Trademark Appeal Case
美熟女の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2015−6710(T2015−6710/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「美熟女」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成26年7月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『うつくしいこと』ほどの意味合いを表す『美』の文字と『成熟した色気の漂う女性』ほどの意味合いを表す『熟女』の文字を一連に『美熟女』と標準文字で表してなるところ、本願商標全体からは、『美しい成熟した色気の漂う女性』ほどの意味合いが容易に理解されるものである。そして、本願指定役務を取り扱う業界において、『美熟女』と称される者が接客等の対応を行っている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務中の『美しい成熟した色気の漂う女性が接客等を行う飲食物の提供』などに使用しても、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識しないというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「美熟女」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「美」の文字は、「うつくしいこと。」等の意味を有するもの(「広辞苑 第六版」(岩波書店)から引用。)であり、「熟女」の文字は、「成熟した魅力をもつ女性。」の意味を有するもの(「大辞林 第三版」(株式会社三省堂)から引用。)である。そして、該「美」の文字及び「熟女」の文字は、一般によく知られているものであるから、本願商標に接する看者においては、該文字を「美」の文字と「熟女」の文字が組み合わさった語であると看取されるものであって、「美しい熟女」ほどの意味合いを表すものとして容易に理解されるものというのが相当である。
そして、該「美熟女」の文字は、辞書等に載録されている既成の語ではないものの、原審で示した事実のほかに、例えば以下のインターネット情報によれば、飲食店において接客をする者を表示する語として、一般に使用されている実情がある。
<インターネット情報>
ア 「ポケパラ」のウェブサイトにおいて、「美熟女Bar Club Lips」の見出しのもと、「時間がゆったりと流れているような落ち着いた雰囲気の美熟女BAR!」の記載及び「時間がゆったりと流れているような落ち着いた雰囲気で、ハイレベルな大人の女性が作るおいしいお酒を楽しみませんか?『今日はゆっくりお酒が飲みたい』そんな時は、美熟女BAR Lipsで癒しのひと時をお過ごし下さいませ。」の記載がある。
(http://www.pokepara.jp/tokyo/m3/a10007/shop2183/)
イ 「美熟女が集う店 | Babar(ババー)」のウェブサイトにおいて、「大阪一のオフィス街である本町に癒やしのバー『美熟女バー・Babar』が誕生しました。」の見出しのもと、「美熟女バー『Babar(ババー)』は店名のとおり、30〜50歳前後の人生経験豊富で容姿端麗の美熟女ババーがお客様をお迎えするバーです。」の記載がある。
(http://www.ba-bar.net/)
ウ 「ポケパラ」のウェブサイトにおいて、「美熟女 LIONEL TOKYO」の見出しのもと、「落ち着いた雰囲気の美熟女を多数揃えておりますので、しっとり落ち着いて飲みたいお客様には是非オススメです。」の記載がある。
(http://www.pokepara.jp/tokyo/m18/a10067/shop3074/)
エ 「ポケパラ」のウェブサイトにおいて、「美熟女 Club AUBE」の見出しのもと、「当店は美熟女系のキャバクラですが在籍している女の子は20歳〜40歳位のキャストが多数在籍しています。」の記載がある。
(http://www.pokepara.jp/tokyo/m5/a10008/shop3219/)
オ 「青春美熟女スナック メアリージェーン」のウェブサイトにおいて、「カラオケのない落ち着いた雰囲気のあるお店です。カウンターでもボックスでも話上手、聞き上手な大人の魅力漂う美熟女がお相手いたします。」の記載がある。
(http://maryjane14.web.fc2.com/)
カ 「美熟女クラブ Ambitious」のウェブサイトにおいて、「年齢層幅広いキャストさんが活躍中の『美熟女クラブ Ambitious!!』20代後半〜40代の女性がメインのお店★」の記載がある。
(http://www.tainew.com/shop/view/2986/)
キ 「ポケパラ」のウェブサイトにおいて、「美熟女CLUB La−Cage」の見出しのもと、「五反田駅 東口徒歩2分にある美熟女CLUB La−Cage(ラ・カージュ)です。・・・30代中心の美女たちに癒されたいあなたへ・・・わいわい騒げるお店ではなく、しっとりと飲めるお店です。」の記載がある。
(http://www.pokepara.jp/tokyo/m18/a10067/shop2776/)
ク 「Miss Cava」のウェブサイトにおいて、「Real Club X,O」の見出しのもと、「今流行りの美熟女キャバクラのご紹介です!」の記載がある。
(https://misscava.com/jobs/detail/1036)
ケ 「熟女倶楽部 皇’(ひめらぎ)」のウェブサイトにおいて、「ハイレベルな銀座のクラブが1set45分 4,000円(〜20時/税・サ別)!!」の見出しのもと、「30代40代を中心とした洗練された”大人の美魔女、美熟女”が常時30名〜40名在籍。・・・ハイレベルな美熟女と共に素敵な時間をお過ごしください。」の記載がある。
(http://himeragi.net/)
コ 「美・熟女パブchi.chi.」のウェブサイトにおいて、「当店は時間制ではありません。30代・40代の熟女と一緒に楽しく飲みましょう!」の記載がある。
(http://smin1028.wix.com/bijyukujyo-chichi)
以上によれば、「美熟女」の文字は、「美しい熟女」程の意味合いを表すものとして、上記飲食店において接客をする者を表示する語として、店舗の名称の一部や広告等に使用されていることが認められる。
してみれば、本願商標を、その指定役務に使用しても、取引者、需要者は、飲食物の提供において、「美しい熟女が接客を行うというような接客の手段や方法」程の役務の内容であることを表したものとして理解するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、本願商標は、役務の質、提供の方法を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標を構成する「美熟女」の文字は、辞書等に記載がなく、一種の造語として考えるのが妥当であり、原審で示したインターネット情報には「美熟女」の語の記載はあるものの、「美熟女」の語の具体的な意味合いを示す記載も示唆もないから、本願商標は、その指定役務の質・内容等を直接的かつ具体的に表示したものとして理解されるとはいい難く、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであると主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、該登録出願の査定時又は審決時において、該商標の構成態様と指定役務との関係や役務の取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、本願商標が、その構成全体をもって、「美しい熟女」程の意味合いを認識させるものであり、本願の指定役務に係る取引の実情に鑑みれば、需要者をして、飲食物の提供において、「美しい熟女が接客を行うというような接客の手段や方法」程の役務の内容であることを表したものとして理解されるにとどまるものであることは、上記(1)において認定、判断したとおりである。
よって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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