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Trademark Appeal Case

結合商標の要部認定と称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第8023号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙(1)に示した構成よりなり、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,広告,財務書類の作成又は監査若しくは証明,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」を指定役務として、平成8年4月8日に登録出願されたものであるが、指定役務については、平成10年1月28日付手続補正書をもって[経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,広告,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,書類の複製,速記,筆耕,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」と補正されたものである。

2 原査定の引用登録商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第3150339号商標は、別紙(2)に示した構成よりなり、第35類「経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成又は監査若しくは証明」を指定役務として、平成4年9月28日登録出願、同8年4月30日に設定登録されたものである。

同じく、登録第3350692号商標は、別紙(3)に示した構成よりなり、第35類「書類・雑誌・印刷物郵送物等の封入・封緘・仕分け(郵便番号区分けを含む)・発送の代理(郵便局出しを含む)」を指定役務として、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定による使用に基づく特例の適用を主張して、平成4年9月30日登録出願、同9年10月9日に設定登録されたものである。(以下、まとめて「引用商標」という。)

3 当審の判断

本願商標は、別紙(1)に示したとおり、欧文字の「STM」と片仮名文字の「ブレーン」よりなるものであるから、「STM」と「ブレーン」の2語を結合したものと容易に理解されるものである。

そして、その構成中の「STM」の文字部分は、特定の観念を想起させないアルファベット3字を羅列したにすぎないものと理解されるのに対して、「ブレーン」の文字部分は、「頭脳、ブレーン−トラストの略」(岩波書店発行「広辞苑第5版」)を意味する英語「brain」を片仮名で表記したものと容易に理解されるものである。

また、「ブレーン」の語は、上記のとおり、「頭脳」を意味するほか、「ブレーン−トラスト」の略語として、「個人または団体・政府などの側近顧問」(前出「広辞苑第5版」)を意味し、また、「知能顧問、相談相手、参謀」(自由国民社発行[現代用語の基礎知識1999」)、「知能、知的指導者、学者、」(朝日新聞社発行「朝日現代用語’99」)などを意味する語として、例えば、「大統領のブレーン」、「経済改革のブレーン」などのように使用されている実情にある。

してみると、前記構成よりなる本願商標をその指定役務について使用した場合、これに接するこの種役務の需要者は、全体として「STMなる組織の知能顧問、相談相手、知的指導者的立場にある者により提供される役務」なる意味合いを表したと理解し、その構成中の「STM」の文字部分に強く印象付けられ、該文字部分を本願商標の要部と認識する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

また、本願商標は、前記したように、文字の種類を異にする「STM」と「ブレーン」の2語を結合したものと理解されるものであるから、外観上も分離して看取されやすいことを併せ考えると、本願指定役務の需要者は、本願商標中の「STM」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって、取引に当たる場合も少なくないものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、構成文字全体を称呼した場合の「エスティエムブレーン」の称呼のほか、「STM」の文字部分より単に[エステイエム」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

これに対して、引用商標は、別紙(2)(3)に示した構成よりなりなるものであるから、該文字に相応して「エスティエム」の称呼を生ずるものである。

してみると、本願商標と引用商標とは、「エスティエム」の称呼及び「STM」の欧文字を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務を含むものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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