結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2015−760(T2015−760/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第1類、第2類、第3類、第4類及び第17類に属する願書記載の別掲2のとおりの商品を指定商品として、平成25年12月25日に登録出願されたものである。
原査定は、「本願商標は、出願人所有に係る登録第482366号商標(以下「既登録商標1」という。)、登録第1343385号商標(以下「既登録商標2」という。)及び登録第1660936号商標(以下「既登録商標3」という。)と同一であり、かつ、その指定商品も同一のものを含むものであるから、これをさらに登録することは商標法制定の趣旨に反するものと認める。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。
既登録商標1は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和30年7月30日に登録出願、第55類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同31年6月4日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成20年11月5日に指定商品を別掲3のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
既登録商標2は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和48年5月14日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同53年8月25日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成21年7月22日に指定商品を別掲4のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
既登録商標3は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和52年7月21日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年2月23日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成15年12月24日に指定商品を別掲5のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。なお、既登録商標3は、同26年2月23日に存続期間が満了し、同年10月29日に商標権の抹消の登録がされ、閉鎖商標原簿に移されているものである。
以下、既登録商標1ないし既登録商標3をまとめて「既登録商標」ということがある。
(1)本願商標と既登録商標は、いずれも別掲1のとおりの構成よりなるものであるから、その商標は、同一のものと認められる。
また、本願商標と既登録商標の指定商品を比較すると、本願商標の指定商品中、第1類「のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」は既登録商標3の指定商品と、第4類「ろう」は既登録商標1の指定商品と同一であり、第1類「化学品」は既登録商標2の指定商品を、第4類「燃料,工業用油,工業用油脂」は既登録商標1の指定商品を含み、その余の第1類並びに第2類、第3類及び第17類の商品は、既登録商標の指定商品には含まれていないものである。
(2)ところで、既登録商標は、いずれも指定商品の書換登録を受けたものであるところ、書換登録の結果、その指定商品の区分が1つの区分から複数の区分にわたっているものがあり、1つの区分であったときと比べて、更新登録料の負担が増えている。
そして、既登録商標の書換登録後の区分を比較すると、重複する区分が生じているから、同じ区分について3つの商標権を確保し続けるには、商標権が1つの場合に比べて、その重複する区分の数が多い分だけ、更新登録料の負担が増えている。
また、本願商標の登録出願は、既登録商標3の存続期間の更新登録の申請の期間内にされたものである。
(3)そうすると、本願商標は、既登録商標と同一の商標について、既登録商標の指定商品の書換登録に伴い増加した料金負担が継続することを回避すべく、3つの商標権を1つの商標権として管理するため、既登録商標の指定商品について整理し、必要なものをまとめ、既登録商標の更新登録の申請の機会に、登録出願されたといえるものである。
また、本願の指定商品と同一の既登録商標の指定商品についての一部放棄や、既登録商標の商標権の存続期間満了による消滅を求めるならば、既登録商標に係る商標権の放棄や消滅の登録から本願商標に係る商標権の設定の登録までの間に、権利の空白期間が生じ、本願商標を保護し得ない不利益が生じる可能性がある。
さらに、本願商標について登録を認めた場合、本願商標と既登録商標については、二重の登録状態になるものがあるものの、請求人は、既登録商標の商標権について、いずれも存続期間の更新申請を行わず、存続期間を満了させることを宣言しており、事実、既登録商標3について、存続期間の更新の登録がされていないことから、将来的に、二重の登録状態は解消されることが期待できるといえる。
(4)以上のことからすると、本願商標は、既登録商標の指定商品の書換登録に伴い増加した料金負担が継続することを回避するための対応策として、既登録商標と同一の商標について同一の商品を含めた商品を指定して、再度登録出願されたといえるものであるから、本願商標の指定商品と既登録商標の指定商品に同一のものがあるとしても、これを登録することが商標法制定の趣旨に反するとまではいうことができない。
したがって、本願商標については、商標法の制定の趣旨に反するとして、拒絶することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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