消防法に基づく「防災管理者」に関連した法定資格を有した者等による役務,または法定資格に関する役務であるかのごとく,役務の質の誤認を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。